jpqagtalt
形式
jpqagtalt [-mh マネージャーホスト名] -ah エージェントホスト名 -cp 時刻-時刻=ジョブ実行多重度... [-em]
機能
マネージャーホストに登録されているエージェントホストの,同時に実行できるジョブ数(ジョブ実行多重度)を変更します。
実行権限
次に示すJP1権限レベルを与えられたユーザー
-
JP1_JPQ_Admin権限
ただし,-emオプションを指定する場合は次の権限が必要です(JP1_JPQ_Admin権限は必要ありません)。
-
Windowsの場合:Administrators権限
-
UNIXの場合:スーパーユーザー権限
引数
-mh マネージャーホスト名
ジョブ実行多重度を変更したいエージェントホストが登録されているマネージャーホスト名を指定します。
指定できる文字数は,1〜255(単位:バイト)です。
省略した場合,自ホスト名が仮定されます。
-emオプションと同時に指定する場合,指定できるホスト名は,自ホスト名または自ホスト上の論理ホスト名だけです。それ以外の値が指定された場合はエラー(エラーコード25)となります。また,-mhオプションにエイリアスホスト名を指定することはできません。
-ah エージェントホスト名
ジョブ実行多重度を変更したいエージェントホスト名を指定します。
指定できる文字数は,1〜255(単位:バイト)です。
-cp 時刻-時刻=ジョブ実行多重度
ジョブ実行多重度を変更する期間と,その期間のジョブ実行多重度を指定します。
ジョブ実行多重度を指定すると,このエージェントホストで同時に実行できるジョブ数を制限できます。このコマンドで同時実行数が制限されるジョブは,QUEUEジョブおよびサブミットジョブです。同時に実行しようとしたジョブ数が実行多重度に達した場合,実行多重度を超えた分のジョブは,実行中のジョブが終了するまでキューイング(実行待ち)の状態になります。
期間は,時刻と時刻とを「-(ハイフン)」でつないで指定します。時刻は30分単位で「hh:mm」の形式で指定します。
hhに指定できる値は,0または00〜23(単位:時)です。
mmに指定できる値は,0,00,または30(単位:分)です。
実行多重度に指定できる値は,0〜4,294,967,295です。
コマンド投入時刻を含む期間を指定した場合,実行多重度はすぐに変更されます。
期間と実行多重度は複数指定できます。ただし,期間を重複して指定した場合は,あとで指定した値が反映されます(例えば,「-cp 1:00-2:30=5 2:00-4:00=10」と指定した場合,重複している2:00〜2:30の実行多重度は10です)。
後述の「補足事項」に,ジョブ実行多重度の指定例が記載されています。必要に応じて参照してください。
-em
緊急実行時に指定します。
このオプションを指定すると,通常とは異なる通信経路に対して要求するため,障害時などに緊急で実行できるようになります。
このオプションを指定する場合,マネージャーホスト名にIPアドレスは指定できません。
注意事項
-
このコマンドは,JP1/AJS3からJP1/OJE for VOS3への要求には使用できません。
-
このコマンドで指定するジョブ実行多重度には,イベントジョブおよびカスタムイベントジョブの実行多重度は含まれません。
-
ジョブ実行多重度を指定しなかった期間には,実行多重度0が仮定されます(例えば,「-cp 10:00-22:00=10」だけ指定した場合,00:00〜10:00の実行多重度は0,10:00〜22:00の実行多重度は10,22:00〜00:00の実行多重度は0になります)。
-
-emオプションは,エージェントホストの障害から復旧する目的でだけ指定してください。常に-emオプションを指定して運用する場合,障害発生時に対応できなくなるおそれがあります。
-
標準入力ファイル,標準出力ファイル,標準エラー出力ファイル,または転送ファイルに含まれるデータ中に使用できる文字については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編) 2.4.2(7)(a) 使用できる文字の範囲」を参照してください。
戻り値
0 |
正常終了。 |
1 |
引数の指定が不適切である。 |
2 |
jpqagtaltコマンドを実行したホストの内部的要因で,ジョブ実行多重度の変更に失敗した。 |
5 |
初期化に失敗した。
|
6 |
jpqagtaltコマンドを実行したホストでメモリー不足が発生した。 |
7 |
jpqagtaltコマンドを実行したホストで論理不正が発生した。 |
25 |
マネージャーホスト名の指定に自ホスト名および論理ホスト名以外を指定した。 |
100 |
TCP/IP通信でjpqagtaltコマンドを実行したホストからマネージャーホストに接続できない。
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102 |
jpqagtaltコマンドを実行したホストでマネージャーホスト名のIPアドレスの解決に失敗した。 |
200 |
マネージャーホストがジョブ実行多重度の変更を受け付けない。
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201 |
指定したエージェントホストが使用できない。
|
202 |
マネージャーホストから応答がない。 |
203 |
マネージャーホストの内部的要因で,ジョブ実行多重度の変更に失敗した。 |
206 |
ジョブ実行多重度を変更する権限がない。 |
219 |
マネージャーホストがビジー状態である。 |
220 |
マネージャーホストでメモリー不足が発生した。 |
222 |
致命的なエラーが発生した。
|
223 |
マネージャーホストで論理不正が発生した。 |
224 |
JP1/AJS3以外のホストに要求した。 |
226 |
実行環境が不適切である。 |
補足事項
ジョブ実行多重度の指定例を次に示します。
-
1:00〜5:00のジョブ実行多重度を1にする場合
-cp 01:00-05:00=1
-
23:00〜24:00のジョブ実行多重度を1にする場合
-cp 23:00-00:00=1
24:00は,00:00または0:0と指定します。
-
23:00〜24:00および翌日の00:00〜05:00のジョブ実行多重度を1にする場合
-cp 23:00-05:00=1
日をまたいでジョブ実行多重度を設定できます。
-
1日のジョブ実行多重度を1にする場合
-cp 00:00-00:00=1