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JP1 Version 13 JP1/Integrated Management 3 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス


jima_log

〈このページの構成〉

機能

JP1/IM - Agentで障害が発生したときに,障害調査に必要な資料(統合エージェントホスト)を採取するためのツールです。

JP1/IM - Agentに関する次の資料を採取します。

Windowsの場合,採取した資料は,圧縮されないため,必要に応じて圧縮ツールなどで圧縮してください。

Linuxの場合,採取した資料は,tarコマンドとgzipコマンドで圧縮された形式になります。

■Windowsの場合

資料格納フォルダの直下に格納された資料のフォルダ構成および資料内容を次に示します。

表1‒48 資料採取ツールの採取資料の構成(物理ホストの場合)

フォルダ名

格納された資料

資料格納フォルダ\jp1_default\jp1ima

製品情報

資料格納フォルダ\jp1_default\syslog

システムログ情報

資料格納フォルダ\jp1_default\os

OSの情報

資料格納フォルダ\jp1_default\communication

通信状態の情報

資料格納フォルダ\jp1_default\process

プロセス情報

資料格納フォルダ\jp1_default\scilence

サイレンス設定の情報

資料格納フォルダ\jp1_default\list

ファイル一覧

資料格納フォルダ\jp1_default\inst

インストール時の資料

資料格納フォルダ\jp1_default\secret

シークレットキーの情報

資料格納フォルダ\jp1_default\service

サービス情報

資料格納フォルダ\jp1_default\jima_log_result.log

資料採取コマンドの実行結果

注※

jpc_alertmanagerのサービスが停止している場合,サイレンス設定の取得は行いません。

表1‒49 資料採取ツールの採取資料の構成(論理ホストの場合)

フォルダ名

格納された資料

資料格納フォルダ\論理ホスト名\jp1ima

製品情報

資料格納フォルダ\論理ホスト名\scilence

サイレンス設定の情報

資料格納フォルダ\論理ホスト名\list

ファイル一覧

資料格納フォルダ\論理ホスト名\secret

シークレットキーの情報

注※

jpc_alertmanagerのサービスが停止している場合,サイレンス設定の取得は行いません。

なお,次の情報に関しては,資料採取ツールでは採取されないため,手動で採取する必要があります

採取する資料

採取対象

製品情報

SAPシステムのログ抽出コマンドがセットアップ済みの場合,次のファイルを手動で採取します。

  • 環境パラメーター設定ファイル(任意の名前.ini

  • SAPシステムのログ抽出コマンドの構築時に配置したRFCライブラリ

  • SAPシステムのログ抽出コマンドの構築時に配置したCRTライブラリ

  • 環境パラメーター設定ファイルのWORKDIRに設定しているパスに格納されている次のファイル

    ・SAPシステムのログ抽出コマンドのログファイル(任意の名前

    ・SAPシステムのログ抽出コマンドのトレースファイル(コマンド名.logコマンド名.dat

    ・RFCライブラリが出力するトレースファイル(dev_rfc*

    環境パラメーター設定ファイル,または,SAPシステムのログ抽出コマンド実行時の引数で,上記ファイルの格納先ディレクトリを変更した場合は,変更後のディレクトリも採取する必要があります。

  • SAPシステムのログ抽出コマンドのインストール時の配置先\agtmフォルダ

パスワードなどの機密情報が含まれる場合は,採取したあとの定義ファイルから該当する定義を削除してください。

■Linuxの場合

資料格納ディレクトリの直下に格納された資料の圧縮ファイルを次に示します。

表1‒50 資料採取ツールの採取資料の構成(物理ホストの場合)

ディレクトリ名

格納された資料

資料格納ディレクトリ/jima_log.tar.gz

採取資料

表1‒51 資料採取ツールの採取資料の構成(論理ホストの場合)

ディレクトリ名

格納された資料

資料格納ディレクトリ/論理ホスト名.tar.gz

採取資料

なお,次の情報に関しては,資料採取ツールでは採取されないため,手動で採取する必要があります。

採取する資料

採取対象

製品情報

SAPシステムのログ抽出コマンドがセットアップ済みの場合,次のファイルを手動で採取します。

  • 環境パラメーター設定ファイル(任意の名前.ini

  • SAPシステムのログ抽出コマンドの構築時に配置したRFCライブラリ

  • SAPシステムのログ抽出コマンドの構築時に配置したCRTライブラリ

  • 環境パラメーター設定ファイルのWORKDIRに設定しているパスに格納されている次のファイル

    ・SAPシステムのログ抽出コマンドのログファイル(任意の名前

    ・SAPシステムのログ抽出コマンドのトレースファイル(コマンド名.logコマンド名.dat

    ・RFCライブラリが出力するトレースファイル(dev_rfc*

    環境パラメーター設定ファイル,または,SAPシステムのログ抽出コマンド実行時の引数で,上記ファイルの格納先ディレクトリを変更した場合は,変更後のディレクトリも採取する必要があります。

  • /opt/jp1pc/agtmディレクトリ

パスワードなどの機密情報が含まれる場合は,採取したあとの定義ファイルから該当する定義を削除してください。

形式

Windowsの場合
jima_log.bat -f 資料格納フォルダ
         [-l 論理ホスト環境の共有フォルダ]
         [-q]
Linuxの場合
jima_log.sh -f 資料格納ディレクトリ
         [-l 論理ホスト環境の共有ディレクトリ]
         [-q]

実行権限

Windowsの場合:Administrators権限(WindowsのUAC機能が有効な場合は管理者コンソールから実行)

Linuxの場合:スーパーユーザー権限

格納先ディレクトリ

Windowsの場合

Agentパス\tools\

Linuxの場合

/opt/jp1ima/tools/

引数

-f 資料格納ディレクトリ
Windowsの場合

採取した資料を出力するフォルダ名をフルパスまたはこのコマンドを実行した場所からの相対パス形式で指定します。パスに空白を含む場合は,「"」で囲んで指定します。このオプションは省略できません。

  • 指定したフォルダの直下に「jp1_default」の名前のフォルダが作成され,採取した資料が格納されます。必要に応じて,採取した資料を圧縮ツールなどで圧縮します。

  • 指定したフォルダの直下にjp1_defaultフォルダが既に存在する場合は,フォルダを再作成するかをユーザーに確認します。再作成する場合,jp1_defaultフォルダを削除したあと,jp1_defaultフォルダが作成されます。再作成しない場合,処理が中断されます。

  • 存在しないフォルダを指定した場合,その名称でフォルダが新規作成されます。

  • JP1/IM - Agentのインストールフォルダ以下のパス,または,論理ホスト環境の共有フォルダ以下のパスは指定できません。

Linuxの場合

採取した資料を出力するディレクトリ名をフルパスで指定します。このオプションは省略できません。

  • 指定したディレクトリに,採取した資料の圧縮ファイルが「jima_log.tar.gz」の名前で作成されます。

  • 指定したディレクトリに「jima_log.tar.gz」または「jima_log.tar」のファイルが既に存在する場合は,上書きするかをユーザーに確認します。上書きする場合,ファイルが上書きされます。上書きしない場合,処理が中断されます。

  • 存在しないディレクトリを指定した場合,その名称でディレクトリが新規作成されます。

  • デバイス名は指定できません。

  • JP1/IM - Agentのインストールディレクトリ以下のパス,または,論理ホスト環境の共有ディレクトリ以下のパスは指定できません。

  • 指定したディレクトリが次のどれかの場合,エラーとなります。

    ・書き込み権限がない

    ・ディレクトリの作成に失敗する

    ・指定したディレクトリと同じ名前のファイルが存在する

-l 論理ホスト環境の共有ディレクトリ

クラスタシステムの稼働系ホストで実行する場合に,採取対象となっている論理ホスト環境の共有ディレクトリをフルパスで指定します。待機系ホストで実行,または,クラスタシステムを使用していない場合は指定しません。このオプションを指定した場合,物理ホストの資料と指定した論理ホスト環境の共有ディレクトリにある統合エージェントの資料の両方を採取します。このオプションを省略した場合,指定した論理ホスト環境の共有ディレクトリにある統合エージェントの資料を採取しません。

存在しないディレクトリを指定した場合は,エラーとなります。

論理ホスト名の取得に失敗した場合,一部の情報が採取されません。

-q

ユーザー確認を省略してコマンドを実行する場合に指定します。省略対象となるユーザー確認の内容については,「-f 資料格納ディレクトリ」の説明を参照してください。

注意事項

戻り値

0

正常終了

8

異常終了

ログの出力

ログの出力先を次に示します。

Windowsの場合

資料格納ディレクトリに指定したフォルダに格納するログファイル「jima_log_result.log」

Linuxの場合

資料格納ディレクトリに指定したディレクトリに格納する圧縮ファイル「jima_log.tar.gz」に含まれるログファイル「jima_log_result.log」

使用例

Windowsの場合
jima_log.bat -f C:\tmp\jima
Linuxの場合
jima_log.sh -f /tmp/jima -l /shdisk1/imagent -q