付録G.4 JP1/AJS3 - Agent Minimal Editionを使用する上での注意事項
この項では,JP1/AJS3 - Agent Minimal Editionを使用する上での注意事項について説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) JP1/AJS3 - Agent Minimal Editionを上書きインストールする場合
JP1/AJS3 - Agent Minimal Editionを上書きインストールまたはバージョンアップインストールした場合,ジョブ実行数は引き継がれません。
(2) システム時刻を変更する場合
JP1/AJS3 - Agent Minimal Editionを運用しているマシンでシステム時刻を変更すると,1日当たりのジョブの実行数に影響を与えます。システム時刻を変更する場合,次の点に注意してください。
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システム時刻を変更する前に,再実行する必要のあるジョブがないことを確認してください。システム時刻を変更した場合,ジョブ実行履歴ログファイルにメッセージKAVU3607-Iが出力されてから48時間以内に再実行したジョブでも,ジョブの実行数が加算されることがあります。
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日付をまたいでシステム時刻を戻した場合,時刻を変更したあとの当日に実行できるジョブの数が,時刻を変更する前より減ることがあります。
(3) ディザスター・リカバリー運用時の注意事項
JP1/AJS3 - Agent Minimal Editionをディザスター・リカバリー運用で利用する場合の注意事項について説明します。
ディザスター・リカバリー運用の詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 運用ガイド 11. JP1/AJS3のディザスター・リカバリー」を参照してください。
JP1/AJS3 - Agent Minimal Editionは,エージェントホストがあるマシンごとに,ジョブの実行数を管理します。このため,メインサイトとリモートサイトでエージェントホストを共有するかどうかによって,リモートサイトへ運用を切り替えたあとのジョブの実行数のカウント方法が異なります。
(a) エージェント非共有型の場合
エージェント非共有型のシステム構成の場合,メインサイトからリモートサイトへ運用を切り替えたとき,ジョブの実行数は引き継がれません。切り替え後のリモートサイトでは,ジョブを10件実行できます。
エージェント非共有型のシステム構成の場合に,リモートサイトへ運用を切り替えたときの例を次の図に示します。
また,メインサイトでジョブを実行してからリモートサイトに運用を切り替えたあと,リモートサイトでジョブを再実行すると,ジョブの実行数が加算されます。
(b) エージェント共有型の場合
エージェント共有型のシステム構成の場合,メインサイトからリモートサイトへ運用を切り替えたとき,ジョブの実行数が引き継がれます。
エージェント共有型のシステム構成の場合に,リモートサイトへ運用を切り替えたときの例を次の図に示します。
また,メインサイトとリモートサイトのJP1/AJS3 - Managerの論理ホスト名が異なるとき,メインサイトでジョブを実行してからリモートサイトに運用を切り替えたあと,リモートサイトでジョブを再実行すると,ジョブの実行数が加算されます。