4.6.3 マネジメントポータル実行環境について検討する
Web GUI(マネジメントポータル)を使用する場合は,マネージャーホストとエージェントホストでそれぞれセットアップを実施します。Web GUI(マネジメントポータル)のセットアップの手順については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 6.7 Web GUIに関する設定」(Windowsの場合)またはマニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 15.8 Web GUIに関する設定」(UNIXの場合)を参照してください。
ここでは,Web GUI(マネジメントポータル)を使用する場合の,マネジメントポータル実行環境について説明します。必要に応じて設定の変更を検討してください。
(1) JP1/AJS3 - Managerの環境設定
Web GUI(マネジメントポータル)を使用する場合は,次の条件を満たしていることを確認してください。
-
JP1/AJS3マネージャーホストで,NTP(Network Time Protocol)などを使ってシステム時刻を変更する場合は,次の条件を満たしていること。
-
slewモードなどで運用し,同一時刻が発生しないようにミリ秒単位で補正する。
-
時刻の補正をあとから確認できるように,時刻補正時にログを出力する。
-
-
進んでいるシステム時刻を戻す場合は,稼働状況ログファイルを削除していること。
稼働状況ログファイルの削除方法については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 運用ガイド 7.9.3 システムの日時を変更する」を参照してください。
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進んでいるシステム時刻を戻す場合は,実行エージェント稼働状況ログファイルを削除していること。
実行エージェント稼働状況ログファイルの削除方法については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 運用ガイド 7.9.3 システムの日時を変更する」を参照してください。
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進んでいるシステム時刻を戻す場合は,ジョブ実行数の集計結果が削除されていること。
詳細は,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 運用ガイド 7.9.3 システムの日時を変更する」を参照してください。
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進んでいるシステム時刻を戻す場合は,実行エージェント稼働状況の集計結果が削除されていること。
詳細は,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 運用ガイド 7.9.3 システムの日時を変更する」を参照してください。
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マネジメントポータルにログインするJP1ユーザーに管理者権限を持つOSユーザーがマッピングされていること。
環境設定パラメーターADMACLIMITをyesに設定する場合,マネジメントポータルにログインするJP1ユーザーが対象のスケジューラーサービス内の起動条件として定義されたすべてのイベントジョブを参照できるようにアクセス権限を設定してください。
マネジメントポータルにログインするJP1ユーザーが起動条件として定義されたイベントジョブを参照できない場合,[イベントジョブの滞留状況詳細]ダイアログボックスが参照できません。環境設定パラメーターADMACLIMITの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 20.11.2(4) ADMACLIMIT」を参照してください。
-
スケジューラーサービスの使用状況や起動条件付きジョブネットの滞留状況を表示する場合は,ログインするJP1ユーザーにスケジューラーサービス配下のすべてのユニットを参照できるアクセス権を設定すること。
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JP1/AJS3マネージャーホストのタイムゾーンが,夏時間対応のタイムゾーンでないこと。
Web GUIからJP1/AJS3の状態を取得するために,次の個所に示す機能のセットアップを検討してください。
-
マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 6.6.1 稼働状況レポートの出力機能の設定」(Windowsの場合)またはマニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 15.7.1 稼働状況レポートの出力機能の設定」(UNIXの場合)
-
マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 6.6.2 実行エージェント稼働状況レポートの出力機能の設定」(Windowsの場合)またはマニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 15.7.2 実行エージェント稼働状況レポートの出力機能の設定」(UNIXの場合)
-
マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 21.5 ジョブの配信遅延を軽減するための設定」
-
マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 21.7 ジョブ実行の運用停止につながるような要因を検知するための設定」
これらの4機能をセットアップしなくても,Web GUIは使用できます。ただし,Web GUIにJP1/AJS3の稼働情報の一部が表示されなくなります。
Web GUI(マネジメントポータル)に表示されなくなる情報を次の表に示します。
|
項番 |
表示される画面 |
表示されなくなる稼働情報 |
表示するために設定が必要な項目 |
|---|---|---|---|
|
1 |
[スケジューラーサービス詳細]画面 |
キューイングおよび実行中状態のジョブ数 |
|
|
2 |
起動条件付きジョブネットの実行世代数 |
||
|
3 |
未通知情報数 |
||
|
4 |
[実行ホスト]画面 |
実行エージェントの状態 |
ジョブの配信遅延を軽減するための設定 |
|
5 |
[実行ホストの稼働状況]ダイアログボックス |
各最大同時ジョブ数や最大同時イベントジョブ数,ジョブ実行数 |
実行エージェント稼働状況レポートの出力機能の設定 |
Web GUI(ジョブポータル)に表示されなくなる情報を次の表に示します。
|
項番 |
表示される画面 |
表示されなくなる稼働情報 |
表示するために設定が必要な項目 |
|---|---|---|---|
|
1 |
[実行エージェントの稼働状況]ダイアログボックス |
各最大同時ジョブ数や最大同時イベントジョブ数,ジョブ実行数 |
実行エージェント稼働状況レポートの出力機能の設定 |
また,次に示す環境設定パラメーターの設定値について検討してください。環境設定パラメーターの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 20.15 マネジメントポータル実行環境設定」を参照してください。
|
項番 |
定義キー |
環境設定パラメーター |
定義内容 |
|---|---|---|---|
|
1 |
[JP1_DEFAULT\JP1AJS2\CONTROL] |
"AUTHSYSLOG"= |
|
|
2 |
"SYSLOGCODE"= |
syslog出力時の文字コード |
|
|
3 |
"UACAdministratorsMP"= |
|
|
|
4 |
[JP1_DEFAULT\JP1AJS2\CONTROL\MANAGER] |
"CONRESTRICTSYSLOG"= |
|
|
5 |
"AJSSYSCTLDLOGSIZE"= |
ajssysctlmd内部ログファイルサイズ |
|
|
6 |
"LOGSIZE"= |
ajssysctlmdログファイルサイズ |
|
|
7 |
"MAXOPEEXEC"= |
最大同時操作実行数 |
|
|
8 |
"MAXAGGEXEC"= |
集計処理の最大同時実行数 |
|
|
9 |
"JOBAGGTIMEOUT"= |
ジョブ実行数の集計待ち時間 |
|
|
10 |
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}\JP1AJSMANAGER\スケジューラーサービス名]※1 |
"PERIODICJOBAGG"= |
ジョブ実行数の集計を自動で実行するかどうかの設定※2 |
|
11 |
"JOBAGGSTARTTIME"= |
ジョブ実行数集計開始時刻 |
|
|
12 |
"JOBAGGLOGDIR"= |
ジョブ実行数集計ログディレクトリ名 |
|
|
13 |
"JOBAGGRESULTSSTOREDAYPERIOD"= |
ジョブ実行数集計結果保存日数 |
|
|
14 |
"JOBAGGJP1USERNAME"= |
ジョブ実行数集計時のJP1ユーザー名 |
|
|
15 |
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}\JP1AJSMANAGER]※1 |
"PERIODICAGTAGG"= |
実行エージェント稼働状況を自動で集計するかどうかの設定 |
|
16 |
"AGTAGGJP1USERNAME"= |
実行エージェント稼働状況の集計処理を実行するJP1ユーザー名 |
|
|
17 |
"AGTAGGSTARTTIME"= |
実行エージェント稼働状況の集計開始時刻 |
|
|
18 |
"AGTAGGLOGDIR"= |
実行エージェント稼働状況集計ログファイルが格納されるパス |
|
|
19 |
"AGTAGGRESULTSSTOREDAYPERIOD"= |
実行エージェント稼働状況の集計結果を保存する日数 |
- 注※1
-
{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}の部分は,物理ホストの場合は「JP1_DEFAULT」を,論理ホストの場合は「論理ホスト名」を指定します。
- 注※2
-
Web GUI(マネジメントポータル)の[ジョブ実行数]ダイアログボックスおよび[1日のジョブ実行数]ダイアログボックスでスケジューラーサービスのジョブ実行数を表示する場合,このパラメーターに「yes」を設定してください。
(2) JP1/AJS3 - Agentの環境設定
次に示す環境設定パラメーターの設定値について検討してください。環境設定パラメーターの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 20.15 マネジメントポータル実行環境設定」を参照してください。
|
項番 |
定義キー |
環境設定パラメーター |
定義内容 |
|---|---|---|---|
|
1 |
[JP1_DEFAULT\JP1AJS2\CONTROL] |
"AUTHSYSLOG"= |
|
|
2 |
"SYSLOGCODE"= |
syslog出力時の文字コード |
|
|
3 |
"UACAdministratorsMP"= |
|
|
|
4 |
[JP1_DEFAULT\JP1AJS2\CONTROL\AGENT] |
"AJSSYSCTLDLOGSIZE"= |
ajssysctlad内部ログファイルサイズ |
|
5 |
"LOGSIZE"= |
ajssysctladログファイルサイズ |
|
|
6 |
"MAXOPEEXEC"= |
最大同時操作実行数 |
(3) JP1ユーザーにマッピングするOSユーザーの設定
Windowsの場合,UAC機能が有効かどうかによって,OSユーザーに必要な権限が異なります。
UAC機能が有効な環境では,環境設定パラメーターUACAdministratorsMPに1(Administratorsグループの範囲で使用可能)を指定することで,ビルトインAdministratorを含めたすべてのAdministratorsグループのOSユーザーをマッピングして使用できます。環境設定パラメーターUACAdministratorsMPに1(Administratorsグループの範囲で使用可能)を指定する場合は,マッピングするOSユーザーに「バッチ ジョブとしてログオン」の権限が必要です。「バッチ ジョブとしてログオン」の権限からAdministratorsグループからを外しているときは、Administratorsグループを追加してください。
環境設定パラメーターUACAdministratorsMPの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 20.15.2(3) UACAdministratorsMP」を参照してください。
Web GUI(マネジメントポータル)を操作する場合の,OSユーザーに必要な権限について,次の表に示します。
|
UAC機能 |
OSユーザーの種類 |
「バッチ ジョブとしてログオン」の権限の有無 |
環境設定パラメーターUACAdministratorsMPの設定 |
Web GUI(マネジメントポータル)の操作可否 |
|
|---|---|---|---|---|---|
|
有効 |
Administratorsグループ |
ビルトインAdministrator |
あり |
1(Administratorsグループの範囲で使用可能) |
○ |
|
0(ビルトインAdministratorに限定) |
○ |
||||
|
なし |
1(Administratorsグループの範囲で使用可能) |
× |
|||
|
0(ビルトインAdministratorに限定) |
○ |
||||
|
ビルトインAdministrator以外 |
あり |
1(Administratorsグループの範囲で使用可能) |
○ |
||
|
0(ビルトインAdministratorに限定) |
× |
||||
|
なし |
1(Administratorsグループの範囲で使用可能) |
× |
|||
|
0(ビルトインAdministratorに限定) |
× |
||||
|
Administratorsグループ以外 |
−※ |
−※ |
× |
||
|
無効 |
Administratorsグループ (ビルトインAdministrator,ビルトインAdministrator以外) |
あり |
1(Administratorsグループの範囲で使用可能) |
○ |
|
|
0(ビルトインAdministratorに限定) |
○ |
||||
|
なし |
1(Administratorsグループの範囲で使用可能) |
× |
|||
|
0(ビルトインAdministratorに限定) |
○ |
||||
|
Administratorsグループ以外 |
−※ |
−※ |
× |
||
- (凡例)
-
○:操作できる。
×:操作できない。
- 注※
-
Administratorsグループ以外のOSユーザーは,「バッチ ジョブとしてログオン」の権限の有無および環境設定パラメーターUACAdministratorsMPの設定にかかわらず,Web GUI(マネジメントポータル)を操作できません。