6.2.25 引き継ぎ情報設定ジョブで先行ジョブの戻り値を使用するための設定
引き継ぎ情報設定ジョブの先行ジョブが戻り値0以外で終了した場合,引き継ぎ情報設定ジョブの戻り値には,先行ジョブの戻り値が設定されます。先行ジョブの戻り値ではなく,引き継ぎ情報設定ジョブ自体の戻り値を設定したい場合,次に示す方法でオプションに「0」を設定してください。
なお,このオプションは引き継ぎ情報設定ジョブが定義されているマネージャーホスト上で設定してください。
- 〈この項の構成〉
(1) 定義手順
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Windowsの[コントロールパネル]の[管理ツール]で[サービス]を選択し,次に示すサービスを停止する。
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JP1/AJS3サービス
- 注意事項
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クラスタシステムの場合は,クラスタの設定を確認し,論理ホストのJP1/AJS3サービスも停止してください。
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次のコマンドを実行して,「(2) 環境設定パラメーター一覧」の環境設定パラメーターを設定する。
jajs_config -k 定義キー名 "環境設定パラメーター名"=定義内容
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JP1/AJS3を再起動する。
設定した内容が反映されます。
(2) 環境設定パラメーター一覧
定義キー |
環境設定パラメーター |
定義内容 |
---|---|---|
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}\JP1NBQCLIENT\Process]※ |
"PassingInfoUsePreRc"= |
引き継ぎ情報設定ジョブで先行ジョブの戻り値を使用するための設定 |
- 注※
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{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}の部分は,物理ホストの場合は「JP1_DEFAULT」を,論理ホストの場合は「論理ホスト名」を指定します。
環境設定パラメーターの定義内容の詳細については,「20.5.2(81) PassingInfoUsePreRc」を参照してください。
(3) 注意事項
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引き継ぎ情報設定ジョブの先行ジョブが戻り値0以外で終了した場合,引き継ぎ情報設定ジョブの戻り値には,先行ジョブの戻り値を設定します。先行ジョブが複数ある場合は,すべての戻り値の論理和が設定されます。引き継ぎ情報設定ジョブから再実行した場合は,前回実行したときの先行ジョブの戻り値が設定されます。そのため,環境設定パラメーターPassingInfoUsePreRcに「1」を設定し,先行ジョブの戻り値が引き継ぎ情報設定ジョブで定義されている[警告しきい値]または[異常しきい値]を超えると,引き継ぎ情報設定ジョブが警告検出終了または異常検出終了します。引き継ぎ情報設定ジョブを警告検出終了または異常検出終了にさせたくない場合は,引き継ぎ情報設定ジョブの[警告しきい値]および[異常しきい値]に先行ジョブの戻り値以上の値を設定するか,環境設定パラメーターPassingInfoUsePreRcに「0」を設定してください。
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環境設定パラメーターPassingInfoUsePreRcに「1」を設定し,先行ジョブの終了コードが負の値となる場合は,引き継ぎ情報設定ジョブは異常検出終了します。先行ジョブの終了コードが負の値となる場合,環境設定パラメーターPassingInfoUsePreRcに「0」を設定してください。
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環境設定パラメーターPassingInfoUsePreRcに「1」を設定し,引き継ぎ情報設定ジョブの先行ジョブが戻り値0以外で終了した場合,引き継ぎ情報設定ジョブに設定される戻り値から,引き継ぎ情報設定ジョブで発生したエラー要因を判断することはできません。そのため,引き継ぎ情報設定ジョブの実行結果は,JP1/AJS3 - Viewの[実行結果詳細]ダイアログボックスを確認してください。