12.4.7 [詳細定義−[PC Job]]ダイアログボックス
[詳細定義−[PC Job]]ダイアログボックスでは,PCジョブの詳細を定義します。
このダイアログボックスには,共通する表示項目と次のタブがあります。
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[定義]タブ
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[転送ファイル]タブ
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[属性]タブ
- 〈この項の構成〉
(1) 共通する表示項目
共通する表示項目を次の図に示します。
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表示項目について説明します。
- [ユニット名]
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ユニット名を30バイト以内の文字列で指定します。デフォルトは「PCジョブ」です。
- [コメント]
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ユニットのコメントを80バイト以内の文字列で指定します。デフォルトは空白です。
- [実行エージェント]
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PCジョブを実行させたい実行エージェント名,または実行エージェントグループ名を255バイト以内の文字列で指定します。また,接続先のJP1/AJS3 - Managerのバージョンが09-50以降かつ[実行先サービス]が[標準]の場合は,マクロ変数を使用できます。デフォルトは空白です。
この項目は,次のどちらかに該当する場合,テキストボックスで表示されます。
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JP1/AJS - Viewまたは接続先のJP1/AJS - Managerのバージョンが09-50より前
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リモートジョブネット配下のユニットの定義
上記以外の場合,コンボボックスで表示され,その中から選択できます。コンボボックスに直接入力することもできます。コンボボックスに表示されるリストの内容は,実行エージェントプロファイルの有効/無効,および実行エージェントプロファイルに設定されている内容によって異なります。
- 実行エージェントプロファイルが無効になっている場合
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リストは表示されません。
- 実行エージェントプロファイルが有効になっている場合
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指定するジョブが実行エージェントプロファイルに設定されている
リストには,指定するジョブに許可する実行エージェントが表示されます。
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指定するジョブが実行エージェントプロファイルに設定されていない
上位ユニットが実行エージェントプロファイルに設定されていれば,上位ユニットに許可する実行エージェントがリストに表示されます。
上位ユニットが実行エージェントプロファイルに設定されていなければ,リストは表示されません。
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実行エージェントについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド 5.1.1 実行エージェント」を参照してください。
- 注意事項
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[実行先サービス]で[キューレス]を選択している場合は,実行ホスト名を指定してください。
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Excelのセルをコピーして貼り付けると,入力した文字の最後に半角スペースが挿入される場合があります。半角スペースが挿入された場合,削除してください。
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(2) [定義]タブ
[詳細定義−[PC Job]]ダイアログボックスの[定義]タブを次の図に示します。
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表示項目について説明します。
- [実行ファイル名]
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実行したいエージェントホスト上のファイル名を511バイト以内の文字列で指定します。デフォルトは空白です。
ファイル名は,絶対パス,または相対パスで指定できます。相対パスで指定した場合,ジョブ実行時のワークパスまたは環境変数PATHで指定されたパスからの相対パスとなります。有効となる環境変数PATHは,システム環境変数です。また,マクロ変数を使用できます。実行ファイル名に空白文字が含まれる場合,「"(ダブルクォーテーションマーク)」で実行ファイル名を囲んでください。[実行ファイル名]を省略した場合,何もしないジョブを実行して,正常終了します。
パラメーターは[実行ファイル名]に記載しないで,[パラメーター]に記載してください。
なお,[実行先サービス]に[キューレス]を指定し,[実行ファイル名]にパラメーターを指定したジョブは起動失敗となります。
- [パラメーター]
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ジョブパラメーターを1,023バイト以内の文字列で指定します。また,マクロ変数を使用できます。デフォルトは空白です。
- [環境変数]
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ジョブ実行時は,システム環境変数が有効となります。その環境に新たな変数を付け加えてジョブを実行できます。付け加える環境変数を20,479バイト以内の文字列で指定します。また,マクロ変数を使用することもできます。デフォルトは空白です。
環境変数を定義する際の注意事項については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 付録A 環境変数および環境変数ファイルを定義する場合の注意事項」を参照してください。
- [環境変数ファイル名]
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ジョブ実行時は,システム環境変数が有効となります。その環境に新たな変数を付け加えてジョブを実行できます。付け加える環境変数として,エージェントホスト上の環境変数ファイル名を511バイト以内の文字列で指定します。ファイル名は,絶対パス,または相対パスで指定できます。相対パスで指定した場合,ジョブ実行時のワークパスからの相対パスになります。また,接続先のJP1/AJS3 - Managerのバージョンが09-50以降かつ[実行先サービス]が[標準]の場合は,マクロ変数を使用できます。デフォルトは空白です。
環境変数を定義する際の注意事項については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 付録A 環境変数および環境変数ファイルを定義する場合の注意事項」を参照してください。
- [ワークパス]
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ジョブを実行するときのワーク(カレント)パス名を511バイト以内の文字列で指定します。ワーク(カレント)パス名はフルパスで指定します。また,接続先のJP1/AJS3 - Managerのバージョンが09-50以降かつ[実行先サービス]が[標準]の場合は,マクロ変数を使用できます。デフォルトは空白です。
ワークパス名を省略した場合,[実行先サービス]に[標準]を指定した場合は,エージェントの環境設定で設定されているエージェントプロセス実行時のワークディレクトリ名が仮定されます。
[キューレス]を指定した場合は,JP1/AJS3用作業ファイル格納フォルダ名が仮定されます。
- 補足事項
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ワークパスは,ジョブを実行するときのカレントディレクトリに設定されます。また,ワークパスにはジョブを実行するときに必要な一時的な作業ファイルが作成されます。このファイルは,ジョブの実行中にジョブのプロセスが異常終了した場合に削除されないで残ることがありますが,JP1/AJS3が停止しているときであれば削除しても問題ありません。
- [実行優先順位]
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ジョブの実行優先順位を選択します。指定できる値は,[なし],および[1]〜[5]です。優先度が最も高いのは,[5]です。デフォルトは[なし]です。
[なし]の場合は上位ジョブネットの定義に依存します。[なし]が指定され,最上位までのすべてのジョブネットに[なし]が指定されていた場合,環境設定パラメーターDEFAULTPRIORITYの設定値が仮定されます。環境設定パラメーターDEFAULTPRIORITYの設定も省略している場合は,[1]が仮定されます。環境設定パラメーターDEFAULTPRIORITYの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 20.4.2(108) DEFAULTPRIORITY」を参照してください。
指定できる値と,値の意味を次の表に示します。
表12‒41 指定できる値と実行優先順位 指定できる値
実行優先順位
1
対話処理と比較して低い
2
対話処理と比較して低い
3
対話処理と同等
4
対話処理と比較して高い
5
対話処理と比較して高い
- 補足事項
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Windowsの場合,優先順位は3段階になります。次の三つの優先順位クラスを設定してジョブのプロセスを起動します。
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設定値が[1]または[2]の場合は,システムがアイドル状態のときに実行されます(Windowsで規定されるIDLE_PRIORITY_CLASSを設定します)。
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設定値が[3]の場合は,一般的なプロセスとして実行されます(Windowsで規定されるNORMAL_PRIORITY_CLASSを設定します)。
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設定値が[4]または[5]の場合は,上記の優先順位クラスを割り当てられたプロセスのスレッドより先に実行されます(Windowsで規定されるHIGH_PRIORITY_CLASSを設定します)。
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- [標準入力ファイル名]
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ジョブを実行するときに使うエージェントホスト上の標準入力ファイル名を511バイト以内の文字列で指定します。ファイル名は,絶対パス,または相対パスで指定できます。相対パスで指定した場合,ジョブ実行時のワークパスからの相対パスになります。また,接続先のJP1/AJS3 - Managerのバージョンが09-50以降かつ[実行先サービス]が[標準]の場合は,マクロ変数を使用できます。デフォルトは空白です。
ジョブ登録時の転送ファイルやジョブ情報取得時に取得する結果ファイルで数メガバイトのファイルを転送すると,要求が失敗したり時間が掛かったりする場合があります。
- [標準出力ファイル名]
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ジョブを実行するときに使うエージェントホスト上の標準出力ファイル名を511バイト以内の文字列で指定します。ファイル名は,絶対パス,または相対パスで指定できます。相対パスで指定した場合,ジョブ実行時のワークパスからの相対パスになります。また,接続先のJP1/AJS3 - Managerのバージョンが09-50以降かつ[実行先サービス]が[標準]の場合は,マクロ変数および「$JP1AJS2_JPQSTDOUTTEMP$」を使用できます。デフォルトは空白です。[追加書き]をチェックすると,標準出力ファイルは追加書きされます。
「$JP1AJS2_JPQSTDOUTTEMP$」を指定した場合,標準出力ファイルは一時ファイルに出力されます。[追加書き]にチェックをしても無効です。
ジョブ登録時の転送ファイルやジョブ情報取得時に取得する結果ファイルで数メガバイトのファイルを転送すると,要求が失敗したり時間が掛かったりする場合があります。
標準出力ファイル名を定義する場合の注意事項については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 7.11.1 標準出力ファイル・標準エラー出力ファイルの注意事項」を参照してください。
- [標準エラー出力ファイル名]
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ジョブを実行するときに使うエージェントホスト上の標準エラー出力ファイル名を511バイト以内の文字列で指定します。ファイル名は,絶対パス,または相対パスで指定できます。相対パスで指定した場合,ジョブ実行時のワークパスからの相対パスになります。また,接続先のJP1/AJS3 - Managerのバージョンが09-50以降かつ[実行先サービス]が[標準]の場合は,マクロ変数を使用できます。デフォルトは空白です。[追加書き]をチェックすると,標準エラー出力ファイルは追加書きされます。
ジョブ登録時の転送ファイルやジョブ情報取得時に取得する結果ファイルで数メガバイトのファイルを転送すると,要求が失敗したり時間が掛かったりする場合があります。
デフォルトの場合でも,エージェントホスト上に一時的に結果ファイルが作成され,ジョブ終了時にマネージャーホストに転送されます。このファイルはエージェントホストではジョブ終了時,マネージャーホストではジョブ情報削除時に削除されますが,実行結果詳細を参照する必要がなく,不要なファイル出力をしないように運用したい場合は,NULを割り当ててください。
標準エラー出力ファイル名を定義する場合の注意事項については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 7.11.1 標準出力ファイル・標準エラー出力ファイルの注意事項」を参照してください。
- [終了判定]
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終了判定の条件を選択します。
- [判定結果]
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[判定結果]で選択した終了判定の条件によって,表示項目が異なります。デフォルトは[しきい値による判定]です。[判定結果]の下には[警告しきい値]と[異常しきい値]の項目が表示されています。選択できる終了判定の条件を次に示します。
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[常に正常]
PCジョブを常に正常終了します。[警告しきい値]と[異常しきい値]の項目は,指定できません。
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[常に異常]
PCジョブを常に異常終了します。[警告しきい値]と[異常しきい値]の項目は,指定できません。
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[ファイルが存在すれば正常]
ジョブ終了時に,[ファイル名]で指定したエージェントホスト上のファイルがあれば,PCジョブを正常終了します。[判定結果]の下の項目は,[ファイル名]に変更されます。任意のファイル名を511バイト以内の文字列で指定します。ファイル名は,絶対パス,または相対パスで指定できます。相対パスで指定した場合,ジョブ実行時のワークパスからの相対パスになります。また,接続先のJP1/AJS3 - Managerのバージョンが09-50以降かつ[実行先サービス]が[標準]の場合は,マクロ変数を使用できます。デフォルトは空白です。
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[ファイルが更新されれば正常]
ジョブ開始から終了までの間に,[ファイル名]で指定したエージェント上のファイルが更新されれば,PCジョブを正常終了します。[判定結果]の下の項目は,[ファイル名]に変更されます。任意のファイル名を511バイト以内の文字列で指定します。ファイル名は,絶対パス,または相対パスで指定できます。相対パスで指定した場合,ジョブ実行時のワークパスからの相対パスになります。また,接続先のJP1/AJS3 - Managerのバージョンが09-50以降かつ[実行先サービス]が[標準]の場合は,マクロ変数を使用できます。デフォルトは空白です。
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[しきい値による判定]
正常終了と警告終了の判定基準とする値,または正常終了と異常終了の判定基準とする値を,定義します。[警告しきい値]と[異常しきい値]の指定できる値は,0〜2,147,483,647です。デフォルトは,[警告しきい値]が空白で,[異常しきい値]が0です。
デフォルトの場合は,終了コードが0以外のときに異常終了となります。[警告しきい値]を設定した場合は,終了コードが0から設定した値までを正常終了とします。終了コードが[警告しきい値]より大きい場合に警告終了となります。また,[異常しきい値]を設定した場合は0から[異常しきい値]までが正常終了となります。終了コードが-1以下または[異常しきい値]より大きい場合に異常終了となります。[警告しきい値]と[異常しきい値]の両方を指定した場合は,終了コードが0から[警告しきい値]までが正常終了,[警告しきい値]より大きく[異常しきい値]までが警告終了,-1以下または[異常しきい値]より大きい場合が異常終了となります。
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- [異常終了時リトライ]
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実行ファイルがエラーになった場合,リトライ実行するかどうかを選択します。
次の条件をすべて満たす場合に指定できます。
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接続先のJP1/AJS3 - Managerのバージョンが10-00以降である
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接続先のJP1/AJS3 - Managerのデータベース構成が標準構成である
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[判定結果]で[しきい値による判定]を選択している
指定できる種類は,[しない]または[する]です。デフォルトは[しない]です。
この項目は,JP1/AJS3 - Viewのバージョンが10-00以降の場合に表示されます。
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- [終了コード]
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[異常終了時リトライ]で[する]を選択した場合,リトライ実行するジョブの終了コードを指定します。
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下限値
リトライ実行する場合に,終了コードの下限値を指定します。終了コードがここで指定した値以上の場合,リトライが実行されます。
指定できる値は,1〜4,294,967,295です。デフォルトは空白です。この項目を省略した場合,「[異常終了しきい値]に指定した値 + 1」が仮定されます。
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上限値
リトライ実行する場合に,終了コードの上限値を指定します。終了コードがここで指定した値以下の場合,リトライが実行されます。
指定できる値は,1〜4,294,967,295です。デフォルトは空白です。この項目を省略した場合,「4,294,967,295」が仮定されます。
この項目は,JP1/AJS3 - Viewのバージョンが10-00以降の場合に表示されます。
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- [最大リトライ回数]
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[異常終了時リトライ]で[する]を選択した場合,リトライ実行する最大回数を指定します。指定できる値は,1〜12です。デフォルトは「1」です。
この項目は,JP1/AJS3 - Viewのバージョンが10-00以降の場合に表示されます。
- [リトライ間隔]
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[異常終了時リトライ]で[する]を選択した場合,ジョブの実行ファイルがエラーになってからリトライ実行を開始するまでの間隔を指定します。指定できる値は,1〜10(単位:分)です。デフォルトは「1」です。
この項目は,JP1/AJS3 - Viewのバージョンが10-00以降の場合に表示されます。
- [実行時のユーザー]
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ジョブを実行するJP1/AJS3 - AgentのOSのユーザー名を63バイト以内の文字列で指定します。また,接続先のJP1/AJS3 - Managerのバージョンが09-50以降かつ[実行先サービス]が[標準]の場合は,マクロ変数を使用できます。デフォルトは空白です。
このユーザーは,[実行ユーザー種別]の[登録ユーザー],または[所有ユーザー]にマッピングしておく必要があります。ただし,上位ユニットに対して実行ユーザー固定機能を設定している場合は,[実行ユーザー種別]の指定に関係なく,固定されているユーザーにマッピングしておく必要があります。
また,この項目の指定を省略した場合,ユーザーマッピングのプライマリーユーザーで実行します。ユーザーマッピングについては,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」のユーザー管理機能の設定の章を参照してください。
Windowsのホストで実行するジョブの場合,有効となるOSのユーザーの情報は,指定したOSのユーザーの権限だけです。また,実行ファイル名に指定したファイルに対するアクセスは,JP1/AJS3サービスに設定されているアカウントでアクセスします。実行ファイルの中からアクセスするファイルに対しては,指定したOSユーザーでアクセスします。
実行ユーザーのアクセス権をローカルホストのユーザーに限定させたい場合は,OSユーザー名の指定方法を「ホスト名\ユーザー名」としてください。
- 重要
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ファイル名には,ネットワークドライブ名から始まるパスを指定しないでください。ネットワークドライブ名ではなく,「\\コンピュータ名\共有フォルダ\実行ファイル名」のようにコンピュータ名から始まるパスを指定してください。
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[標準入力ファイル名],[標準出力ファイル名],または[標準エラー出力ファイル名]に指定できるファイルは,テキスト形式のファイルだけです。
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標準入力ファイル,標準出力ファイル,または標準エラー出力ファイルに含まれるデータ中に使用できる文字については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編) 2.4.2(7)(a) 使用できる文字の範囲」を参照してください。
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(3) [転送ファイル]タブ
[詳細定義−[PC Job]]ダイアログボックスの[転送ファイル]タブでは,ジョブを実行するために必要なファイルをJP1/AJS3 - ManagerからJP1/AJS3 - Agentに転送するための設定をします。転送できるファイルは,テキスト形式のファイルだけです。
[詳細定義−[PC Job]]ダイアログボックスの[転送ファイル]タブを次の図に示します。
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表示項目について説明します。
- [転送ファイル1]〜[転送ファイル4]
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一つのジョブに4個の転送ファイルを指定できます。
- [転送元ファイル名]
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JP1/AJS3 - Managerにあるファイルを511バイト以内の文字列で指定します。ファイル名はフルパスで指定します。また,接続先のJP1/AJS3 - Managerのバージョンが09-50以降かつ[実行先サービス]が[標準]の場合は,マクロ変数を使用できます。デフォルトは空白です。
ジョブ登録時の転送ファイルやジョブ情報取得時に取得する結果ファイルで数メガバイトのファイルを転送すると,要求が失敗したり時間が掛かったりする場合があります。
- [転送先ファイル名]
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エージェントホスト上に転送されるファイル名を511バイト以内の文字列で指定します。ファイル名はフルパスで指定します。また,接続先のJP1/AJS3 - Managerのバージョンが09-50以降かつ[実行先サービス]が[標準]の場合は,マクロ変数を使用できます。デフォルトは空白です。
転送先ファイル名は省略できます。
転送先に作成されたファイルをジョブの実行時に利用する場合は,スクリプトファイルやパラメーターで$JP1AJS2_JPQTEMPxx$変数を指定します。
$JP1AJS2_JPQTEMPxx$変数のxxには,転送元ファイル名の指定があるものに対してだけ,上から順に01〜04までの番号を付加します。
例えば,次のように指定したとします。
転送ファイル1
[転送元ファイル名]:指定なし
[転送先ファイル名]:指定なし
転送ファイル2
[転送元ファイル名]:指定あり
[転送先ファイル名]:指定あり
転送ファイル3
[転送元ファイル名]:指定なし
[転送先ファイル名]:指定なし
転送ファイル4
[転送元ファイル名]:指定あり
[転送先ファイル名]:指定なし
この場合,転送ファイル2の転送先ファイル名は$JP1AJS2_JPQTEMP01$に設定され,転送ファイル4の転送先ファイル名は$JP1AJS2_JPQTEMP02$に設定されます。
ただし,$JP1AJS2_JPQTEMPxx$変数を実行ファイル名には指定できません。指定した場合,ジョブは起動失敗となります。
- [ジョブ終了後]
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ジョブの実行終了後,転送したファイルを削除する場合に,[ファイルを削除する]をチェックします。デフォルトではチェックされていません。
転送元ファイル名を指定して,転送先ファイル名を指定していない場合,[ファイルを削除する]にチェックしていると仮定して実行されます。
- 注意事項
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JP1/AJS3では,転送ファイルはマネージャーホストからエージェントホストへ転送し,結果ファイル(標準出力ファイル,標準エラー出力ファイル)はエージェントホストからマネージャーホストへと転送します。ファイルを転送すると,各ファイルは転送先ホストのJP1/AJS3サービスの文字コードに変換されます。このため,各ファイルの文字コードとJP1/AJS3の文字コードを一致させる必要があります。
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転送ファイルの場合
PCジョブに転送ファイルを指定する場合は,マネージャーホストのJP1/AJS3サービスの文字コードと,転送元ファイルの文字コードを一致させる必要があります。また,jpqjobsubコマンドなどのサブミットジョブに転送ファイルを指定する場合は,コマンド実行プロセスの文字コードと,転送元ファイルの文字コードを一致させる必要があります。
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結果ファイルの場合
ジョブが出力する結果ファイルの文字コードと,エージェントホストのJP1/AJS3サービスの文字コードを一致させる必要があります。
例えば,マネージャーホストのJP1/AJS3サービスを日本語シフトJISで起動し,エージェントホストのJP1/AJS3サービスを日本語EUCで起動した場合,マネージャーホスト上の転送元ファイル(日本語シフトJIS)をエージェントホストに転送すると,転送先ファイルは日本語EUCで作成されます。
JP1/AJS3の文字コードの設定については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 13.4.1 言語環境の設定」を参照してください。
また,転送ファイルに含まれるデータ中に使用できる文字については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編) 2.4.2(7)(a) 使用できる文字の範囲」を参照してください。
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- 重要
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ファイル名には,ネットワークドライブ名から始まるパスを指定しないでください。ネットワークドライブ名ではなく,「\\コンピュータ名\共有フォルダ\実行ファイル名」のようにコンピュータ名から始まるパスを指定してください。
(4) [属性]タブ
[詳細定義−[PC Job]]ダイアログボックスの[属性]タブを次の図に示します。
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表示項目について説明します。
- [保留]
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ユニットの状態をあらかじめ保留状態にするかどうかを指定します。指定できる種類は,[しない]と[する]です。デフォルトは[しない]です。
- [種別]
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ユニットの種別をリカバリーにするかどうかを指定します。指定できる種類は,[通常]と[リカバリ]です。デフォルトは[通常]です。
- [実行先サービス]
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実行先のサービスを選択します。指定できる種類は,[標準]と[キューレス]です。デフォルトは[標準]です。
- [打ち切り時間指定]
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ジョブの実行を打ち切る時間を指定するかどうかを選択します。指定できる種類は,[しない]と[する]です。デフォルトは[しない]です。
- [打ち切り時間]
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[打ち切り時間指定]で[する]を選択した場合,打ち切り時間を分で指定します。指定できる値は,1〜1,440です。デフォルトは空白です。
- [終了遅延監視]
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実行所要時間によるジョブの終了遅延監視をするかどうかを指定します。ジョブの終了遅延を監視する場合は[実行所要時間]をチェックします。デフォルトではチェックされていません。
また,[実行所要時間]をチェックした場合は,ジョブの実行所要時間を1〜1,440の範囲内で指定します(単位:分)。
この項目は,JP1/AJS3 - Viewの場合,またはJP1/AJS2 - View 08-50以降の場合に表示されます。なお,実行所要時間によるジョブの終了遅延監視の注意事項については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 5.1.3 ジョブの実行所要時間による終了遅延監視」を参照してください。
- [所有者]
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ユニットの所有者を31バイト以内の文字列で指定します。デフォルトは,ログインしているJP1ユーザー名です。ただし,上位ユニットに対して上位ユニット属性継承機能を設定している場合,デフォルトは,上位ユニットの所有者です。
- [JP1資源グループ]
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JP1資源グループ名を63バイト以内の文字列で指定します。指定できる文字は,英数字,および「_(アンダーバー)」です。デフォルトは,上位ユニットのJP1資源グループ名です。空白の場合は,アクセス権限の対象になりません。
- [実行ユーザー種別]
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実行ユーザーの種類を選択します。デフォルトは[登録ユーザー]です。選択できる種類を次に示します。
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[登録ユーザー]
ジョブを登録したJP1ユーザーでユーザーマッピングします。変換されたOSのユーザーのアカウントでジョブを実行します。
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[所有ユーザー]
ジョブを所有しているJP1ユーザーでユーザーマッピングします。変換されたユーザーのアカウントでジョブを実行します。
ここで指定したユーザーからOSのユーザーに変換されるように,ジョブ実行ホストでユーザーマッピングする必要があります。
なお,上位ユニットに実行ユーザー固定機能を設定している場合,実行ユーザーは,ここでの指定に関係なく,ユニット属性プロファイルの設定に従って固定されます。
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