ajsembdbreclaim
形式
ajsembdbreclaim -m {manager| scheduler [-F スケジューラーサービス名]| agent} [-mh 論理ホスト名] [-t {d|f}] [-r {1|2}]
形式1(マネージャー下のスケジューラーサービス,およびエージェント管理のメンテナンス)
ajsembdbreclaim -m manager [-mh 論理ホスト名] -t f -r 2
形式2(マネージャー下のスケジューラーサービス,およびエージェント管理のインデクス領域のメンテナンス)
ajsembdbreclaim -m manager [-mh 論理ホスト名] -t d -r 2
形式3(マネージャー下のスケジューラーサービス,およびエージェント管理のページのメンテナンス)
ajsembdbreclaim -m manager [-mh 論理ホスト名] -t f -r 1
形式4(マネージャー下のスケジューラーサービス,およびエージェント管理のインデクス領域のページだけをメンテナンス)
ajsembdbreclaim -m manager [-mh 論理ホスト名] -t d -r 1
形式5(指定したスケジューラーサービスのメンテナンス)
ajsembdbreclaim -m scheduler [-F スケジューラーサービス名] [-mh 論理ホスト名] -t f -r 2
形式6(指定したスケジューラーサービスのインデクス領域のメンテナンス)
ajsembdbreclaim -m scheduler [-F スケジューラーサービス名] [-mh 論理ホスト名] -t d -r 2
形式7(指定したスケジューラーサービスのページのメンテナンス)
ajsembdbreclaim -m scheduler [-F スケジューラーサービス名] [-mh 論理ホスト名] -t f -r 1
形式8(指定したスケジューラーサービスのインデクス領域のページだけをメンテナンス)
ajsembdbreclaim -m scheduler [-F スケジューラーサービス名] [-mh 論理ホスト名] -t d -r 1
形式9(エージェント管理のメンテナンス)
ajsembdbreclaim -m agent [-mh 論理ホスト名] -t f -r 2
形式10(エージェント管理のインデクス領域のメンテナンス)
ajsembdbreclaim -m agent [-mh 論理ホスト名] -t d -r 2
形式11(エージェント管理のページのメンテナンス)
ajsembdbreclaim -m agent [-mh 論理ホスト名] -t f -r 1
形式12(エージェント管理のインデクス領域のページだけをメンテナンス)
ajsembdbreclaim -m agent [-mh 論理ホスト名] -t d -r 1
機能
JP1/AJS3が使用している組み込みDBの領域をメンテナンスします。
組み込みDBが稼働中の場合だけ実行できます。また,JP1/AJS3の稼働状態に関係なく実行できます。
格納先ディレクトリ
- Windowsの場合
-
JP1/AJS3 - Managerインストール先フォルダ\tools\
- UNIXの場合
-
/opt/jp1ajs2/tools/
実行権限
Windowsの場合:Administrators権限
UNIXの場合:スーパーユーザー権限
引数
-m {manager | scheduler | agent}
メンテナンスの範囲を指定します。
-
manager
マネージャー(JP1/AJS3 - Manager)内の全スケジューラーサービス,およびエージェント管理をメンテナンスします。
このオプションは,-mhオプションと同時に指定できます。
-
scheduler
スケジューラーサービス単位でメンテナンスします。
このオプションは,-mh,-Fオプションと同時に指定できます。
-
agent
エージェント管理をメンテナンスします。
このオプションは,-mhオプションと同時に指定できます。
-F スケジューラーサービス名
メンテナンスを行うスケジューラーサービス名を指定します。
省略した場合は,デフォルトスケジューラーサービス名が仮定されます。
-mh 論理ホスト名
処理対象とするJP1論理ホスト名を指定します。指定できる文字数は,1〜32(単位:バイト)です。
省略した場合,環境変数JP1_HOSTNAMEが設定されていれば,設定値が仮定されます。環境変数JP1_HOSTNAMEが設定されていない場合は,物理ホスト名が仮定されます。
-t d | f
メンテナンスのモードを指定します。
-
d
インデクス格納領域をメンテナンスします。
-
f
インデクス,データ格納領域をメンテナンスします。
省略すると「f」が仮定されます。
運用方法によっては,データ格納領域よりもインデクス格納領域が先に満杯になることがあります。ajsembdbstatusコマンドの-db -dオプション指定の出力結果を参照して,データ格納領域でページがあまり解放できない状態で,インデクス格納領域のページが多く解放できる場合に-t dオプションを指定して実行すると効率良くメンテナンスできます。
-r 1 | 2
メンテナンスのレベルを指定します。
-
1
ページだけを解放します。
-
2
ページとセグメントを解放します。
省略すると「2」が仮定されます。
ajsembdbstatusコマンドの-db -dオプション指定の出力結果を参照して,解放できるページ数が多く,使用中のセグメント数が少ない場合に-r 1オプションを指定して実行すると,効率良くメンテナンスできます。
注意事項
-
このコマンドはスクリプトで実装されています。このため,オプションに不当に長い文字列や不正な文字列や値を指定すると,予期しないエラーが発生することがあります。オプション指定値は,DBMSおよびJP1/AJS3で規定されている範囲内の文字列または数値を指定してください。
-
次の場合,ajsembdbreclaimコマンドがタイムアウトエラーになることがあります。
-
ジョブやジョブネットの実行負荷が高い場合
-
コマンドやJP1/AJS3 - Viewでユニットを操作している場合
-
Web GUI(マネジメントポータル)から,スケジューラーサービスの使用状況または起動条件付きジョブネットの滞留状況の集計を実行している場合
タイムアウトエラーが発生した場合は,これらの場合を避けて,ajsembdbreclaimコマンドを再実行してください。
-
-
このコマンド実行中に何らかの障害(通信障害,ディスク障害など)が発生すると,コマンドが無応答になることがありますが,ジョブから自動で実行しているなどによって無応答になったコマンドを手動で強制終了できない場合は,組み込みDBのシステム共通定義pd_utl_exec_timeを指定することで,無応答になったコマンドの実行を打ち切ることができます。pd_utl_exec_timeについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 23.1.1 組み込みDB稼働環境と運用方法の検討」のシステム共通定義を参照してください。
-
ajsembdbreclaimコマンドを同じ組み込みDBに対して同時に複数実行すると,コマンドのどれかがメッセージKFPA11770-Iを出力して異常終了する場合があります。この場合,複数実行したコマンドのうちのどれかが正常終了していれば,対処は不要です。また,ajsembdbreclaimコマンドを同じ組み込みDBに対して同時に複数実行すると,ログの出力処理で競合して,出力結果の行と行の間に次のメッセージが出力される場合があります。
「プロセスはファイルにアクセスできません。別のプロセスが使用中です。」
出力結果の内容に問題はありませんので,このメッセージが出力された場合は,無視してください。
-
メンテナンスを長期間実施しないで,無効領域が大量に発生している状態でajsembdbreclaimコマンドを実行した場合,システムログを大量に使用することがあります。システムログが不足すると組み込みDBが異常終了します。必要なシステムログの容量を見積もり,不足する場合はシステムログを追加してから,ajsembdbreclaimコマンドを実行してください。無効領域の確認方法および,ajsembdbreclaimコマンド実行時に必要なシステムログの容量については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 運用ガイド 9.1.1 データベース領域の解析」を参照してください。
-
ajsembdbreclaimコマンドを実行する場合は,自動メンテナンス機能によるメンテナンスと同時に実行しないようにしてください。
戻り値
0 |
正常終了。 |
0以外の値 |
異常終了。 |
エラー時の対処
コマンドエラー発生時は,次に示す表に従って対処してください。
メッセージID |
現象 |
対処方法 |
---|---|---|
KAVS0996-E |
指定したオプションに誤りがあります。 |
オプションの指定内容を見直してください。 |
KAVS2101-E |
組み込みDBは停止中です。 |
組み込みDBを起動してから再実行してください。 |
KAVS2102-E |
組み込みDBは起動・停止処理中です。 |
組み込みDBの起動をajsembdbstatusコマンドの-s ustオプション指定で確認してから再実行してください。 |
KAVS2104-E |
組み込みDBがセットアップされていません。 |
組み込みDBをセットアップしてから再実行してください。 |
KAVS2116-E |
指定したオプションに誤りがあります。 |
メッセージに出力されているオプションを見直して再実行してください。 |
KAVS2117-E |
コマンド実行時にエラーが発生しました。 |
保守情報に出力されているメッセージを参照してください。 ジョブやジョブネットの実行負荷が高いためにajsembdbreclaimコマンドがタイムアウトする場合は,負荷が低い時間帯に再実行してください。 コマンドやJP1/AJS3 - Viewからユニットを操作中のためにajsembdbreclaimコマンドがタイムアウトする場合は,ユニットの操作が完了してから再実行してください。 |
KAVS2123-E |
組み込みDBのバージョンが不正です。 |
組み込みDBをJP1/AJS3の前提バージョンにバージョンアップしてください。 |