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JP1 Version 13 JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド


16.1.1 資料採取ツールの設定手順

UNIXの場合,ログ情報を採取するための「資料採取ツール」をJP1/AJS3 - Manager,JP1/AJS3 - Agent,およびJP1/AJS3 - Web Consoleで提供します。

資料採取ツールには次の2種類があります。

資料採取ツール(_04)は,JP1/AJS3 - Manager,JP1/AJS3 - Agentをインストールしたあと,別のディレクトリにコピーしてから使用してください。

資料採取ツール(_04)を使用するための環境設定手順を次に示します。

  1. 資料採取ツール(_04)を任意のディレクトリにコピーする。

    コマンド指定例を次に示します。

    cp /opt/jp1ajs2/lib/sample_script/_04  /home/jp1ajs2/trouble.sh
  2. コピーした資料採取ツールを編集するための権限を設定する。

    コマンド指定例を次に示します。

    chmod  +rw  /home/jp1ajs2/trouble.sh
  3. コピーした資料採取ツールを編集して,ユーザー固有のファイル名に変更する。

    資料採取ツールの編集には,エディターを使用してください。

    次に資料採取ツールに記述されているデフォルト値を示します。このデフォルト値と異なる場合,資料採取ツールの記述を変更してください。記述を変更する場合,スクリプトが特殊な解釈をする文字や記号を使用すると,エラーが発生することがあるので使用しないでください。

    表16‒1 資料ツールの記述変更内容

    項番

    変更内容

    変更する場所

    1

    統合トレースログファイル格納ディレクトリ

    HNTRLOG="/opt/hitachi/HNTRLib/spool"

    HNTR2LOG="/var/opt/hitachi/HNTRLib2/spool"

    2

    ユーザーマッピング・認証設定ファイル格納ディレクトリ

    AUTHSV="/etc/opt/jp1base/conf/user_acl"

    3

    syslogおよびsyslog格納ディレクトリ※1

    HP-UXの場合:SYSLOGFILE="/var/adm/syslog/syslog.log"

    Solarisの場合:SYSLOGFILE="/var/adm/messages"

    AIXの場合:SYSLOGFILE="/var/adm/syslog"

    Linuxの場合:SYSLOGFILE="/var/log/messages*"

    4

    OSシステムファイル※2,※3

    SYSTEMFILES="./etc/hosts ./etc/services ./etc/passwd"

    5

    データベース格納ディレクトリ※3,※4

    DATABASE="./var/opt/jp1ajs2/database[sq]*"

    6

    ジョブエラー情報ディレクトリ※3,※5

    JOBINF="./var/opt/jp1ajs2/jobinf"

    7

    追加取得を行うディレクトリ

    ADDFILE=

    ディレクトリを絶対パスで記述します。次のような場合に,追加取得を行うディレクトリを記述してください。

    • クラスタ運用時に,論理ホストにあるログなどの各種情報の出力先を,デフォルトから変更した場合のディレクトリ

    • 各ログファイルの出力先※6の設定をデフォルトから変更した場合※7のディレクトリ

    • その他,追加取得したい情報の格納ディレクトリ

    (例)「変更後の共有ディレクトリ」の情報を採取できるようにします。

    ADDFILE="/変更後の共有ディレクトリ/jp1ajs2"

    ADDFILE="$ADDFILE /変更後の共有ディレクトリ/jp1base/log /変更後の共有ディレクトリ/jp1base/conf"

    注※1

    syslogおよびsyslog格納ディレクトリはシステムによって設定が変更されているおそれがあります。システムの設定に合ったsyslogまたはsyslogだけが格納されているディレクトリを必ず設定してください。

    注※2

    OSシステムファイルを採取しない場合は,採取しないファイルの名称を削除してください。

    注※3

    ファイル名を変更する場合は,先頭に「.(ピリオド)」を付けて,ルートディレクトリからの相対パスで指定してください。

    注※4

    デフォルト設定のディレクトリ名は削除しないでください。物理ホストでスケジューラーサービスを追加し,そのディレクトリの下にないデータベースディレクトリを指定する場合は,ディレクトリ名の先頭に「.(ピリオド)」を付けて追記してください。

    (例)

      DATABASE="./var/opt/jp1ajs2/database ./adddir/database2"

    論理ホストだけで運用している場合で,デフォルトで設定されるディレクトリを変更しているときは,共有ディスク上のデータベースディレクトリの,一つ上位のディレクトリの名称をADDFILEに記述してください。DATABASEは変更しないでください。

    注※5

    物理ホストのスケジューラーサービスの設定で,ジョブエラー情報ディレクトリを変更または追加している場合は,修正してください。論理ホストだけで運用している場合で,デフォルトで設定されるディレクトリを変更しているときは,共有ディスク上のジョブエラー情報ディレクトリが含まれるディレクトリの名称をADDFILEに記述してください。

    注※6

    資料採取ツールにデフォルトで記述されている各ログファイルの格納ディレクトリについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 トラブルシューティング 1.2.5 ログファイルおよびディレクトリ一覧」およびマニュアル「JP1/Base 運用ガイド」の付録に記載されている,ファイルまたはディレクトリの一覧を参照してください。

    注※7

    JP1/AJS3のインストール後に変更できる出力先の一覧を次の表に示します。

    表16‒2 JP1/AJS3のインストール後に変更できる出力先の一覧

    制御

    変更できる出力先

    環境設定パラメーター

    システム管理

    システム用ディレクトリ

    AJSSYSDIR

    ログ用ディレクトリ

    AJSLOGDIR

    ホスト単位のスケジューラーログファイル1

    HOSTLOGFILE1

    ホスト単位のスケジューラーログファイル2

    HOSTLOGFILE2

    スケジューラーサービス

    スケジューラートレースログファイル

    TRACELOGFILE

    スケジューラーサービス単位のスケジューラートレースログファイル

    TRACELOGDIVDIR

    スケジューラーログファイル1

    AJSLOGFILE1

    スケジューラーログファイル2

    AJSLOGFILE2

    ジョブエラー情報ディレクトリ

    JOBINFDIR

    データベースディレクトリ

    AJSDBDIRECTORY

    システム用ディレクトリ

    AJSSYSDIR

    ログ用ディレクトリ

    AJSLOGDIR

    稼働状況ログファイルの出力先ディレクトリ

    AJSREPORTDIR

    JP1/AJS3定義内容の事前チェック機能

    定義チェックログディレクトリ

    AJSCHK_LOGDIR

    トレースログファイル

    AJSCHK_TRACELOGFILE

    キューレスジョブ実行環境

    トレースログファイル

    AJSQL_TRACELOGFILE

    キューレスファイル転送サービスが出力する内部ログ格納ディレクトリ

    AJSQL_EXECLOG_FTPPATH

    キューレスエージェントサービスが出力する内部ログ格納ディレクトリ

    AJSQL_EXECLOG_AGTPATH

    キューレスジョブで使用するワークパスおよびテンポラリーファイル用ディレクトリ

    AJSQL_AGTWORKPATH