24.1 外部DBを利用するための準備
ここでは,外部DBを利用する場合に必要な準備について説明します。
外部DBを利用してJP1/AJS3を運用する場合,JP1/AJS3をセットアップする前に,次の準備を実施してください。
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JP1/AJS3で利用する外部DBのインスタンスの作成
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JP1/AJS3で利用する外部DBのデータベースの作成
実行エージェント情報の管理用データベースと,スケジューラーサービス用のデータベースを作成します。実行エージェント情報とスケジューラーサービスは,同一のデータベース,異なるデータベースのどちらの構成でも利用できます。
ただし,スケジューラーサービスを複数セットアップする場合は,スケジューラーサービスごとにデータベースを作成してください。
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ODBCドライバーのインストール
マネージャーホストにODBCドライバーをインストールしてください。インストールするODBCドライバーのバージョンについては,リリースノートを参照してください。
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ODBCファイルデータソースの準備
JP1/AJS3で使用するODBCファイルデータソースには,次の内容を指定してください。
表24‒1 ODBCファイルデータソースに指定する内容 項番
指定する項目
ODBCファイルデータソースの項目
1
接続先サーバアドレス※1とポート番号
SERVER
2
ユーザー名
UID
3
パスワード
PWD
4
ODBCドライバー
DRIVER
5
説明※2
DESCRIPTION
- 注※1
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JP1/AJS3と外部DBとの接続は,JP1/Baseの通信設定に従いません。このため,接続先サーバアドレスは,hostsファイルおよびDNSなどのOSの機能によって,IPアドレスを解決できるようにしておく必要があります。
- 注※2
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このパラメーターは省略できます。
ODBCファイルデータソースの指定例を次に示します。
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接続先サーバアドレス:sqlsvr.example.com
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接続先サーバポート番号:1433
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ユーザー名:user1
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パスワード:pass1
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ODBCドライバー:ODBC Driver 17 for SQL Server
[ODBC] SERVER=sqlsvr.example.com,1433 UID=user1 PWD=pass1 DRIVER=ODBC Driver 17 for SQL Server
なお,一つのODBCファイルデータソースを,エージェント管理データベースおよびスケジューラーデータベースで共有することもできます。インスタンスおよびデータベースの作成など,外部DBの設定方法については,利用しているクラウド環境およびDBMSのドキュメントを参照してください。
外部DBを利用するための準備が完了したら,JP1/AJS3をセットアップします。JP1/AJS3の新規インストールの直後など,組み込みDBから外部DBへのデータの移行が必要ない場合は,「24.2 外部DBを利用するためのJP1/AJS3のセットアップ」を参照してください。運用中の組み込みDBから外部DBへ移行する場合は,「24.3 運用中の組み込みDBから外部DBへの移行」を参照してください。