jbsrt_sync
機能
マネージャーホスト(JP1/IM - Managerインストールホスト)で実行するコマンドです。
下位のホストから構成定義情報を収集し,システム内の構成定義を更新します。システム構成定義を分割して定義したあとに,このコマンドを実行します。
形式
jbsrt_sync [-f] [-h 論理ホスト名]
実行権限
Windowsの場合:Administrators権限(WindowsのUAC機能が有効な場合は管理者コンソールから実行)
UNIXの場合:スーパーユーザー権限またはJP1/Base管理者権限
格納先ディレクトリ
- Windowsの場合
-
インストール先フォルダ\bin\
- UNIXの場合
-
/opt/jp1base/bin/
引数
-f
コマンドの実行確認(YまたはNの入力要求メッセージ)を省略する場合に指定します。このオプションを指定した場合は,コマンドの実行確認が省略され「Y」が入力されたと仮定して処理が継続します。このオプションを省略した場合は,コマンドの実行確認が表示されます。
-h 論理ホスト名
クラスタシステムで運用している場合に,コマンドを実行するホストの論理ホスト名を指定します。このオプションを省略した場合,環境変数JP1_HOSTNAMEに指定した論理ホスト名が仮定されます。環境変数JP1_HOSTNAMEを指定していない場合,物理ホスト名が仮定されます。クラスタシステムを使用していない場合には指定は不要です。
環境変数
JBSRT_CMDRCD_EXTEND
コマンドの戻り値を拡張する環境変数です。拡張後の戻り値を返す場合は,1を指定します。拡張前の戻り値を返す場合は,0を指定します。この環境変数を省略した場合は,拡張前の戻り値を返します。
注意事項
-
JP1/IM - Managerのバージョンが11-01以前の場合,環境変数JBSRT_CMDRCD_EXTENDをシステム環境変数およびユーザー環境変数として設定しないでください。IM構成管理を使用したシステムの階層構成の設定ができなくなるおそれがあります。環境変数JBSRT_CMDRCD_EXTENDの設定は,コマンドプロンプトまたはバッチファイルでしてください。
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3階層以上のシステム階層構成で運用する場合,サブマネージャーの配下のホストの処理に時間が掛かり,応答が返らないことでjbsrt_syncコマンドがタイムアウトする場合があります。詳細については「2.6.3(5) 通信タイムアウト時間の見直し」を参照してください。
戻り値(拡張前)
0 |
正常終了 |
1 |
異常終了 |
戻り値(拡張後)
0 |
正常終了 |
1 |
構成同期に失敗したホストが存在する |
2 |
構成管理サーバ処理中 |
3 |
コマンドがタイムアウトした |
10 |
引数エラー |
11 |
実行権限エラー |
12 |
構成定義情報が存在しない |
13 |
構成定義情報へのアクセスエラーまたは構成定義情報が破損している |
16 |
構成管理サーバとの通信中のエラー |
20 |
メモリー不足 |
128 |
そのほかのエラー |
使用例
-fオプションを指定した場合と省略した場合の実行例を次に示します。
- -fオプションを指定した場合
# jbsrt_sync -f 同期要求送信中です・・・ KAVB3112-I 同期コマンドが正常終了しました
- -fオプションを省略した場合
# jbsrt_sync 同期コマンドを実行してもよろしいですか?[Y/N] y 同期要求送信中です・・・ KAVB3112-I 同期コマンドが正常終了しました
コマンドの戻り値を拡張する場合の指定例を次に示します。
# set JBSRT_CMDRCD_EXTEND=1 # jbsrt_sync