12.3.17 [スケジュールルール]ダイアログボックス
[スケジュールルール]ダイアログボックスでは,ジョブネットの詳細なスケジュールルールを編集します。
このダイアログボックスには,共通する表示項目と次のタブがあります。
-
[基本]タブ
-
[遅延監視]タブ
-
[高度]タブ
- 〈この項の構成〉
(1) 共通する表示項目
共通する表示項目を次の図に示します。
共通する表示項目について説明します。
- [ルール番号]
-
ルール番号を1〜144で指定します。すでに利用した番号は,指定できません。デフォルトは,利用していない番号の中で最も小さい番号です。
- [リンクするルール番号]
-
スケジュールルールを関連づける上位ジョブネットのルール番号を指定します。
ネストジョブネットの場合は,スケジュールルールを関連づける上位ジョブネットのルール番号を指定します。デフォルトはルール番号と同じ値です。
ルートジョブネットの場合は,指定できません。
- [繰り返し]ボタン
-
開始時刻が一定間隔のスケジュールルールをまとめて定義する場合にクリックします。[繰り返し]ボタンをクリックすると,[スケジュールルールの繰り返し設定]ダイアログボックスが表示されます。[スケジュールルールの繰り返し設定]ダイアログボックスの詳細については,「12.3.18 [スケジュールルールの繰り返し設定]ダイアログボックス」を参照してください。
(2) [基本]タブ
[基本]タブでは,実行開始日の種類,実行開始日時,処理サイクルなどを設定します。
[スケジュールルール]ダイアログボックスの[基本]タブを次の図に示します。
表示項目について説明します。
- [種別]
-
ジョブネットの実行開始日の種類をドロップダウンリストで指定します。
指定できる実行開始日の種類を次に示します。デフォルトは[登録日]です。
-
[登録日]
ジョブネットを実行登録した日付を実行開始日にします。[登録日]を指定した場合,開始年月日を設定する必要はありません。
-
[絶対日]
暦の上での日付(月初めは1日)で設定した日付を実行開始日にします。
-
[相対日]
カレンダー定義で基準日として設定した日付から起算した,相対的な日付を実行開始日にします。
-
[運用日]
カレンダー定義で基準日として設定した日付から,運用日だけを起算した日付を実行開始日にします。
-
[休業日]
カレンダー定義で基準日として設定した日付から,休業日だけを起算した日付を実行開始日にします。
指定した[種別]で,指定できる表示項目と,その表示項目の設定内容が異なります。指定した実行開始日の種類と表示項目の設定内容を次の表に示します。
表12‒13 指定した[種別]と表示項目の設定内容一覧 項番
[種別]
開始年月
開始日
開始時刻
処理サイクル
休業日の振り替え
1
登録日
−
−
・相対
・絶対
・日
・週
・月
・年
・実行しない
・前の運用日に振り替え
・次の運用日の振り替え
・振り替えなしで実行する
2
絶対日
・年
・月
・日付指定
・月末指定
・曜日指定
・相対
・絶対
・日
・週
・月
・年
・実行しない
・前の運用日に振り替え
・次の運用日の振り替え
・振り替えなしで実行する
3
相対日
・年
・月
・日付指定
・月末指定
・曜日指定
・相対
・絶対
・日
・週
・月
・年
・実行しない
・前の運用日に振り替え
・次の運用日の振り替え
・振り替えなしで実行する
4
運用日
・年
・月
・日付指定
・月末指定
・相対
・絶対
・運用日
・月
・年
−
5
休業日
・年
・月
・日付指定
・月末指定
・相対
・絶対
・休業日
・月
・年
・実行しない
・前の運用日に振り替え
・次の運用日の振り替え
・振り替えなしで実行する
-
- [開始年月]
-
実行開始年月を指定します。指定できる値は,[年]が1994〜環境設定パラメーターSCHEDULELIMITに設定した西暦年です。環境設定パラメーターSCHEDULELIMITの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 20.4.2(123) SCHEDULELIMIT」を参照してください。接続先のJP1/AJS3 - Managerがバージョン12-60以前の場合は1994〜2036です。[月]が1〜12です。
デフォルトは空白です。
また,[年]は省略できます。[年]を省略すると,[月]も省略できます。省略すると,実行登録した年月が仮定されます。
- [開始日]
-
実行開始日の指定方法をドロップダウンリストで指定します。デフォルトは[日付指定]です。指定方法を次に示します。
-
[日付指定]
日付で実行開始日を指定します。
-
[月末指定]
月末を基準に実行開始日を指定します。
-
[曜日指定]
曜日で実行開始日を指定します。
「*」を指定した場合,実行登録操作をした日,およびajsscheduleコマンドの実行操作をした日から次の曜日を開始日として扱います。なお,開始年月の[年]または[月]のどちらかを指定し,かつ,[曜日指定]で「*」を指定すると,実行登録操作時,およびajsscheduleコマンド実行時に第1週が仮定されます。
指定した[種別]で,実行開始日を指定する方法が異なります。指定した[種別]と実行開始日の指定方法を次の表に示します。
表12‒14 指定した[種別]と実行開始日の指定方法 [種別]
指定方法
指定形式
指定できる値
デフォルト値
絶対日
日付指定
d日
年月を省略した場合
・1〜31日
年だけを省略した場合
・2月:1〜29日
・その他の月:指定した月での指定できる日数
年月を指定した場合
・指定した年月の指定できる日数
空白
月末指定
最終日からd日前
[絶対日]−[日付]で,指定できる値から1を引いた値
省略した場合は,0を仮定します。
空白
相対日
日付指定
d日
1〜35日
空白
月末指定
最終日からd日前
0〜34日
省略した場合は,0を仮定します。
空白
絶対日,相対日
曜日指定
第n w曜日
n:「*」,第1,第2,第3,第4,第5,最終
w:月曜,火曜,水曜,木曜,金曜,土曜,日曜
n:「*」
w:月曜
運用日
日付指定
第d運用日
1〜35日
空白
月末指定
最終日からd運用日前
0〜34日
省略した場合は,0を仮定します。
空白
休業日
日付指定
第d休業日
1〜35日
空白
月末指定
最終日からd休業日前
0〜34日
省略した場合は,0を仮定します。
空白
-
- (凡例)
-
d:数字
n:記号と文字
w:曜日
- [開始時刻]
-
実行開始時刻を[絶対時刻]または[相対時刻]で指定します。デフォルトは,相対時刻です。詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド 3.3.2(1)(a) 実行開始日時の設定」を参照してください。
そのあと,時分を指定します。指定できる値は,[時]が0〜47で,[分]が0〜59です。デフォルトは,相対時刻の0時0分です。
- [処理サイクル]
-
処理サイクルを指定します。処理サイクルを指定する場合は,[サイクルで実行する]をチェックします。[サイクルで実行する]をチェックすると次の単位でサイクルを指定できます。デフォルトは,空白と,[日]です。詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド 3.3.2(1)(b) 処理サイクル」を参照してください。
指定できる単位と値を次に示します。
運用日,日,または休業日単位:1〜31
週単位:1〜5
月単位:1〜12
年単位:1〜9
- [休業日の振り替え]
-
実行日が休業日である場合の振り替え方法を指定します。デフォルトは,ルートジョブネットの場合は[実行しない],ネストジョブネットの場合は[振り替えなしで実行]です。詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド 3.3.2(1)(c) 休業日の振り替え」を参照してください。
指定できる振り替え方法を次に示します。
-
[実行しない]
休業日にはジョブネットを実行しません。
-
[前の運用日に振り替え]
ジョブネットの実行を前の運用日に振り替えます。
-
[次の運用日に振り替え]
ジョブネットの実行を次の運用日に振り替えます。
-
[振り替えなしで実行する]
休業日であってもジョブネットを実行します。
[前の運用日に振り替え]と[次の運用日に振り替え]を指定すると,猶予日数を指定できます。猶予日数を処理サイクルより短い日数で指定することを推奨します。指定できる値は1〜31です。デフォルトは2です。
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- [起動条件]
-
ジョブネットに起動条件が定義されている場合,起動条件を使ってジョブネットを実行するかどうかを選択します。デフォルトは[使用しない]です。
なお,ネストジョブネットを選択して[スケジュールルール]ダイアログボックスを表示した場合は,不活性表示になります。
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[設定されていれば使用する]
起動条件を使う場合に選択します。[設定されていれば使用する]を選択すると,[起動条件の有効範囲]を指定できます。
-
[使用しない]
起動条件を使わない場合に選択します。[使用しない]を選択すると,[起動条件の有効範囲]は不活性表示になります。
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- [起動条件の有効範囲]
-
起動条件で実行する回数,または時間を指定します。[起動条件]の[設定されていれば使用する]が選択されている場合に指定できます。詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド 3.4.3 起動条件の有効範囲」を参照してください。
ネストジョブネットを選択して[スケジュールルール]ダイアログボックスを表示した場合は,不活性表示になります。
-
[回数]
有効範囲を回数で指定する場合は,[回数]ドロップダウンリストから[無制限]または[回数指定]を選択します。[回数指定]を選択すると,ドロップダウンリストの右側に[回]のテキストフィールドが表示され,回数を指定できます。指定できる値は1〜999です。デフォルトは空白です。
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[時間]
有効範囲を時間で指定する場合は,[時間]ドロップダウンリストから[無制限],または[絶対時刻],[相対時間]を選択します。[絶対時刻],[相対時間]を選択すると,ドロップダウンリストの右側に[時],[分]のテキストフィールドが表示され,時間を指定できます。指定できる値は,絶対時刻の場合,[時]が0〜47で,[分]が0〜59です。相対時間の場合は,[分]が1〜2,879です。デフォルトは空白です。
-
なお,次の設定をしている場合には,[OK]ボタンのクリック時に「KAVV782-Q 処理サイクルを指定,かつ起動条件の有効範囲に無制限を指定しているため,監視世代が多重起動する可能性があります。このまま設定してもよろしいですか?」という確認メッセージが表示されます。
-
[処理サイクル]の[サイクルで実行する]をチェックしている
-
[起動条件]で[設定されていれば使用する]を選択している
-
[起動条件の有効範囲]の[回数]と[時間]で[無制限]を選択している
(3) [遅延監視]タブ
[遅延監視]タブでは,開始遅延および終了遅延の監視方法を指定します。遅延監視の詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド 3.3.2(1)(f) 遅延監視」を参照してください。
[スケジュールルール]ダイアログボックスの[遅延監視]タブを次の図に示します。
表示項目について説明します。
- [開始遅延監視]
-
開始遅延の監視方法を指定します。デフォルトは[監視しない]です。
ルートジョブネットの場合,次の中から選択します。
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[監視しない]
-
[絶対時刻]
-
[自ジョブネットの開始予定時刻からの相対]
ルートジョブネット以外の場合,次の中から選択します。
-
[監視しない]
-
[絶対時刻]
-
[ルートジョブネットの開始予定時刻からの相対]
-
[上位ジョブネットの開始予定時刻からの相対]
-
[自ジョブネットからの開始予定時刻からの相対]
[絶対時刻]を選択すると,[時],[分]を指定できます。指定できる値は,[時]が0〜47で,[分]が0〜59です。デフォルトは空白です。
[ルートジョブネットの開始予定時刻からの相対],[上位ジョブネットの開始予定時刻からの相対],または[自ジョブネットからの開始予定時刻からの相対]を選択すると,[分]を指定できます。指定できる値は1〜2,879です。デフォルトは空白です。
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- [終了遅延監視]
-
終了遅延の監視方法を指定します。デフォルトは[監視しない]です。
ルートジョブネットの場合,次の中から選択します。
-
[監視しない]
-
[絶対時刻]
-
[自ジョブネットの開始予定時刻からの相対]
ルートジョブネット以外の場合,次の中から選択します。
-
[監視しない]
-
[絶対時刻]
-
[ルートジョブネットの開始予定時刻からの相対]
-
[上位ジョブネットの開始予定時刻からの相対]
-
[自ジョブネットからの開始予定時刻からの相対]
[絶対時刻]を選択すると,[時],[分]を指定できます。指定できる値は,[時]が0〜47で,[分]が0〜59です。デフォルトは空白です。
[ルートジョブネットの開始予定時刻からの相対],[上位ジョブネットの開始予定時刻からの相対],または[自ジョブネットからの開始予定時刻からの相対]を選択すると,[分]を指定できます。指定できる値は1〜2,879です。デフォルトは空白です。
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(4) [高度]タブ
[スケジュールルール]ダイアログボックスの[高度]タブを次の図に示します。
表示項目について説明します。
- [起算スケジュール]
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ジョブネットに起算スケジュールを定義します。起算スケジュールとは,あらかじめ決まっている実行予定日を基準に,指定した日数分だけ実行予定日を変更して,ジョブネットを実行することです。詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド 3.3.2(1)(g) 起算スケジュール」を参照してください。
- [起算スケジュール]
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[起算スケジュール]をチェックすると,起算日数,起算方法,および起算猶予日数を指定できます。
[開始日時から]の右のテキストボックスには,起算日数を指定します。起算日数に指定できる値は,1〜31です。デフォルトは1です。
ドロップダウンリストでは,起算方法と,実行予定日を「前」に起算するか「後ろ」に起算するかを選択します。
起算方法には次の二つがあります。
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運用日による起算スケジュール
運用日による起算スケジュールでは,実行開始日時や処理サイクル,休業日の振り替えなどの設定から算出された実行予定日を起点日として,運用日だけを対象に指定した日数で実行予定日を前後に変更します。
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日数による起算スケジュール
日数による起算スケジュールでは,実行開始日時や処理サイクル,休業日の振り替えなどの設定から算出された実行予定日を起点日として,運用日や休業日に関係なく指定した日数で実行予定日を前後に変更します。
ドロップダウンリストで選択できる項目を次に示します。デフォルトは[運用日前に実行する]です。
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[運用日前に実行する]
運用日で起算して,実行予定日より前で実行したいときに選択します。
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[運用日後に実行する]
運用日で起算して,実行予定日より後ろで実行したいときに選択します。
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[日前に実行する]
日数で起算して,実行予定日より前で実行したいときに選択します。
-
[日後に実行する]
日数で起算して,実行予定日より後ろで実行したいときに選択します。
[運用日前に実行する]または[運用日後に実行する]を選択した場合,[起算猶予日数]を指定できます。指定できる値は,1〜31です。ただし,[開始日時から]に指定した起算日数の値以上の値を指定してください。デフォルトは10です。
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