Jisconv
機能
順編成ファイルをISAMファイルに変換します。また,ISAMファイルを順編成ファイルに変換します。
このコマンドは,障害が発生したISAMファイルから順編成ファイルに抽出したデータレコードを,ISAMファイルのデータファイルに回復する場合などに使用します。
ISAMファイルに変換する
キー定義ファイルの内容に従って,順編成ファイルをISAMファイルのデータファイルに変換します。このとき,同時にキーファイルを作成します。ただし,ISAMファイルにキーが定義されていない場合,キーファイルは作成しません。
変換元の順編成ファイルと変換先のISAMファイルは,レコード種別が同じでなければなりません。レコード種別の関係を,次の表に示します。
順編成ファイル(変換元) |
ISAMファイル(変換先) |
|
---|---|---|
固定長 |
可変長 |
|
固定長 |
○ |
× |
可変長 |
× |
○ |
- (凡例)
-
○:変換する
×:変換しない
レコード長の扱いは,次のようになります。
-
固定長の順編成ファイルを固定長のISAMファイルに変換する場合
変換先のキー定義ファイルに定義されているレコード長を,変換元のレコード長と見なして変換します。
-
可変長の順編成ファイルを可変長のISAMファイルに変換する場合
変換元の各レコードのレコード長に従って変換します。
変換元のレコード長が,変換先のキー定義ファイルに定義されているレコード長の範囲に含まれていない場合は,変換元のレコード長を不正と見なし,変換を中止します。
- 注意事項
-
順編成ファイルをISAMファイルに変換する際の注意事項を次に示します。
-
変換先のISAMファイルを,あらかじめ作成しておく必要があります。
-
ISAMファイルに変換する際,ワークファイルを使用します。
-
順編成ファイルに変換する
ISAMファイルのデータファイルを,順編成ファイルに変換します。変換元のレコードは,データファイル中での物理的な並び順に従って出力されます。データファイル中の削除レコードは,出力されません。
変換元のISAMファイルと変換先の順編成ファイルは,レコード種別が同じでなければなりません。レコード種別の関係を,次の表に示します。
ISAMファイル(変換元) |
順編成ファイル(変換先) |
|
---|---|---|
固定長 |
可変長 |
|
固定長 |
○ |
× |
可変長 |
× |
○ |
- (凡例)
-
○:変換する
×:変換しない
レコード長の扱いは,次のようになります。
-
固定長のISAMファイルを固定長の順編成ファイルに変換する場合
変換元のキー定義ファイルに定義されているレコード長を,変換先のレコード長と見なして変換します。
-
可変長のISAMファイルを可変長の順編成ファイルに変換する場合
変換元のキー定義ファイルに定義されている最小レコード長,および最大レコード長を,変換先の最小レコード長,および最大レコード長と見なして変換します。
形式
Jisconv [-f] -t タイプ [-d dir ワークフォルダ名] ファイル名1 ファイル名2(Windowsの場合) Jisconv -t タイプ [-T dir ワークディレクトリ名] ファイル名1 ファイル名2(UNIXの場合)
実行権限
Windowsの場合:Administrators権限(WindowsのUAC機能が有効な場合は管理者コンソールから実行)
UNIXの場合:スーパーユーザー権限またはJP1/Base管理者権限
格納先ディレクトリ
- Windowsの場合
-
インストール先フォルダ\bin\
- UNIXの場合
-
/opt/jp1base/bin/
引数
-f
ファイル名2で指定したものと同じファイル名のファイルが存在するとき,上書き確認メッセージを表示しない場合に指定します。なお,このオプションはWindowsだけで使用できます。
-t タイプ
ファイルの変換タイプを,次に示すどちらかで指定します。
- SI
-
順編成ファイルをISAMファイルに変換します。
- IS
-
ISAMファイルを順編成ファイルに変換します。
-d dir ワークフォルダ名
順編成ファイルをISAMファイルに変換する場合,キーファイルをソートするために,ワークファイルを使用します。そのため,ワークファイルを作成するディレクトリを指定します。省略時は,環境変数のtemp,またはtmpで指定されたディレクトリ,またはカレントディレクトリを使用します。なお,このオプションはWindowsだけで使用できます。
-T dir ワークディレクトリ名
順編成ファイルをISAMファイルに変換する場合,キーファイルをソートするために,ワークファイルを使用します。そのため,ワークファイルを作成するディレクトリを指定します。省略時は,/tmp,または/usr/tmpを使用します。なお,このオプションは,UNIXだけで使用できます。
ファイル名1
変換元ファイルのファイル名を指定します。ドライブ,およびディレクトリを省略した場合は,カレントドライブ,およびカレントディレクトリが仮定されます。
Windowsの場合,スペースを含むファイル名を指定する場合は,ダブルクォーテーションマーク(")で囲みます。
UNIXの場合,順編成ファイルからISAMファイルへの変換で,ハイフン(-)を指定した場合は,標準入力を仮定します。
ファイル名2
変換先ファイルのファイル名を指定します。ドライブ,およびディレクトリを省略した場合は,カレントドライブ,およびカレントディレクトリが仮定されます。同じファイル名のファイルが存在する場合,上書きします。
Windowsの場合,スペースを含むファイル名を指定する場合は,ダブルクォーテーションマーク(")で囲みます。
UNIXの場合,ISAMファイルから順編成ファイルへの変換で,ハイフン(-)を指定した場合は,標準出力を仮定します。
戻り値
0 |
正常終了 |
1 |
異常終了 |