12.2.6 Linuxの場合のインストール
なお,インストール媒体のディレクトリ名やファイル名は,ハードウェア環境などによって記述した内容と見え方が異なることがあります。lsコマンドで確認し,表示されたファイル名をそのまま入力してください。
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JP1/AJS3シリーズプログラムをインストールするホストにスーパーユーザーでログインするかまたはsuコマンドでユーザーをスーパーユーザーに変更する。
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JP1/AJS3と連携するプログラムを終了する。
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新規インストールの場合
JP1/AJS3をインストールするホストでJP1/AJS3と連携するプログラムを使用している場合,必ず停止してください。
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バージョンアップインストールの場合
「12.2.2(2)(b) JP1/AJS3 - ManagerおよびJP1/AJS3 - Agentをバージョンアップインストールする場合」または「12.2.2(2)(c) JP1/AJS3 - Web Consoleをバージョンアップインストールする場合」を参照してください。
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環境変数LANGに,JP1/AJS3で使用する文字コードを設定する。
JP1/AJS3で使用できる文字コードについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編) 2.4.2(2) 使用できる環境変数LANG」を参照してください。
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環境変数JP1AJS3_EMBDB_SETUPを設定する。
JP1/AJS3 - Managerを新規インストールする場合だけ設定します。環境変数JP1AJS3_EMBDB_SETUPを設定してからインストールすることで,インストール時にスケジューラーサービスおよび組み込みDBを自動でセットアップするかどうかを指定できます。自動でセットアップする場合は,セットアップする組み込みDBの規模を指定できます。
スケジューラーサービスをセットアップし,組み込みDBを小規模で構築する場合,この手順は不要です。
なお,新規インストール以外では,スケジューラーサービスおよび組み込みDBを自動でセットアップしません。このため,新規インストール以外はこの手順は不要です。
環境変数JP1AJS3_EMBDB_SETUPで指定する値を次に示します。
- s
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小規模モデルで組み込みDBの自動セットアップを実行する場合に指定します。
- m
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中規模モデルで組み込みDBの自動セットアップを実行する場合に指定します。
- l
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大規模モデルで組み込みDBの自動セットアップを実行する場合に指定します。
- skip
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組み込みDBの自動セットアップを実行しない場合に指定します。
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JP1/AJS3シリーズプログラムの媒体をセットする。
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インストール媒体をマウントする。
マウントディレクトリを「/mnt/dvdrom」としてマウントします。マウントのためのコマンドについては,OSのドキュメントを参照してください。
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次のコマンドを実行して,Hitachi PP Installerを起動する。
/mnt/dvdrom/X64LIN/setup /mnt/dvdrom※
Hitachi PP Installerが起動され,初期画面が表示されます。
- 注※
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ここではマウントポイントに/mnt/dvdromを仮定します。
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初期画面で「I」を入力する。
インストールできるプログラムの一覧が表示されます。
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インストールするJP1/AJS3シリーズプログラムを選択し,「I」を入力する。
選択したプログラムがインストールされます。
なお,プログラムを選択するには,カーソルを移動させ,スペースバーで選択します。
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インストールが正常終了したら,「Q」を入力する。
Hitachi PP Installerの初期画面に戻ります。
JP1/AJS3 - Managerのインストール後,syslogにメッセージKAVS2128-Eが出力されていないか確認してください。メッセージKAVS2128-Eが出力されている場合は,スケジューラーサービスの構築に失敗しています。この場合,メッセージKAVS2128-Eの対処方法に従って対処してください。
JP1/AJS3 - Managerのインストール時にスケジューラーサービスおよび組み込みDBを自動でセットアップしない場合は,インストールが完了したあと,手動でスケジューラーサービスと組み込みDBまたは外部DBのセットアップを実施してください。組み込みDBのセットアップの詳細については,「23. 組み込みDBのセットアップ」を参照してください。外部DBのセットアップの詳細については,「24. クラウド環境で外部DBを利用するためのセットアップ」を参照してください。
組み込みDBを自動セットアップする設定でインストールが終了すると,ユーザー情報(認証サーバおよびJP1ユーザー),DBの設定が完了しているため,サービスの起動だけでジョブを実行できます。ただし,設定はすべてデフォルトです。デフォルトから設定を変更する場合は,「13. セットアップ」を参照してください。
- 〈この項の構成〉
(1) SELinuxを有効化している場合
SELinuxを有効化している場合,インストール後にOSのデフォルトラベルの再設定およびセキュリティコンテキストの設定を実施する必要があります。
ここでは,JP1/AJS3シリーズプログラムをインストールしたあとに,OSのデフォルトラベルを再設定する手順を説明します。なお,複数の製品をインストールする場合は,すべての製品をインストールしたあとにOSのデフォルトラベルを再設定してください。
OSのデフォルトラベルの再設定の手順を次に示します。
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次のコマンドを実行する。
# touch /.autorelabel
/.autorelabelファイルはOS再起動後に削除されるため,再度OSを再起動してもラベルの再設定が実行されなくなります。
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OSを再起動する※。
- 注※
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OSを再起動しないで再設定する場合は,次のコマンドを実行してください。
- JP1/AJS3 - Managerの場合
# restorecon -FR /etc/opt/jp1ajs2 # restorecon -FR /opt/jp1ajs2 # restorecon -FR /var/opt/jp1ajs2
- JP1/AJS3 - Agentの場合
# restorecon -FR /etc/opt/jp1ajs2 # restorecon -FR /opt/jp1ajs2 # restorecon -FR /var/opt/jp1ajs2
- JP1/AJS3 - Web Consoleの場合
# restorecon -FR /etc/opt/jp1ajs3web # restorecon -FR /opt/jp1ajs3web # restorecon -FR /var/opt/jp1ajs3web # restorecon -FR /opt/hitachi/HNTRLib2(JP1/Baseをインストールしていない場合だけ)
セキュリティコンテキストの設定手順の詳細については,「15.10.4 SELinuxに関する設定(Linuxの場合)」を参照してください。