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JP1 Version 13 JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド


13.3.11 JP1/AJS3 - Web Consoleのバージョンアップ時に必要なセットアップ

JP1/AJS3 - Web Consoleをバージョン13-00より前のバージョンから13-00以降にバージョンアップインストールすると,Web Consoleサーバの設定ファイルにはデフォルト値が設定されます。このため,13-00より前のバージョンで次の表に示すセットアップ項目を変更していた場合,JP1/AJS3 - Web Consoleをインストールしたあとに手動で設定する必要があります。なお,バージョン13-00より前に使用していたファイルは,「/var/opt/jp1ajs3web/sys/bk」ディレクトリに格納されます。

JP1/AJS3 - Web Consoleのバージョンアップ時に必要なセットアップ項目を次に示します。

表13‒12 バージョンアップ時に必要なセットアップ項目

項番

セットアップ項目

設定ファイル

参照先

バージョン13-00より前

バージョン13-00以降

1

Web Consoleサーバのホスト名を変更している

Webサーバ定義ファイル(httpsd.conf

(1)

2

SSL通信を有効にしている

Webサーバ定義ファイル(httpsd.conf

(2)

3

Webブラウザーからの接続要求を受け付けるポート番号を変更している(SSL通信を使用しない場合)

Webサーバ定義ファイル(httpsd.conf

(3)

4

J2EEサーバの内部管理用ポート番号を変更している

J2EEサーバ用ユーザープロパティファイル(usrconf.properties

(4)

5

HTTPサーバとJ2EEサーバが通信する際に使用するポート番号を変更している

  • ワーカー定義ファイル(workers.properties

  • J2EEサーバ用ユーザープロパティファイル(usrconf.properties

  • Webサーバ定義ファイル(httpsd.conf

  • J2EEサーバ用ユーザープロパティファイル(usrconf.properties

(5)

6

Javaヒープの最大サイズを変更している

J2EEサーバ用オプション定義ファイル(usrconf.cfg

(6)

〈この項の構成〉

(1) Web Consoleサーバのホスト名を変更している

Web Consoleサーバのホスト名を変更している場合,Webサーバ定義ファイル(httpsd.conf)を変更します。

Webサーバ定義ファイル(httpsd.conf)の詳細やファイルの編集手順については,「13.3.5 Webサーバ定義ファイル(httpsd.conf)の設定項目の詳細」を参照してください。

変更が必要な項目を,次に示します。

表13‒13 Web Consoleサーバのホスト名を変更している場合の設定項目

項番

設定項目

設定内容

1

ServerName Web Consoleサーバのホスト名

Web Consoleサーバのホスト名」に,バージョンアップ前と同じ値を設定してください。

2

# ServerName Web Consoleサーバのホスト名

SSL通信を有効にしている場合に設定が必要です。

<VirtualHost>内の行のコメントを解除して,「Web Consoleサーバのホスト名」に,バージョンアップ前と同じ値を設定してください。

(2) SSL通信を有効にしている

SSL通信を有効にしている場合,Webサーバ定義ファイル(httpsd.conf)を変更します。

Webサーバ定義ファイル(httpsd.conf)の詳細やファイルの編集手順については,「13.3.5 Webサーバ定義ファイル(httpsd.conf)の設定項目の詳細」を参照してください。

変更が必要な項目を,次に示します。

表13‒14 SSL通信を有効にしている場合の設定項目

項番

設定項目

設定内容

1

#LogFormat "%t %{version}c %{cipher}c %{clientcert}c" hws_ssl

行のコメントを解除してください。

2

#CustomLog "|/opt/jp1ajs3web/uCPSB/httpsd/sbin/rotatelogs2 /opt/jp1ajs3web/uCPSB/httpsd/logs/ssl 10240 8" hws_ssl

行のコメントを解除してください。

3

Listen Webブラウザーからの接続要求を受け付けるポート番号

行の先頭に「#」(シャープ)を記載して,行をコメント化してください。

4

#Listen SSL通信でのWebブラウザーからの接続要求を受け付けるポート番号

行のコメントを解除して,「SSL通信でのWebブラウザーからの接続要求を受け付けるポート番号」にバージョンアップ前と同じ値を設定してください。

5

#<VirtualHost *:SSL通信でのWebブラウザーからの接続要求を受け付けるポート番号> 〜 #</VirtualHost>

すべての行のコメントを解除して,以降の項目を設定してください。

6

#<VirtualHost *:SSL通信でのWebブラウザーからの接続要求を受け付けるポート番号>

SSL通信でのWebブラウザーからの接続要求を受け付けるポート番号」に,バージョンアップ前と同じ値を設定してください。

7

# SSLCertificateFile "/opt/jp1ajs3web/uCPSB/httpsd/conf/ssl/server/サーバ証明書ファイル名"

サーバ証明書ファイル名」に,バージョンアップ前と同じ値を設定してください。

SSL通信で中間証明書ファイルを使用していた場合,サーバ証明書と中間証明書をviなどのエディターで開いて,次の順番になるように中間証明書の内容をサーバ証明書に貼り付けてください。

  1. サーバ証明書

  2. 中間証明書

  3. クロスルート証明書

8

# SSLCertificateKeyFile "/opt/jp1ajs3web/uCPSB/httpsd/conf/ssl/server/秘密鍵ファイル名"

秘密鍵ファイル名」に,バージョンアップ前と同じ値を設定してください。

注※

クロスルート証明書を使用する場合。

(3) Webブラウザーからの接続要求を受け付けるポート番号を変更している

SSL通信を使用していない場合で,Webブラウザーからの接続要求を受け付けるポート番号を変更しているとき,Webサーバ定義ファイル(httpsd.conf)を変更します。

Webサーバ定義ファイル(httpsd.conf)の詳細やファイルの編集手順については,「13.3.5 Webサーバ定義ファイル(httpsd.conf)の設定項目の詳細」を参照してください。

変更が必要な項目を,次に示します。

表13‒15 Webブラウザーからの接続要求を受け付けるポート番号を変更している場合の設定項目

項番

設定項目

設定内容

1

Listen Webブラウザーからの接続要求を受け付けるポート番号

Webブラウザーからの接続要求を受け付けるポート番号」に,バージョンアップ前と同じ値を設定してください。

(4) J2EEサーバの内部管理用ポート番号を変更している

J2EEサーバの内部管理用ポート番号を変更している場合,J2EEサーバ用ユーザープロパティファイル(usrconf.properties)を変更します。

J2EEサーバ用ユーザープロパティファイル(usrconf.properties)の詳細やファイルの編集手順については,「13.3.6 J2EEサーバ用ユーザープロパティファイル(usrconf.properties)の設定項目の詳細」を参照してください。

変更が必要な項目を,次に示します。

表13‒16 J2EEサーバの内部管理用ポート番号を変更している場合の設定項目

項番

設定項目

設定内容

1

ejbserver.http.port=J2EEサーバの内部管理用ポート番号

J2EEサーバの内部管理用ポート番号」に,バージョンアップ前と同じ値を設定してください。

2

#ejbserver.rmi.naming.port=J2EEサーバの内部管理用ポート番号

行のコメントを解除し,「J2EEサーバの内部管理用ポート番号」にバージョンアップ前と同じ値を設定してください。

(5) HTTPサーバとJ2EEサーバが通信する際に使用するポート番号を変更している

HTTPサーバとJ2EEサーバが通信する際に使用するポート番号を変更している場合,Webサーバ定義ファイル(httpsd.conf)とJ2EEサーバ用ユーザープロパティファイル(usrconf.properties)を変更します。

Webサーバ定義ファイル(httpsd.conf)の詳細やファイルの編集手順については,「13.3.5 Webサーバ定義ファイル(httpsd.conf)の設定項目の詳細」を参照してください。

J2EEサーバ用ユーザープロパティファイル(usrconf.properties)の詳細やファイルの編集手順については,「13.3.6 J2EEサーバ用ユーザープロパティファイル(usrconf.properties)の設定項目の詳細」を参照してください。

設定が必要な項目を,次に示します。

表13‒17 HTTPサーバとJ2EEサーバが通信する際に使用するポート番号を変更している場合の設定項目

項番

設定ファイル

設定項目

設定内容

1

Webサーバ定義ファイル(httpsd.conf

ProxyPass /ajs/ http://localhost:HTTPサーバとJ2EEサーバが通信する際に使用するポート番号/ajs/ timeout=3600 connectiontimeout=30

HTTPサーバとJ2EEサーバが通信する際に使用するポート番号」に,バージョンアップ前にワーカー定義ファイル(workers.propertiesworker.worker1.portで設定していた値を設定してください。

2

ProxyPassReverse /ajs/ http://localhost:HTTPサーバとJ2EEサーバが通信する際に使用するポート番号/ajs/

HTTPサーバとJ2EEサーバが通信する際に使用するポート番号」に,バージョンアップ前にワーカー定義ファイル(workers.propertiesworker.worker1.portで設定していた値を設定してください。

3

J2EEサーバ用ユーザープロパティファイル(usrconf.properties

webserver.connector.nio_http.port=HTTPサーバとJ2EEサーバが通信する際に使用するポート番号

HTTPサーバとJ2EEサーバが通信する際に使用するポート番号」に,バージョンアップ前にwebserver.connector.ajp13.portで設定していた値を設定してください。

注※

バージョン12-60以前で使用していたファイル

(6) Javaヒープの最大サイズを変更している

Javaヒープの最大サイズを変更している場合,J2EEサーバ用オプション定義ファイル(usrconf.cfg)を変更します。

J2EEサーバ用オプション定義ファイル(usrconf.cfg)の詳細やファイルの編集手順については,「13.3.8 J2EEサーバ用オプション定義ファイル(usrconf.cfg)の設定項目の詳細」を参照してください。

設定が必要な項目を,次に示します。

表13‒18 Javaヒープの最大サイズを変更している場合の設定項目

項番

設定項目

設定内容

1

add.jvm.arg=-XmxWeb Consoleサーバ上のアプリケーションが使用するJavaヒープの最大サイズm

Web Consoleサーバ上のアプリケーションが使用するJavaヒープの最大サイズ」に,バージョンアップ前と同じ値を設定してください。