ajscalendar
形式
ajscalendar [-F サービス名] [-lt {時:分|none|no}] [-ld {日|none|no|{sun|su|mon|mo|tue| tu|wed|we|thu|th|fri|fr|sat|sa}:n}] [-md {this|th|next|ne|none|no}] [-c] [-op {sun|su|mon|mo|tue|tu|wed|we| thu|th|fri|fr|sat|sa| {年/月/{日| {sun|su|mon|mo|tue|tu|wed|we| thu|th|fri|fr|sat|sa}[:n]}}}] [-cl {sun|su|mon|mo|tue|tu|wed|we| thu|th|fri|fr|sat|sa| {年/月/{日| {sun|su|mon|mo|tue|tu|wed|we| thu|th|fri|fr|sat|sa}[:n]}}}] [-no {sun|su|mon|mo|tue|tu|wed|we| thu|th|fri|fr|sat|sa|{年/月/{日| {sun|su|mon|mo|tue| tu|wed|we|thu|th|fri|fr|sat|sa} [:n]}}}] [-of 運用日情報ファイル名] [-cf 休業日情報ファイル名] [-nf 取消日情報ファイル名] [-df カレンダー情報ファイル名] [-d 年/月/日] [-R] ジョブグループ名...
機能
ジョブグループにカレンダー情報を定義します。
実行権限
次に示すJP1権限レベルのどれかを与えられたユーザー
-
JP1_AJS_Admin権限
-
JP1_AJS_Manager権限
-
JP1_AJS_Editor権限
引数
-F サービス名
処理対象とする,スケジューラーサービスのサービス名を指定します。
指定できる文字数は,1〜30(単位:バイト)です。
-lt {時:分|none|no}
カレンダーに基準時刻を設定します。
-
時:分
時に指定できる値は,0〜23(単位:時)です。
分に指定できる値は,0〜59(単位:分)です。
-
none|no
上位ジョブグループに定義されているカレンダー情報の基準時刻を引き継ぎます。
上位のすべてのジョブグループにカレンダー情報が定義されていない場合,0時00分が仮定されます。
-ld {日|none|no|{sun|su|mon|mo|tue|tu|wed|we|thu|th|fri|fr|sat|sa}:n}
カレンダーに基準日を設定します。
-
日
指定できる値は,1〜31(単位:日)です。
-
none|no
上位ジョブグループに定義されているカレンダー情報の基準日を引き継ぎます。
上位のすべてのジョブグループにカレンダー情報が定義されていない場合は,1日が仮定されます。
-
sun|su
日曜日を基準日とします。
-
mon|mo
月曜日を基準日とします。
-
tue|tu
火曜日を基準日とします。
-
wed|we
水曜日を基準日とします。
-
thu|th
木曜日を基準日とします。
-
fri|fr
金曜日を基準日とします。
-
sat|sa
土曜日を基準日とします。
-
n
月初めを基準に何週目の曜日かを指定します。
指定できる値は,1〜5(単位:週)です。
「sun」や「su」のように曜日を指定した場合は,必ず指定してください。
-md {this|th|next|ne|none|no}
カレンダーの月区分(基準日に対して,その日付をどの月に扱うか)を指定します。
-
this|th
基準日以降の日を基準日の月(当月)とします。
-
next|ne
基準日以降の日を翌月とします。
-
none|no
上位ジョブグループに定義されたカレンダー情報の月区分を引き継ぎます。
上位のすべてのジョブグループにカレンダー情報が定義されていない場合は,当月が仮定されます。
-c
カレンダー情報を削除します。
カレンダー情報を削除すると,上位のジョブグループに定義されたカレンダー情報を引き継げます。
なお,このオプションでは基準時刻,基準日,および月区分は削除できません。これらの情報は,各オプションでnoneを指定して削除してください。
このオプションと,-op,-cl,-no,-of,-cf,-nf,または-dfオプションのどれかを同時に指定した場合,指定順にかかわらず,カレンダー情報をいったん削除してから,運用日,休業日,または取消日を設定します。
-op {sun|su|mon|mo|tue|tu|wed|we|thu|th|fri|fr|sat|sa|{年/月/{日|{sun|su|mon|mo|tue|tu|wed|we|thu|th|fri|fr|sat|sa}[/n]}}}
運用日(ジョブネットを実行する日)を指定します。
運用日は複数指定できます。
日付の形式については,後述の「補足事項」を参照してください。
-cl {sun|su|mon|mo|tue|tu|wed|we|thu|th|fri|fr|sat|sa|{年/月/{日|{sun|su|mon|mo|tue|tu|wed|we|thu|th|fri|fr|sat|sa}[:n]}}}
休業日(ジョブネットを実行しない日)を指定します。
休業日は複数指定できます。
日付の形式については,後述の「補足事項」を参照してください。
-no {sun|su|mon|mo|tue|tu|wed|we|thu|th|fri|fr|sat|sa|{年/月/{日|{sun|su|mon|mo|tue|tu|wed|we|thu|th|fri|fr|sat|sa}[:n]}}}
取消日(運用日,休業日の指定を取り消す日)を指定します。
取消日は複数指定できます。
日付の形式については,後述の「補足事項」を参照してください。
-of 運用日情報ファイル名
運用日の日付(日付の形式については,後述の「補足事項」を参照してください)が格納されたファイル名を指定します。
指定できる文字数は,1〜255(単位:バイト)です。
このファイルの内容が,運用日としてカレンダー情報に追加されます。
-cf 休業日情報ファイル名
休業日の日付(日付の形式については,後述の「補足事項」を参照してください)が格納されたファイル名を指定します。
指定できる文字数は,1〜255(単位:バイト)です。
このファイルの内容が,休業日としてカレンダー情報に追加されます。
-nf 取消日情報ファイル名
取消日の日付(日付の形式については,後述の「補足事項」を参照してください)が格納されたファイル名を指定します。
指定できる文字数は,1〜255(単位:バイト)です。
このファイルの内容が,取消日としてカレンダー情報に追加されます。
-df カレンダー情報ファイル名
運用日,休業日を示すカレンダー情報パラメーターが定義されている,カレンダー情報ファイル名を指定します。
次に示す結果をファイルに格納することで,カレンダー情報ファイルとして,このオプションに指定できます。
-
ajsprintコマンドに-dオプションを指定して出力した結果
-
ajscalutilコマンドで出力した結果
指定できる文字数は,1〜255(単位:バイト)です。
ファイル名としてstdinを指定した場合,標準入力からカレンダー情報を入力します。
カレンダー情報ファイル内に指定できるユニット定義パラメーターは,運用日と休業日を示すパラメーターだけです。基準時刻,基準日,月区分は指定できません。ユニット定義パラメーターの詳細については,「5.1 ユニット定義ファイルの作成」を参照してください。
-d 年/月/日
指定された日以前のカレンダー情報を削除します(例えば,「-d 2009/7/1」と指定した場合,2009年7月1日を含み,それ以前のカレンダー情報を削除します)。
-
年
指定できる値は,1994〜環境設定パラメーターSCHEDULELIMITの値(単位:西暦年)です。環境設定パラメーターSCHEDULELIMITの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 20.4.2(123) SCHEDULELIMIT」を参照してください。
-
月
指定できる値は,1〜12(単位:月)です。
-
日
指定できる値は,1〜31(単位:日)です。
-R
指定したジョブグループに含まれるすべてのジョブグループに,カレンダー情報を定義します。
ジョブグループ名
カレンダー情報を定義するジョブグループ名を指定します。
指定できる文字数は,1〜930(単位:バイト)です。
ジョブグループ名は,複数指定できます。
なお,ジョブグループ名に,論理ホスト名および実行IDは指定できません。
注意事項
-
カレンダー情報を定義できるのは,次のどちらかのユーザーです。
-
ジョブグループを定義したときに,またはその属性を変更したときに,更新権限を与えられているユーザーで,かつそのジョブグループに上位のジョブグループがある場合,上位のすべてのジョブグループに参照権限があるユーザー
-
Administrators権限またはスーパーユーザー権限を持つOSユーザーにマッピングしたJP1ユーザー
ただし,環境設定パラメーターADMACLIMITをデフォルトから変更して「yes」と設定している場合は,Administrators権限またはスーパーユーザー権限を持つOSユーザーにマッピングしたJP1ユーザーであっても,参照権限および更新権限が必要です。
-
-
運用日情報ファイル,休業日情報ファイル,取消日情報ファイル,またはカレンダー定義情報ファイル内のカレンダー情報が規定する形式でない場合,ajscalendarコマンドはそれらの形式外情報を無視して処理を続行します。また,情報ファイルの最後には,必ず改行を指定してください。改行を指定しないと,最終行が形式外情報として無視され,ajscalendarコマンドが正常終了しても最終行に指定したカレンダー情報が定義されません。
-
運用日情報ファイル,休業日情報ファイル,取消日情報ファイル,カレンダー定義情報ファイルを同時に指定し,どれかのファイルの処理で異常が発生した場合,ajscalendarコマンドは異常が発生したファイルの処理を中断し,その他のファイルの処理を続行します。
なお,ajscalendarコマンドは,正常に処理された情報ファイルのカレンダー情報だけを定義し,異常終了します。
-
運用日情報ファイル,休業日情報ファイル,取消日情報ファイル,カレンダー定義情報ファイルに何も定義されていない場合,該当するカレンダー情報は変更されません。
-
ajscalendarコマンドや,JP1/AJS3 - Viewの[月間カレンダー編集]ウィンドウ,[年間カレンダー編集]ウィンドウを使って,あるジョブグループのカレンダー情報を同時に変更した場合,変更結果は保証できません。
-
オプションと値との間は,必ず1バイト以上の空白文字で区切ってください。
-
ajscalendarコマンドは,オプションを連続して指定できません。
指定できる例:ajscalendar -c -F AJSROOT1 /GROUP
指定できない例:ajscalendar -cF AJSROOT1 /GROUP
-
運用日情報ファイル,休業日情報ファイル,取消日情報ファイル,またはカレンダー定義情報ファイル内に有効なカレンダー情報が一つもなく,かつ有効なカレンダー定義オプションが一つも指定されていない場合,ajscalendarコマンドは異常終了します。
-
無効なカレンダー定義オプションが一つでも指定されている場合,ajscalendarコマンドは異常終了します。
-
ajscalendarコマンドは,業務量が少ない時間帯に実行してください。ajscalendarコマンドの実行中は,カレンダー情報を定義するジョブグループと同一のスケジューラーサービスに実行登録されているルートジョブネットの実行を抑止するため,業務に影響を及ぼすおそれがあります。ただし,定義を変更する前に「監視中」状態になっている起動条件付きジョブネットは,ajscalendarコマンドの実行中に起動条件が成立すると実行されます。
-
当日のカレンダー情報を休業日から運用日に変更した場合,計画実行登録されたジョブネットでは,スケジュールの再計算によって当日の実行予定が生成され,ジョブが実行されることがあります。
戻り値
0 |
正常終了。 |
4〜124で4の倍数値 |
異常終了。 |
補足事項
-
次に示す条件が成立したあと,スケジュールが再計算されます。
-
指定したジョブグループがあるスケジューラーサービスが起動している場合。
-
このコマンドが正常終了した場合。
-
-
運用日情報ファイル,休業日情報ファイル,取消日情報ファイルに格納するカレンダー情報である,「週間標準値」および「運用日,休業日,または取消日」の形式を次に示します。なお,形式は上記3種類の情報ファイルに共通です。情報ファイルの最後には,必ず改行を指定してください。改行を指定しないと,最終行が形式外情報として無視され,ajscalendarコマンドが正常終了しても最終行に指定したカレンダー情報が定義されません。
- 週間標準値の形式
-
sun|su:日曜日を指定します。
mon|mo:月曜日を指定します。
tue|tu:火曜日を指定します。
wed|we:水曜日を指定します。
thu|th:木曜日を指定します。
fri|fr:金曜日を指定します。
sat|sa:土曜日を指定します。
- 運用日,休業日,または取消日の形式
-
YYYY/MM/
{DD{sun|su|mon|mo|tue|tu|wed|we|thu|th|fri|fr|sat|sa}[:n]}
-
YYYY
指定できる値は,1994〜環境設定パラメーターSCHEDULELIMITの値(単位:西暦年)です。環境設定パラメーターSCHEDULELIMITの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 20.4.2(123) SCHEDULELIMIT」を参照してください。
-
MM
指定できる値は,1〜12(単位:月)です。
-
DD
指定できる値は,1〜31(単位:日)です。
-
n
月初めを基準に何週目の曜日かを指定します。
指定できる値は,1〜5(単位:週)です。
なお,第5週がない月に5を指定した場合,カレンダー情報は無効になります。
-
カレンダー情報のオプション(-op,-cl,および-noオプション)はあとに指定されたものが優先されます(例えば,「-op mon -cl mon -no mon」と指定した場合,「-no mon」が優先され,月曜日は取消日になります)。
-
週間標準値,運用日,休業日,および取消日を同時に指定した場合,運用日,休業日,および取消日が優先されます(例えば,「-op 2009/10/25 -cl sun」と指定した場合,「-op 2009/10/25」が優先され,2009年10月25日は運用日になります)。
-
運用日,休業日または取消日に曜日を指定した場合,該当する日付に変更してから,カレンダー情報として格納します。
-
ジョブグループのカレンダー情報の設定を省略した場合は,上位のジョブグループまたはスケジューラーサービスのカレンダー情報を参照します。上位ジョブグループ,スケジューラーサービスすべてのカレンダー情報の設定が省略されている場合は,運用日が仮定されます。
使用例1
ジョブグループ(/営業部)のカレンダー情報をいったん削除したあと,2009年10月分の休業日(土曜日と日曜日)を設定します。休業日は休業日情報ファイル(/tmp/calendar)に定義してあるものとします。
ajscalendar -c -cf /tmp/calendar /営業部
- 休業日情報ファイル(/tmp/calendar)の内容
2009/10/sat 2009/10/sun
使用例2
ジョブグループ(/営業部)のカレンダー情報(日曜日と土曜日は週間標準値によって休業日とする。ただし,2009年10月は土曜日を運用日とする)を設定します。
ajscalendar -cl su -cl sa -op 2009/10/sa /営業部