5.5.4 クラスタソフトへの登録
使用するクラスタソフトに,JP1/Baseのデーモンを登録してください。登録方法の詳細については,各クラスタソフトのマニュアルを参照してください。また,指定の際は,次の点に注意してください。
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デーモンは,使用するIPアドレスおよび共有ディスクと一緒に,実行系から待機系に引き継がれるようにしてください。また,アプリケーションプログラムのフェールオーバーに伴ってフェールオーバーする場合は,アプリケーションプログラムも一緒に引き継がれるようにしてください。
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論理IPアドレスと共有ディスクが使用できるようになったあと,JP1/Baseを起動し,そのあとにJP1/IMやJP1/AJSを起動するように設定してください。また,停止する場合は,起動時と逆の順序で停止するように設定してください。
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クラスタソフトへの登録をする前に,jbs_start.clusterの環境変数LANGの値を,論理ホストのjp1bs_env.confの言語種別に変更してください。
JP1/Baseをクラスタソフトへ登録する場合に必要な情報を次の表に示します。
登録する機能 |
説明 |
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起動 |
JP1/Baseを起動します。
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停止 |
JP1/Baseを停止します。
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動作監視 |
JP1/Baseが正常に動作していることを,jbs_spmd_statusコマンドおよびjevstatコマンドの戻り値によって監視します。なお,これらのコマンドでは,各プロセスが動作しているか,動作していないかで動作状態を判定しています。 この機能を提供していないクラスタソフトもあります。JP1/Baseの障害時にフェールオーバーする必要がない場合,この機能は登録しません。
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強制停止 |
JP1/Baseを強制的に停止し,使用中のリソースを解放します。
jbs_killall.clusterコマンドを実行すると,JP1/Baseの終了処理を一切行わずに,各プロセスを強制的に停止します。
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- 注※
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Windowsの場合は,Windowsのサービス制御との関連によって,UNIXの場合とは動作が異なります。Windowsでは,プロセスの一部が停止すると,JP1のプロセス管理が自動的にすべての各プロセスを停止して,サービスを停止状態にします。サービスの停止によって異常と判定するか,jbs_spmd_statusコマンドの戻り値が8になるのを待ってから異常と判定してください。
- 〈備考〉JP1の再起動について
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クラスタ運用のJP1の障害を検知した場合に,待機系サーバにフェールオーバーする前に,同じサーバでJP1を再起動して回復を試みる場合があります。
この場合は,JP1のプロセス管理による再起動ではなく,クラスタソフトの制御による再起動を推奨します。
クラスタソフトはJP1の障害検知後に再起動を試みるため,障害の内容によってはJP1の再起動機能が影響を受け,正常に動作できないおそれがあります。より確実に再起動するために,クラスタソフトからの制御でJP1を再起動してください。