Hitachi

JP1 Version 13 JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド


15.2.11 マクロ変数の引き継ぎ情報がNULL文字列の場合の置き換え方法の設定

マクロ変数の引き継ぎ情報は,イベントジョブで受信したイベント情報として使用します。マクロ変数の詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 2.2.6 マクロ変数の使用を検討する」を参照してください。また,イベントジョブでのマクロ変数の定義例については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 2.4.4(6) イベントジョブの受信情報の引き継ぎ」を参照してください。

イベントジョブで受信したイベント情報をマクロ変数として定義しておき,後続ジョブまたは後続ジョブネットに引き継ぐことができます。後続ジョブに引き継ぐ情報を引き継ぎ情報といいます。マクロ変数の定義例については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 2.4.4(6) イベントジョブの受信情報の引き継ぎ」を参照してください。

引き継ぎ情報がNULL文字列のときに,マクロ変数名の前後に文字列がなくマクロ変数名だけを指定している場合,次に示す2種類の動作が選択できます。

それぞれの動作を次に示します。

マクロ変数名をそのまま文字列として扱う場合
  • 引き継ぎ情報がNULL文字列でマクロ変数名の前後に文字列がない場合

    ?AJS2xxxxx?]→[?AJS2xxxxx?

  • 引き継ぎ情報がNULL文字列でマクロ変数名の前後に文字列がある場合

    aaa?AJS2xxxxx?bbb]→[aaabbb

    ccc?AJS2xxxxx?]→[ccc

    ?AJS2xxxxx?ddd]→[ddd

NULL文字列に置き換える場合
  • 引き継ぎ情報がNULL文字列でマクロ変数名の前後に文字列がない場合

    ?AJS2xxxxx?]→[]

  • 引き継ぎ情報がNULL文字列でマクロ変数名の前後に文字列がある場合

    aaa?AJS2xxxxx?bbb]→[aaabbb

    ccc?AJS2xxxxx?]→[ccc

    ?AJS2xxxxx?ddd]→[ddd

この設定は,実行先サービスに[標準]を指定したジョブが対象です。実行先サービスに[キューレス]を指定した場合,オプションの設定とは関係なくマクロ変数名をNULL文字列に置き換えます。また,この設定は,JP1/AJS2 07-11以前からマクロ変数を指定できる次の定義項目にだけ有効です。

UNIXジョブ
  • コマンド文

  • スクリプトファイル名

  • パラメーター

  • 環境変数

PCジョブおよびフレキシブルジョブ
  • 実行ファイル名

  • パラメーター

  • 環境変数

なお,マクロ変数名の前後に必ず文字列を指定する運用の場合,またはマクロ変数名がそのまま文字列に置き換わることを期待する運用の場合,設定の必要はありません。

マクロ変数の引き継ぎ情報がNULL文字列の場合の置き換え方法の設定手順を次に示します。

〈この項の構成〉

(1) 定義手順

  1. JP1/AJS3のサービスを停止する。

    次のコマンドを実行して,プロセスがすべて停止していることを確認します。

    # /etc/opt/jp1ajs2/jajs_stop
    # /opt/jp1ajs2/bin/jajs_spmd_status
    注※

    自動停止の設定がされていることを確認してください。

  2. 次のコマンドを実行して,「(2) 環境設定パラメーター一覧」の環境設定パラメーターを設定する。

    jajs_config -k "定義キー名" "環境設定パラメーター名"=定義内容
  3. JP1/AJS3を再起動する。

    設定した内容が反映されます。

(2) 環境設定パラメーター一覧

表15‒31 マクロ変数の引き継ぎ情報がNULL文字列の場合の置き換え方法の環境設定パラメーター

定義キー

環境設定パラメーター

定義内容

[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}\JP1NBQCLIENT\Process]

"MacroOptionReplaceMode"=

マクロ変数の引き継ぎ情報がNULL文字列の場合の置き換え方法の設定

注※

{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}の部分は,物理ホストの場合は「JP1_DEFAULT」を,論理ホストの場合は「論理ホスト名」を指定します。

環境設定パラメーターの定義内容の詳細については,「20.5.2(79) MacroOptionReplaceMode」を参照してください。