jpqjobget
形式
jpqjobget [-mh マネージャーホスト名] [{-q キュー名|-ah エージェントホスト名}] -j ジョブ番号 [-oso 標準出力ファイル名] [-ose 標準エラー出力ファイル名] [-di] [-cc] [-ea]
機能
特定のジョブのジョブ情報を標準出力ファイルに出力します。
JP1/OJE for VOS3ホストのジョブ情報も出力できます。JP1/OJE for VOS3ホストのジョブ情報を出力する場合は,ユーザー自身が所有するジョブだけを操作できます。
また,AS/400システムのジョブ情報も標準出力ファイルに出力します。AS/400システムに対して指定できるのは,-mh,-q,-jオプションだけです。
このコマンドで操作対象となるジョブは次のとおりです。
- データベースが標準構成の場合
-
サブミットジョブ,QUEUEジョブ
- データベースが標準構成(ISAMレス構成)の場合
-
なし
実行権限
次に示すJP1権限レベルのどれかを与えられたユーザー
-
JP1_JPQ_Admin権限
-
JP1_JPQ_Operator権限
-
JP1_JPQ_User権限(ユーザー自身が所有するジョブだけ操作可)
引数
-mh マネージャーホスト名
ジョブ情報を出力したいジョブをサブミットしたマネージャーホスト名を指定します。
指定できる文字数は,1〜255(単位:バイト)です。
省略した場合,自ホスト名が仮定されます。
-q キュー名
ジョブ情報を出力したいジョブをサブミットしたキュー名を指定します。
指定できる文字数は,1〜63(単位:バイト)です。
-ah エージェントホスト名
ジョブ情報を出力したいジョブをサブミットしたエージェントホスト名を指定します。
指定できる文字数は,1〜255(単位:バイト)です。
このオプションは,JP1/AJS3からJP1/OJE for VOS3への要求には指定できません。
-j ジョブ番号
ジョブ情報を出力したいジョブのジョブ番号を指定します。
なお,ジョブ番号は,1〜999999の範囲で指定してください。
-oso 標準出力ファイル名
-jオプションに指定したジョブを実行したときに出力された,標準出力ファイルのデータを取得するためのファイル名を指定します。
指定できる文字数は,1〜511(単位:バイト)です。
-ose 標準エラー出力ファイル名
-jオプションに指定したジョブを実行したときに出力された,標準エラー出力ファイルのデータを取得するためのファイル名を指定します。
指定できる文字数は,1〜511(単位:バイト)です。
-di
-jオプションに指定したジョブの詳細情報を出力します。
-cc
-jオプションに指定したジョブを実行したエージェントが使用している文字コードを出力します。
-ea
-jオプションに指定したジョブの実行先のエージェントホスト名を出力します。
注意事項
-
ジョブの実行によって標準出力ファイルや標準エラー出力ファイルが移動されたり削除されたりした場合,標準出力ファイルや標準エラー出力ファイルの情報は取得できません。
-
ジョブ登録時の転送ファイルや,ジョブ情報取得時に取得する結果ファイルとして数メガバイトのファイルを転送すると,転送に失敗したり時間が掛かったりする場合があります。
戻り値
0 |
正常終了。 |
1 |
引数の指定が不適切である。 |
2 |
ジョブ情報の出力依頼側の内部的要因で,ジョブ情報の出力に失敗した。 |
5 |
初期化に失敗した。
|
6 |
ジョブ情報の出力依頼側でメモリー不足が発生した。 |
7 |
ジョブ情報の出力依頼側で論理不正が発生した。 |
13 |
標準出力ファイル,標準エラー出力ファイルのデータを取得するファイルのファイルパスがないため,ファイルを作成できない。 |
14 |
標準出力ファイル,標準エラー出力ファイルのデータを取得するファイルへのアクセス権がないため,ファイルを作成できない。 |
15 |
ディスクに空き容量が不足しているため,標準出力ファイル,標準エラー出力ファイルのデータをファイルに書き込めない。 |
16 |
標準出力ファイル,標準エラー出力ファイルのデータを取得するファイルが他プロセスで使用されているため,ファイルを開けない。 |
17 |
戻り値13,14,15,16以外の要因で,標準出力ファイル,標準エラー出力ファイルのデータを取得するファイルを作成できない。 |
18 |
戻り値13,14,15,16以外の要因で,標準出力ファイル,標準エラー出力ファイルの書き込みに失敗した。 |
19 |
マネージャーホストから標準出力ファイル,標準エラー出力ファイルのデータを取得できなかったため,ファイルを作成できない。 |
100 |
TCP/IP通信でマネージャーホストに接続できない。
|
102 |
マネージャーホスト名によるIPアドレスの解決に失敗した。 |
200 |
マネージャーホストがジョブ情報の出力を受け付けない。
|
201 |
指定したキューが使用できない。
|
202 |
マネージャーホストから応答がない。 |
203 |
マネージャーホスト側の内部的要因で,ジョブ情報の出力に失敗した。 |
206 |
ジョブ情報を出力する権限がない。 |
207 |
指定したジョブがない。
|
219 |
マネージャーホストがビジー状態である。 |
220 |
マネージャーホスト側でメモリー不足が発生した。 |
222 |
致命的なエラーが発生した。
|
223 |
マネージャーホスト側で論理不正が発生した。 |
224 |
サポートしていないホストにジョブ情報の出力を依頼した。 |
226 |
実行環境が不適切である。 |
出力例
ファイル出力例と出力内容の意味を次に示します。
出力内容の意味を次に示します。
- JOBID
-
ジョブ番号を示します。
- OWNER
-
ジョブの所有者名を示します。
- JOBNAME
-
ジョブ名を示します。
QUEUEジョブまたはjpqjobsubコマンドでジョブ名を指定している場合はそのジョブ名を設定し,省略した場合は実行ファイル名を設定します。
また,ジョブネットでPCジョブを定義した場合は,実行ファイル名を設定します。ジョブネットでUNIXジョブを定義した場合は,スクリプトファイル名を設定します。スクリプトファイル名を省略してコマンド文で指定した場合は,ジョブ名に「script_job」を設定します。
アクションジョブの場合は,各アクションジョブで実行する固定の実行ファイル名をジョブ名として設定します。なお,実行ファイル名の場合,パス情報を除いたファイル名部分の先頭から63バイト分までの文字列をジョブ名として設定します。
- QUEUE
-
キュー名(または,エージェントホスト名)を示します。
- STATUS
-
ジョブの状態を示します。
-
ROUTING:配送中
-
SCHEDULED:時間待ち
-
WAITING:実行待ち
-
EXECUTING:実行中
-
HOLDING:保留
-
END:終了
-
- EXITCODE
-
ジョブの終了コードを示します。ジョブの終了コードの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 7.11.3 ジョブの終了コードを確認する」を参照してください。
- ENTRYTIME
-
ジョブのサブミット日時を「YYYY/MM/DD.hh:mm:ss」の形式で示します。
- STARTTIME
-
ジョブの実行開始日時を「YYYY/MM/DD.hh:mm:ss」の形式で示します。
- ENDTIME
-
ジョブの実行終了日時を「YYYY/MM/DD.hh:mm:ss」の形式で示します。
- DETAILEDSTATUS
-
ジョブの詳細情報を示します。-diオプションを指定したときだけ出力されます。
-
END IN ANOTHER SYSTEM:他システムで終了状態(詳細情報が取得できなかった)
-
WAITING:実行待ち
-
HOLDING:保留中
-
SCHEDULED:時間待ち
-
ROUTING:配送中
-
EXECUTING:実行中
-
NORMAL END:正常終了※1
-
WARNING END:警告終了※1
-
ABNORNAL END:異常終了※1
-
EXECUTION TIMED OUT:実行打ち切り終了
-
CANCELED END:キャンセル終了(実行開始前にキャンセルを要求した)
-
FORCIBLY TERMINATED:強制終了(実行開始後にキャンセルを要求した)
-
FAILURE WHILE STARTING EXECUTION:実行開始中の失敗
-
FAILURE WHILE ENDING EXECUTION:実行終了中の失敗※2
- 注※1
-
ジョブネットで作成したジョブで終了判定を設定した場合,判定方法に従った終了状態になります。
なお,jpqjobsubコマンドの場合,ジョブの終了判定を設定できないため,警告しきい値および異常しきい値は0となります。したがって,ジョブの詳細情報は,終了コードが0で終了した場合は正常終了,0以外の値で終了した場合は異常終了となります。
- 注※2
-
ジョブのプロセス実行後の終了処理中,またはジョブの終了後にエージェントホストとマネージャーホスト間で終了情報をやり取りする際に,何らかの障害が生じた場合にこの状態になることがあります。エラーの詳細については,統合トレースログに出力されたメッセージKAVUxxxxで確認してください。
エージェントホストで実行していたジョブのプロセス自身は終了しています。ジョブのプロセス自身の終了状態は,ジョブのプロセスの実行履歴などで確認してください。
-
- CHARCODE
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ジョブを実行したエージェントで使用している文字コードを示します。-ccオプションを指定したときだけ出力されます。
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ASCII:ASCIIコード
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SJIS:シフトJISコード
-
JP_EUC:日本語EUCコード
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UTF-8:UTF-8コード
ジョブの実行が終了していない場合,または他システムのジョブの場合
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UNKNOWN:文字コード不明
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- AGENTNAME
-
ジョブの実行先のエージェントホスト名を示します。-eaオプションを指定したときだけ出力されます。
エージェントホスト名が取得できない場合は,「AGENTNAME : 」と表示されます。
なお,「YYYY/MM/DD.hh:mm:ss」は「西暦年/月/日.時:分:秒」のことです。