ajsdefine
形式
ajsdefine [-F サービス名] [-S] [{-x|-t}] [{-i|-e|-f}] [-p] [-d 定義先ユニット名] [ユニット定義ファイル名...]
機能
ユニット定義ファイルに記述されたパラメーターで,ユニットを定義します。
ユニット定義ファイルの詳細については,「5.1 ユニット定義ファイルの作成」を参照してください。
上位ユニット属性継承機能を設定しているユニットの配下にユニットを定義した場合,定義したユニットの所有者やJP1資源グループは,上位ユニット属性継承機能によって設定されます。上位ユニット属性継承機能の詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 6.4.1(4)(a) 上位ユニット属性継承機能の概要」を参照してください。
実行権限
次に示すJP1権限レベルのどれかを与えられたユーザー
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JP1_AJS_Admin権限
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JP1_AJS_Manager権限
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JP1_AJS_Editor権限
引数
-F サービス名
処理対象とする,スケジューラーサービスのサービス名を指定します。
指定できる文字数は,1〜30(単位:バイト)です。
-S
ジョブネットがサスペンド状態の場合,実行登録済みのジョブネットであっても,ネストジョブネットやジョブの定義を更新できるようにします。ただし,ジョブネットがサスペンド状態でも,次の場合は定義の更新は行えません。
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ルートジョブネットの定義を更新する場合
-
ルートジョブネットの定義を含むジョブグループの定義を更新する場合
-
実行中のジョブネットの場合
-x
ユニット定義ファイルに記述したパラメーターで,ユニットを定義します。
-t
ユニット定義ファイルに記述したパラメーターについて,シンタックスチェックだけ実施します。
-i
ユニットの定義先に,ユニット定義ファイルに記述したユニットと同一名称のユニットがある場合,メッセージおよび了解を求めるプロンプトを表示します。このプロンプトに対して,「y」を入力すると強制的に更新※します。なお,ユニット定義ファイル中の記述で,同一階層に同一名称のユニット名の指定がある場合は,エラーとします。
- 注※
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強制的に更新するユニットおよびその配下ユニットを削除してから,ユニット定義ファイルに記述したユニットを作成します。
-e
ユニットの定義先に,ユニット定義ファイルに記述したユニットと同一名称のユニットがある場合,エラーとします。なお,ユニット定義ファイル中の記述で,同一階層に同一名称のユニット名の指定がある場合は,エラーとします。情報は更新されません。
-f
ユニットの定義先に,ユニット定義ファイルに記述したユニットと同一名称のユニットがある場合でも,強制的に更新※します。なお,ユニット定義ファイル中の記述で,同一階層に同一名称のユニット名の指定がある場合は,エラーとします。
- 注※
-
強制的に更新するユニットおよびその配下ユニットを削除してから,ユニット定義ファイルに記述したユニットを作成します。
-p
上位ユニット属性継承機能が有効な場合でも,ユニット属性プロファイルの設定を無視してユニットを定義します。
ajsprintコマンドで出力したユニット定義ファイルをそのまま復元したい場合に指定してください。
-d 定義先ユニット名
ユニットの定義先となる,ジョブグループ名,またはジョブネット名を指定します。
指定できる文字数は,1〜930(単位:バイト)です。論理ホスト名,および実行IDは指定できません。ネスト数が許容最大数(デフォルトは30,環境設定パラメーターDEFLENTYPEに「sjis」が設定されている場合は10)を超えるジョブグループやジョブネットは指定できません。
省略した場合,ルートジョブグループ「/」が仮定されます(ユニットはルートジョブグループ「/」中に作成されます)。
ユニット定義ファイル名
ユニット定義パラメーター(ユニットの属性)を定義したファイル名を指定します。
指定できる文字数は,1〜255(単位:バイト)です。
ユニット定義ファイル名は複数指定できます。ただし,総称名は指定できません。
あるユニット定義ファイルの記述内容が不適切である場合,そのファイルの処理は中断しますが,その他のファイルの処理は続行します。
省略した場合,標準入力からユニット定義パラメーターを入力します。
注意事項
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ユニットを定義できるのは,次のどちらかのユーザーです。
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ユニットの定義先に対して更新権限を与えられたユーザー。
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Administrators権限またはスーパーユーザー権限を持つOSユーザーにマッピングしたJP1ユーザー。
ただし,環境設定パラメーターADMACLIMITをデフォルトから変更して「yes」を設定している場合は,Administrators権限またはスーパーユーザー権限を持つOSユーザーにマッピングしたJP1ユーザーであっても,更新権限が必要です。
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ユニットの定義中にエラーが発生した場合,定義中のユニットを削除し,コマンドは異常終了します。-iオプションまたは-fオプションを指定して強制的にユニットを更新する場合,更新対象のユニットを定義したあとにエラーが発生すると,更新対象のユニットが削除された状態でコマンドは異常終了します。
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ジョブグループやジョブネットを-iオプションまたは-fオプションを指定して強制的に更新しても,強制的に更新したジョブグループを参照しているジョブネットや,強制的に更新したジョブネットを排他スケジュールに指定しているジョブネットのスケジュールは再計算されません。
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-iオプションまたは-fオプションを指定してユニットを強制的に更新すると,計画実行登録または未来世代数を指定して確定実行登録した次のジョブネットが「閉塞」状態になったり,実行予定が作成されなかったりするおそれがあります。
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更新するジョブグループを「他のジョブグループのカレンダーを参照する」に指定したジョブネット
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更新するジョブネットを「排他スケジュール」に指定したジョブネット
そのため,次のどちらかの作業を実施してください。
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計画実行登録または確定実行登録したジョブネットを登録解除したあと,-iオプションまたは-fオプションを指定してajsdefineコマンドを実行する。
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ajsdefineコマンドではなく,ajscalendarコマンド,ajschangeコマンド,またはajschgnetコマンドでユニット定義を変更する。
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定義先ユニット名に指定したジョブネットが次のどちらかの場合,このコマンドは異常終了します。
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定義先ユニット名に指定したジョブネットが実行登録中であり,サスペンド状態でない
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定義先ユニット名に指定したジョブネットがJP1/AJS - Viewで排他編集されている
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ジョブネットの中にジョブグループを定義できません。
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ジョブ,マネージャージョブグループ,およびマネージャージョブネットにはユニットを定義できません。
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実行登録済みのルートジョブネットの情報や,そのルートジョブネットを含むジョブグループおよびプランニンググループの情報は更新できません。
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実行登録済みのジョブネット,そのジョブネットの上位,そのジョブネット中,およびそのジョブネットの下位には,ユニットを定義できません。ただし,ルートジョブネット,そのルートジョブネットを含むジョブグループ,およびリモートジョブネット以外のユニットの場合,操作対象のジョブネットをサスペンド状態にしておき,このコマンドに-Sオプションを指定すれば,ジョブネットの実行登録を解除しなくても,情報を更新できます(操作対象のユニットが実行中の場合,-Sオプションを指定しても情報は更新できません)。
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定義先ユニット名に指定したジョブネットがサスペンド状態変更処理中の場合,このコマンドは異常終了します。
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ジョブネットの中にプランニンググループを定義できません。
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プランニンググループの中にはジョブネット,リモートジョブネット以外のユニットを定義できません。
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コマンドを使用してジョブネットを定義する場合,ユニットの実行順序の整合性はチェックしません。ユニットの実行順序がループするように関連づけたジョブネット,または従属ユニットが関連づけられていない判定ジョブは,実行時に「順序不正」でエラーになります。
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リリース登録されているルートジョブネット(リリース先ジョブネット)にユニットを定義した場合は,「適用中」状態のジョブネット定義中に定義されます。
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リリース登録されているルートジョブネット(リリース先ジョブネット)には,ジョブネットコネクタおよび起動条件は定義できません。
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ユニット定義ファイルが大きい場合,メモリー不足でコマンドが異常終了することがあります。その場合には,ユニット定義ファイルを200メガバイト以下となるように分割してください。
戻り値
0 |
正常終了。 |
4〜124で4の倍数値 |
異常終了。 |
補足事項
定義するユニットにウィンドウ上の位置を指定しなかった場合,JP1/AJS3 - Viewの[ジョブネットエディタ]ウィンドウの左上から右下方向にかけて空いている場所に自動的に配置されます。
使用例
ユニット定義ファイル(/tmp/unit_def)に記述したパラメーターで,ジョブグループ(/group1)に,ユニットを定義します。
ajsdefine -d /group1 /tmp/unit_def