15.2.1 ジョブ実行時のワークパスを変数として定義する
PCジョブ,UNIXジョブ,HTTP接続ジョブ,およびQUEUEジョブのジョブの詳細定義では次の項目のワークパスを変数で定義できます。この変数はエージェントホストごとに異なる値を定義できるため,エージェントホストごとに異なるワークパスでジョブが実行できます。
ジョブ定義時の指定項目 |
使用可否 |
---|---|
コマンド文(UNIX限定) |
○ |
実行ファイル名(Windows限定) |
○ |
スクリプトファイル名(UNIX限定)※ |
○ |
パラメーター |
○ |
環境変数 |
× |
環境変数ファイル名 |
× |
ワークパス |
× |
標準入力ファイル名 |
○ |
標準出力ファイル名 |
○ |
標準エラー出力ファイル名 |
○ |
転送元ファイル名 |
× |
転送先ファイル名 |
× |
- (凡例)
-
○:指定できる。
×:指定できない。
- 注※
-
スクリプトファイルの中身は対象外です。
ジョブ実行時のワークパスを変数として定義する手順を次に示します。
- 〈この項の構成〉
(1) 定義手順
-
JP1/AJS3のサービスを停止する。
次のコマンドを実行して,プロセスがすべて停止していることを確認します。
# /etc/opt/jp1ajs2/jajs_stop※1 # /opt/jp1ajs2/bin/jajs_spmd_status # /opt/jp1ajs2/bin/ajsqlstop※2 # /opt/jp1ajs2/bin/ajsqlstatus※2
- 注※1
-
自動停止の設定がされていることを確認してください。
- 注※2
-
キューレスジョブを使用している場合だけ実行する必要があります。
-
次のコマンドを実行して,「(2) 環境設定パラメーター一覧」の環境設定パラメーターを設定する。
jajs_config -k "定義キー名" "環境設定パラメーター名"=定義内容
-
手順1で停止したサービスを再起動する。
設定した内容が反映されます。
(2) 環境設定パラメーター一覧
定義キー |
環境設定パラメーター |
定義内容 |
---|---|---|
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}\JP1NBQAGENT\Variable]※ |
"変数名"= |
変数名に対応したワークパス |
- 注※
-
{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}の部分は,物理ホストの場合は「JP1_DEFAULT」を,論理ホストの場合は「論理ホスト名」を指定します。
環境設定パラメーターの定義内容の詳細については,「20.5.2(72) 変数名」を参照してください。
(3) 定義例
例えば,「prog1」という名称のジョブプログラムのインストール先ディレクトリがホストごとに異なっていて,Agent1ホストでは「/usr/i1/pp1/bin」に,Agent2ホストでは「/usr/i2/pp1/bin」に,それぞれインストールされているとします。この場合,次のように設定します。
-
ジョブの定義
ファイル名=$pp1_inst$/prog1
-
Agent1ホストでの設定
jajs_config -k "[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}\JP1NBQAGENT\Variable]" "pp1_inst"="/usr/i1/pp1/bin"
{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}の部分は,物理ホストの場合は「JP1_DEFAULT」を,論理ホストの場合は「論理ホスト名」を指定します。
-
Agent2ホストでの設定
jajs_config -k "[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}\JP1NBQAGENT\Variable]" "pp1_inst"="/usr/i2/pp1/bin"
{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}の部分は,物理ホストの場合は「JP1_DEFAULT」を,論理ホストの場合は「論理ホスト名」を指定します。
この設定によって,Agent1ホストでは「/usr/i1/pp1/bin/prog1」が実行され,Agent2ホストでは「/usr/i2/pp1/bin/prog1」が実行されます。
(4) 注意事項
「JP1」から始まる文字列はシステムで使用するため,指定しないでください。