9.2 JP1/AJS3が動作しているホストの設定に関する注意事項
JP1/AJS3が動作しているホストの設定に関する注意事項を次に示します。
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JP1/AJS3は自ホスト名からIPアドレスが解決できる環境で動作させてください。自ホスト名からIPアドレスが解決できない環境では,JP1/AJS3は起動できません。
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システムで使用している文字コードがEUCの場合で,かつ,コマンド実行結果として表示される文字列に日本語が含まれる場合,実行結果の表示がずれることがあります。
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JP1/AJS3サービスの文字コードと異なる文字コードでコマンドを実行すると,実行するコマンドによっては統合トレースログにはそれぞれの文字コードでメッセージが出力されます。
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JP1/AJS3が作成または参照するディレクトリおよびファイルとして,NFSなどの,ネットワークを介したファイルシステムにマウントされたディスク上のディレクトリおよびファイルを使用しないでください。使用した場合の動作については保証できません。ただし,次に示す定義パラメーターで使用するディレクトリおよびファイルに限定して,NFSなどの,ネットワークを介したファイルシステムにマウントされたディスク上のディレクトリおよびファイルを使用できます。
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ジョブの実行ファイル名
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ジョブの標準出力ファイル名
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ジョブの標準エラー出力ファイル名
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ジョブの環境変数ファイル名
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ジョブの転送元ファイル名
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ジョブの転送先ファイル名
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ジョブの作業用パス
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ジョブ環境設定の作業用ディレクトリ
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実行OSユーザーのホームディレクトリ
上記の定義パラメーターを使用している場合に,ネットワークにアクセスできないときは,ジョブの起動に失敗したりジョブの実行が遅延したりすることがあります。
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JP1/AJS3が動作しているホストのOSがUNIXの場合,NIS(Network Information service)を使用した運用はできません。
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JP1/AJS3が動作しているホストのOSがUNIXの場合,ulimitコマンドおよびlimitコマンドでCPU時間やファイルサイズの上限を設定した実行環境では,JP1/AJS3サービスの起動およびコマンドの実行をしないでください。CPU時間やファイルサイズの上限を設定していると,設定した上限を超えたプロセスが異常終了し,JP1/AJS3サービスが停止するなどの現象が発生します。
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JP1/AJS3が動作しているホストのOSがUNIXの場合,ulimitコマンドで,スタックサイズをシステムの初期値より小さい値に設定しないでください。
JP1/AJS3は,システムの初期値以上に設定したスタックサイズを前提として動作します。このため,スタックサイズを初期値より小さい値に設定した場合は,次のような現象が発生し,JP1/AJS3が正しく動作しないおそれがあります。
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ジョブが起動失敗や異常検出終了になり,実行できない
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ジョブを強制終了できない
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JP1/AJS3サービスが起動しない
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JP1/AJS3が動作しているホストのOSがUNIXの場合,JP1/AJS3稼働中に,ランレベルを変更しないでください。また,JP1/AJS3稼働中に,rcスクリプトやinittabの処理を実行しないでください。
JP1/AJS3は,rcスクリプトで組み込みDBの初期化処理をします。このため,JP1/AJS3稼働中にランレベルを変更したり,rcスクリプトやinittabの処理を実行したりすると,JP1/AJS3のプロセスが異常終了します。
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JP1/AJS3が動作しているホストのOSがSolarisの場合,環境変数PATHの設定内容で,/usr/ucbを/usr/binよりも前に設定しないでください。JP1/AJS3で内部的に使用するOSのコマンドは,/usr/bin配下のコマンドを前提としています。このため,/usr/ucbを/usr/binよりも前に設定すると,JP1/AJS3が正常に動作しなくなるおそれがあります。
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JP1/AJS3 - Web Consoleをインストールするホストのホスト名は,RFC2609で規定されている形式に従い,次の文字を使用してください。
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アルファベット("A"〜"Z","a"〜"z")
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数字("0"〜"9")※1
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ハイフン("-")※2
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ピリオド(".")※3
- 注※1
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数字は最後のピリオドの直後には使用できません。
- 注※2
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ハイフンはホスト名の先頭および最後には使用できません。
- 注※3
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ピリオドはホスト名の先頭および最後には使用できません。
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