24.4.1 スケジューラーサービスの追加
スケジューラーサービスを追加する手順について説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) Windowsホストの場合
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外部DBを準備する。
外部DBを利用するための準備については,「24.1 外部DBを利用するための準備」を参照してください。
なお,データベースはスケジューラーサービスごとに必要です。スケジューラーサービスを複数追加する場合は,追加するスケジューラーサービスの数だけデータベースを作成してください。
また,データベースは起動しておく必要があります。
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Windowsの[コントロールパネル]の[管理ツール]で[サービス]を選択し,次に示すサービスを停止する。
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JP1/AJS3サービス
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エクスプローラーなどで,次に示すフォルダを作成する。
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データベースフォルダ
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一時ファイル用フォルダ
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ジョブ情報フォルダ
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退避情報フォルダ
なお,退避情報フォルダ以外は,自ホスト内(物理ホストとすべての論理ホスト)に設定されている,ほかのスケジューラーサービスが使用するフォルダと重複しないようにしてください。また,ほかのスケジューラーサービスが使用するフォルダの配下にも作成しないでください。
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jajs_setupコマンドを実行して,スケジューラーサービスを追加する。
次のコマンドを実行します。
jajs_setup -a -k SQLSVR -F スケジューラーサービス名 -n スケジューラーサービスの識別番号 -p ジョブ状態通信ポートのサービス名 -d データベースディレクトリ名 -t テンポラリーディレクトリ名 -j ジョブ情報ディレクトリ名 -b 退避情報ディレクトリ名 -of ODBCファイルデータソース名 -od データベース名 [-E {byte | sjis}]
jajs_setupコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 2. セットアップコマンド jajs_setup」を参照してください。
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環境設定パラメーターSTDFILEOUTDIRを設定する。
外部DBを利用した環境では,ajsshowコマンドで出力される標準出力ファイルおよび標準エラー出力ファイルを格納するディレクトリを,環境設定パラメーターSTDFILEOUTDIRで指定する必要があります。
次のコマンドを実行します。
jajs_config -k "[JP1_DEFAULT\JP1AJSMANAGER\スケジューラーサービス名]" "STDFILEOUTDIR"="任意のディレクトリ"
任意のディレクトリには,既存のスケジューラーサービスで使用しているディレクトリとは異なるディレクトリを指定してください。
なお,指定したディレクトリに出力されたファイルは,自動では削除されません。必要に応じて,定期的に手動で削除してください。
ajsshowコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 3. 通常の運用で使用するコマンド ajsshow」を参照してください。
環境設定パラメーターSTDFILEOUTDIRの詳細については,「20.4.2(126) STDFILEOUTDIR」を参照してください。
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次のファイルをメモ帳などのテキストエディターで開く。
システムフォルダ\system32\drivers\etc\Services
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手順4で指定したジョブ状態通知ポートのサービス名に対するポート番号を設定する。
(例)ポート番号を「20248」として設定する場合
jp1ajs2report2 20248/tcp
- 重要
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設定するポート番号は,既存の番号と重ならないようにしてください。また,Windowsファイアウォールを設定した環境で運用する場合は,設定したポート番号(上記の例では,サービス名:jp1ajs2report2,ポート番号:20248)を,Windowsファイアウォールの規則に登録し,ファイアウォールを透過できるようにしてください。
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JP1/AJS3サービスを再起動する。
設定した内容でスケジューラーサービスが追加され,起動します。
再起動後,JP1/AJS3 - Viewなどで,追加したスケジューラーサービス名が付けられたマネージャージョブグループが表示されていることを確認してください。
- コマンド実行についての補足事項
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スケジューラーサービスを追加している場合,「-F スケジューラーサービス名」オプションを指定しないでコマンドを実行すると,デフォルトのスケジューラーサービスに対する操作となります。
環境変数AJSCONFにスケジューラーサービス名を指定しておくと,-Fオプションを省略できます。
(2) Linuxホストの場合
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外部DBを準備する。
外部DBを利用するための準備については,「24.1 外部DBを利用するための準備」を参照してください。
なお,データベースはスケジューラーサービスごとに必要です。スケジューラーサービスを複数追加する場合は,追加するスケジューラーサービスの数だけデータベースを作成してください。
また,データベースは起動しておく必要があります。
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JP1/AJS3サービスを停止する。
次のコマンドを実行して,プロセスがすべて停止していることを確認します。
# /etc/opt/jp1ajs2/jajs_stop # /opt/jp1ajs2/bin/jajs_spmd_status
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mkdirコマンドなどで,次に示すディレクトリを作成する。
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データベースディレクトリ
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一時ファイル用ディレクトリ
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ジョブ情報ディレクトリ
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退避情報ディレクトリ
なお,退避情報ディレクトリ以外は,自ホスト内(物理ホストとすべての論理ホスト)に設定されている,ほかのスケジューラーサービスが使用するディレクトリと重複しないようにしてください。また,ほかのスケジューラーサービスが使用するディレクトリの配下にも作成しないでください。
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jajs_setupコマンドを実行して,スケジューラーサービスを追加する。
次のコマンドを実行します。
jajs_setup -a -k SQLSVR -F スケジューラーサービス名 -n スケジューラーサービスの識別番号 -p ジョブ状態通信ポートのサービス名 -d データベースディレクトリ名 -t テンポラリーディレクトリ名 -j ジョブ情報ディレクトリ名 -b 退避情報ディレクトリ名 -of ODBCファイルデータソース名 -od データベース名 [-E {byte | sjis}]
jajs_setupコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 2. セットアップコマンド jajs_setup」を参照してください。
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環境設定パラメーターSTDFILEOUTDIRを設定する。
外部DBを利用した環境では,ajsshowコマンドで出力される標準出力ファイルおよび標準エラー出力ファイルを格納するディレクトリを,環境設定パラメーターSTDFILEOUTDIRで指定する必要があります。
次のコマンドを実行します。
jajs_config -k "[JP1_DEFAULT\JP1AJSMANAGER\スケジューラーサービス名]" "STDFILEOUTDIR"="任意のディレクトリ"
任意のディレクトリには,既存のスケジューラーサービスで使用しているディレクトリとは異なるディレクトリを指定してください。
なお,指定したディレクトリに出力されたファイルは,自動では削除されません。必要に応じて,定期的に手動で削除してください。
ajsshowコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 3. 通常の運用で使用するコマンド ajsshow」を参照してください。
環境設定パラメーターSTDFILEOUTDIRの詳細については,「20.4.2(126) STDFILEOUTDIR」を参照してください。
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手順4で指定したジョブ状態通知ポートのサービス名に対するポート番号を設定する。
/etc/servicesファイルをエディターなどで開き,ポート番号を追加します。このとき,既存のポート番号と重複しないようにしてください。
(例)ポート番号を「20248」として設定する場合
jp1ajs2report2 20248/tcp
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JP1/AJS3サービスを再起動する。
設定した内容でスケジューラーサービスが追加され,起動します。
再起動後,JP1/AJS3 - Viewなどで,追加したスケジューラーサービス名が付けられたマネージャージョブグループが表示されていることを確認してください。
- コマンド実行についての補足事項
-
スケジューラーサービスを追加している場合,「-F スケジューラーサービス名」オプションを指定しないでコマンドを実行すると,デフォルトのスケジューラーサービスに対する操作となります。
環境変数AJSCONFにスケジューラーサービス名を指定しておくと,-Fオプションを省略できます。