表示メッセージ変更定義ファイル(jcochmsg.conf)
形式
DESC_VERSION=1 #表示メッセージ変更定義のコメント def 定義名1 [cmt コメント] [define {enable | disable}] [addflag {true | false}] cnd イベント条件 end-cnd msg メッセージ end-def def 定義名2 [cmt コメント] [define {enable | disable}] [addflag {true | false}] cnd イベント条件 end-cnd msg メッセージ end-def
ファイル
jcochmsg.conf(表示メッセージ変更定義ファイル)
jcochmsg.conf.model(表示メッセージ変更定義ファイルのモデルファイル)
格納先ディレクトリ
- Windowsの場合
-
- 物理ホストのとき
-
Consoleパス\conf\chattr\ jcochmsg.conf
- 論理ホストのとき
-
共有フォルダ\jp1cons\conf\chattr\jcochmsg.conf
- UNIXの場合
-
- 物理ホストのとき
-
/etc/opt/jp1cons/conf/chattr/jcochmsg.conf
- 論理ホストのとき
-
共有ディレクトリ/jp1cons/conf/chattr/jcochmsg.conf
説明
表示メッセージ変更機能でメッセージの表示を変更するJP1イベントの条件と,変更後のメッセージを定義するファイルです。このファイルの定義に従い,イベント条件に一致するJP1イベントの属性を変更します。このファイルは,JP1/IM - Managerの動作する言語コードで記述してください。
このファイルの最大サイズは,22メガバイト(23,068,672バイト)です。
表示メッセージ変更定義ファイルのパラメーターには,次の2種類があります。
-
表示メッセージ変更定義ファイルバージョン
表示メッセージ変更定義ファイルのフォーマットのバージョンを定義します。
-
表示メッセージ変更定義パラメーター
表示メッセージを変更するJP1イベントの条件と変更後の表示メッセージを定義します。表示メッセージ変更定義ファイルで上に記述されている表示メッセージ変更定義ほど,優先順位が高くなります。
定義の反映時期
イベントの表示メッセージ変更機能が有効で,次のどれかが成立する場合に有効になります
-
JP1/IM - Managerを起動した場合
-
jco_spmd_reloadコマンドを実行した場合
-
[表示メッセージ変更定義を設定]メニューから開いた[追加表示メッセージ変更定義設定]画面で[OK]ボタンをクリックした場合
-
[表示メッセージ変更定義一覧]画面で[適用]ボタンをクリックした場合
記述内容(表示メッセージ変更定義ファイルバージョン)
DESC_VERSION
DESC_VERSIONには,表示メッセージ変更定義ファイルの形式を決定するファイルバージョンをバージョン情報として定義します。指定する値は1です。DESC_VERSIONの指定を省略した場合,ファイルバージョンを1と見なして処理します。
DESC_VERSIONは,定義ファイルの先頭行(空行,コメント行を除いた行のうちファイルのはじめに記述された行)に記載します。先頭行にファイルバージョンがなかった場合は,ファイルバージョンを1と見なして処理します。
記述内容(表示メッセージ変更定義パラメーター)
表示メッセージ変更定義パラメーターは,図に示すとおり,定義ブロックとイベント条件ブロックで構成されています。
|
定義ブロックは複数指定できます。指定できる定義ブロックの数は,0〜3,000個です。定義ブロックの数が最大数を超えていた場合,KAVB4640-Wのメッセージを出力し,3,001個以降の定義ブロックを無視して処理を続行します。
- def〜end-def(定義ブロック)
-
表示メッセージ変更定義の開始と終了のパラメーターです。def〜end-defブロックは省略でき,この場合「すべてのJP1イベントのメッセージ変更をしない」と解釈します。
def以降には,表示メッセージ変更定義の定義名を記述します。「def△△△定義1△△△定義2△△△」と指定した場合,「△△定義1△△△定義2△△△」が定義名となります(△は半角スペースを表す)。
定義名は,表示メッセージ変更定義ファイル内で一意になるように1〜50バイトの文字列を指定します。指定できる文字は,制御文字(0x00〜0x1F,0x7F〜0x9F)以外の文字列です。
- cmt コメント
-
表示メッセージ変更定義のコメントを記述します。cmtに指定されたコメントは,[表示メッセージ変更定義設定]画面のコメント欄に表示されます。cmtパラメーターは,定義ブロック内に一つだけ指定できます。このパラメーターは省略できます。コメントは1,024バイト以内で指定してください。指定できる文字は,制御文字(0x00〜0x1F,0x7F〜0x9F)以外の文字列です。
- define {enable | disable}
-
表示メッセージ変更定義を有効にするかどうかを指定します。defineパラメーターは,定義ブロック内に一つだけ指定できます。表示メッセージ変更定義を有効にする場合は「enable」を,無効にする場合は「disable」を指定します。defineパラメーターは,省略できます。デフォルトは,「enable」です。英大文字・英小文字は区別しません。
- addflag {true | false}
-
追加表示メッセージ変更定義を画面から追加したことを示すパラメーターで,表示メッセージ変更定義が追加表示メッセージ変更定義かどうかを指定します。そのため,表示メッセージ変更定義ファイルを編集する場合は,addflagパラメーターを指定する必要はありません。addflagパラメーターは定義ブロック内に一つだけ指定できます。追加表示メッセージ変更定義の場合は「true」を,表示メッセージ変更定義の場合は「false」を指定します。「true」を指定した場合は,[表示メッセージ変更定義一覧]画面の[種別]にアイコン(
)が表示されます。addflagパラメーターは,省略できます。デフォルトは,「false」です。英大文字・英小文字は区別しません。
- cnd〜end-cnd(イベント条件ブロック)
-
表示メッセージを変更するJP1イベントのイベント条件を指定する,ブロックの開始と終了のパラメーターです。イベント条件ブロックは,定義ブロック内に必ず一つ指定します。省略はできません。受信したJP1イベントが,複数のイベント条件に一致する場合,表示メッセージ変更定義ファイルの先頭に近い定義ブロックが優先されます。cndおよびend-cndパラメーターの前後のタブやスペースは,無視されます。
- イベント条件
-
表示メッセージを変更するJP1イベントの条件を指定します。イベント条件ブロックに指定できるイベント条件は0〜256件です。イベント条件とイベント条件は,AND条件となります。イベント条件は,次の形式で指定します(△は半角スペースを表す)。
属性名△比較キーワード△オペランド[△オペランド]…
なお,半角スペースまたはタブだけで構成された行は,無視して処理を続行します。
・属性名
属性名には,比較したい属性の名称を記述します。基本属性を指定する場合は,名称の前に「B.」を付けます。拡張属性(共通情報),拡張属性(固有情報)を指定する場合は,名称の前に「E.」を付けます。英大文字・英小文字を区別します。
指定できる属性名と比較キーワードの組み合わせおよびオペランドを次に示します。
表2‒77 指定できる属性名と比較キーワードの組み合わせおよびオペランド 項番
項目
属性名
比較
キーワード
オペランド
1
イベントID
B.ID
-
と一致する
-
と一致しない
複数指定できる。複数指定では最大100件指定できる。
16進数形式で指定する。大文字・小文字は区別しない。
指定できる範囲は0〜7FFFFFFFである。
2
登録要因
B.REASON
-
と一致する
-
と一致しない
複数指定できる。複数指定では最大100件指定できる。
3
発行元プロセスID
B.PROCESSID
-
と一致する
-
と一致しない
複数指定できる。複数指定では最大100件指定できる。
指定できる範囲は,-2,147,483,648〜2,147,483,647である。
4
発行元ユーザーID
B.USERID
-
と一致する
-
と一致しない
複数指定できる。複数指定では最大100件指定できる。
指定できる範囲は,-2,147,483,648〜2,147,483,647である。
5
発行元グループID
B.GROUPID
-
と一致する
-
と一致しない
複数指定できる。複数指定では最大100件指定できる。
指定できる範囲は,-2,147,483,648〜2,147,483,647である。
6
発行元ユーザー名
B.USERNAME
-
から始まる
-
と一致する
-
と一致しない
-
を含む
-
を含まない
-
正規表現
複数指定できる。ただし,正規表現を指定した場合は,複数指定できない。複数指定では最大100件指定できる。
7
発行元グループ名
B.GROUPNAME
-
から始まる
-
と一致する
-
と一致しない
-
を含む
-
を含まない
-
正規表現
複数指定できる。ただし,正規表現を指定した場合は,複数指定できない。複数指定では最大100件指定できる。
8
発行元イベントサーバ名(登録ホスト名)※1
B.SOURCESERVER
-
から始まる
-
と一致する
-
と一致しない
-
を含む
-
を含まない
-
正規表現
複数指定できる。ただし,正規表現を指定した場合は,複数指定できない。複数指定では最大100件指定できる。
9
送信先イベントサーバ名※1
B.DESTSERVER
-
から始まる
-
と一致する
-
と一致しない
-
を含む
-
を含まない
-
正規表現
複数指定できる。ただし,正規表現を指定した場合は,複数指定できない。複数指定では最大100件指定できる。
10
メッセージ
B.MESSAGE
-
から始まる
-
と一致する
-
と一致しない
-
を含む
-
を含まない
-
正規表現
複数指定できる。ただし,正規表現を指定した場合は,複数指定できない。複数指定では最大100件指定できる。
11
重大度
E.SEVERITY
と一致する
複数指定できる。ただし,正規表現を指定した場合は,複数指定できない。"Emergency","Alert","Critical","Error","Warning","Notice","Information","Debug"のどれかを指定できる。
12
ユーザー名
E.USER_NAME
-
から始まる
-
と一致する
-
と一致しない
-
を含む
-
を含まない
-
正規表現
複数指定できる。ただし,正規表現を指定した場合は,複数指定できない。複数指定では最大100件指定できる。
13
プロダクト名
E.PRODUCT_NAME
-
から始まる
-
と一致する
-
と一致しない
-
を含む
-
を含まない
-
正規表現
複数指定できる。ただし,正規表現を指定した場合は,複数指定できない。複数指定では最大100件指定できる。
14
オブジェクトタイプ
E.OBJECT_TYPE
-
から始まる
-
と一致する
-
と一致しない
-
を含む
-
を含まない
-
正規表現
複数指定できる。ただし,正規表現を指定した場合は,複数指定できない。複数指定では最大100件指定できる。
15
オブジェクト名
E.OBJECT_NAME
-
から始まる
-
と一致する
-
と一致しない
-
を含む
-
を含まない
-
正規表現
複数指定できる。ただし,正規表現を指定した場合は,複数指定できない。複数指定では最大100件指定できる。
16
登録名タイプ
E.ROOT_OBJECT_TYPE
-
から始まる
-
と一致する
-
と一致しない
-
を含む
-
を含まない
-
正規表現
複数指定できる。ただし,正規表現を指定した場合は,複数指定できない。複数指定では最大100件指定できる。
17
登録名
E.ROOT_OBJECT_NAME
-
から始まる
-
と一致する
-
と一致しない
-
を含む
-
を含まない
-
正規表現
複数指定できる。ただし,正規表現を指定した場合は,複数指定できない。複数指定では最大100件指定できる。
18
オブジェクトID
E.OBJECT_ID
-
から始まる
-
と一致する
-
と一致しない
-
を含む
-
を含まない
-
正規表現
複数指定できる。ただし,正規表現を指定した場合は,複数指定できない。複数指定では最大100件指定できる。
19
事象種別
E.OCCURRENCE
-
から始まる
-
と一致する
-
と一致しない
-
を含む
-
を含まない
-
正規表現
複数指定できる。ただし,正規表現を指定した場合は,複数指定できない。複数指定では最大100件指定できる。
20
終了コード
E.RESULT_CODE
-
から始まる
-
と一致する
-
と一致しない
-
を含む
-
を含まない
-
正規表現
複数指定できる。ただし,正規表現を指定した場合は,複数指定できない。複数指定では最大100件指定できる。
21
発生元ホスト名※1
E.JP1_SOURCEHOST
-
から始まる
-
と一致する
-
と一致しない
-
を含む
-
を含まない
-
正規表現
複数指定できる。ただし,正規表現を指定した場合は,複数指定できない。複数指定では最大100件指定できる。
22
固有の拡張属性※3
E.xxxxxxx
-
から始まる
-
と一致する
-
と一致しない
-
を含む
-
を含まない
-
正規表現
属性名には,先頭が英大文字で英大文字,数字,およびアンダースコア(_)から構成される32バイトまでの名称を設定できる。
複数指定できる。ただし,正規表現を指定した場合は,複数指定できない。複数指定では最大100件指定できる。
- 注※1
-
統合監視DBおよびIM構成管理DBが有効な場合に,比較キーワードが,「と一致する」「と一致しない」のとき,パス表記で業務グループ名を指定できます。
統合監視DBおよびIM構成管理DBが無効な場合,および[と一致する][と一致しない]以外を選択した場合,パス表記で業務グループ名を指定しても,ホスト名として扱われます。
jcoimdefコマンドの-ignorecasehostオプションの指定を「ON」にしている場合に,比較キーワードで[正規表現]以外を選択すると,文字列の英大文字・英小文字を区別しません。
- 注※2
-
各JP1製品固有の拡張属性も使用できます。例えば,JP1/AJSのジョブの実行ホストは,E.C0です。製品固有の拡張属性についての詳細は,JP1イベントを発行する各製品のマニュアルを参照してください。
・比較キーワード
比較キーワードには,「BEGIN(から始まる)」,「IN(と一致する)」,「NOTIN(と一致しない)」,「SUBSTR(を含む)」,「NOTSUBSTR(を含まない)」,「REGEX(正規表現)」のどれか一つを指定できます。英大文字・英小文字を区別します。
・オペランド
比較キーワードで属性値と比較する値を文字列で指定します。英大文字・英小文字を区別します。
オペランドを複数指定する場合は,一つ以上の連続した半角スペースまたはタブをオペランドとオペランドの間に挿入して区切ります。オペランドとオペランドは,OR条件となります。ただし,正規表現を指定している場合は,複数指定できません。
オペランドに,半角スペース,タブ,改行コード(CR,LF)および%を指定したい場合,次のように記述します。
項番
指定したい値
指定方法
1
タブ(0x09)
%09
2
半角スペース(0x20)
%20
3
%(0x25)
%25
4
改行コード LF(0x0a)
%0a
5
改行コード CR(0x0d)
%0d
定義フォーマットの上限チェックの場合,%20,%25は1文字として扱います。%のあとに指定する文字コードは,英大文字・英小文字を区別しません。複数選択した場合の定義例「IDが100と200に一致する」を示します。
B.ID△IN△100△200
(凡例) △:半角スペース(0x20)
オペランドは,イベント条件1件当たり4,096バイトまで,イベント条件ブロック1件当たり4,096バイト(イベント条件ブロックに記述したオペランドの合計バイト数)まで指定できます。
-
- msg
-
表示用のメッセージを記述するパラメーターです。
msgパラメーターは,定義ブロック内に必ず一つ指定します。省略はできません。
msgは1,023バイト以内で指定してください。指定できる文字は,制御文字(0x00〜0x1F,0x7F〜0x9F)以外の文字列です。
msgパラメーターが,定義ブロックの外で指定された場合,KAVB4629-Wのメッセージを出力し,msgパラメーターの指定を無視して処理を続行します。
また,msgパラメーターが次の場合,KAVB4631-Wのメッセージを出力し,エラーがあった定義ブロックを無視して処理を続行します。
-
msgパラメーターを省略した場合
-
msgパラメーターの指定が複数ある場合
-
msgパラメーターに指定したメッセージが1,023バイトを超える場合
-
msgパラメーターに指定したメッセージに制御文字が指定されていた場合
変更後のメッセージに$EVSEVのように変数を指定すると,イベントの属性値の引き継ぎができます。
指定できる変数を次に示します。
情報の種類
変数名
内容
JP1イベント基本属性に含まれる情報
EVBASE
イベント基本情報全体※1
EVID
イベントID(基本コード:拡張コード)
EVIDBASE
イベントID(基本コード)
EVDATE
イベント登録日(YYYY/MM/DD)※2
EVTIME
イベント登録時刻(hh:mm:ss)※2
EVPID
イベント発行元プロセスID
EVUSRID
イベント発行元プロセスのユーザーID
EVGRPID
イベント発行元プロセスのグループID
EVUSR
イベント発行元ユーザー名
EVGRP
イベント発行元グループ名
EVHOST
イベント発行元ホスト名
EVIPADDR
イベント発行元IPアドレス
EVSEQNO
イベントDB内通し番号
EVARVDATE
イベント到着日(YYYY/MM/DD)※2
EVARVTIME
イベント到着時刻(hh:mm:ss)※2
EVSRCNO
イベント発生元のイベントDB内通し番号
EVMSG
メッセージテキスト全体※3
EVDETAIL
イベント詳細情報全体※3,※4
JP1イベント拡張属性に含まれる情報
EVSEV
イベント拡張情報重大度(Emergency, Alert, Critical, Error, Warning, Notice, Information, Debug)※3
EVUSNAM
ユーザー名※3
EVOBTYP
オブジェクトタイプ※3
EVOBNAM
オブジェクト名※3
EVROBTYP
登録タイプ※3
EVROBNAM
登録名※3
EV"PRODUCT_NAME"
プロダクト名※5
EV"OBJECT_ID"
オブジェクトID※5
EV"OCCURRENCE"
事象種別※5
EV"START_TIME"
開始時刻※5
EV"END_TIME"
終了時刻※5
EV"RESULT_CODE"
終了コード※5
EV"JP1_SOURCEHOST"
発生ホスト名※5
EV"拡張属性名"
任意の拡張属性※5
その他
EV"@JP1IM_CORRELATE"
相関イベントフラグ
-
相関イベントではない:0
-
相関成立イベントである:1
-
相関不成立イベント:2
EV"@JP1IM_ORIGINAL_SEVERITY"
イベント拡張情報重大度(変更前)
(Emergency, Alert, Critical, Error, Warning, Notice, Information, Debug)※3
EV"@JP1IM_CHANGE_SEVERITY"
重大度変更フラグ
-
重大度を変更していない:0
-
重大度を変更した:1
ACTHOST
マネージャーホスト名の値※3
EVENV1〜EVENV20
イベント条件の指定で,正規表現中に"( )"を指定して切り出したデータ※5
(マネージャーホストで拡張正規表現を使用している場合だけ使用できる)
- 注※1
-
JP1イベントの基本情報が次の形式に変換されて変更後のメッセージに渡されます(△は半角スペース)。
イベントID△イベント発行元ユーザー名△イベント発行元ユーザーID△イベント発行元グループ名△イベント発行元グループID△イベント発行元イベントサーバ名△イベント発行元プロセスID△イベント登録年月日△イベント登録時刻△イベント発行元ホストIPアドレス
設定されていない項目は空文字となります。
- 注※2
-
JP1/IM - Managerのタイムゾーンで変換して変更後のメッセージに渡されます。
- 注※3
-
該当する属性が存在しない場合,メッセージ変更時に変数が空文字に変換されて変更後のメッセージに渡されます。
- 注※4
-
JP1イベントの詳細属性の情報がバイナリー形式の場合は,変数が空文字に変換されて変更後のメッセージに渡されます。
- 注※5
-
該当する属性が存在しない場合,変数の文字列がそのまま変更後のメッセージに渡されます。
-
変数の記述での注意点
-
「$」を文字として指定したい場合は,エスケープ文字「\」を「$」の前に指定します。
-
変数の直後に文字を記述する場合,変数の直後に英数字および「_」を指定すると正しく変換されません。このような場合は,変数を{}で囲んでください。次に指定例を示します。なお,次の例では,イベントID($EVID)は100:0,拡張属性EX($EV"EX")はABCが設定されていると仮定します。
(指定例)
表示メッセージ変更定義 → 変換後の情報
「$EVID abc」 → 「100:0 abc」
「$EVIDabc」 → 「$EVIDabc」
「${EVID}abc」 → 「100:0abc」
「$EVID_abc」 → 「$EVID_abc」
「${EVID}_abc」 → 「100:0_abc」
「$EV"EX" abc」 → 「ABC abc」
「$EV"EX"abc」 → 「ABCabc」
-
変数名以外が指定された場合,変数が記述されている個所をイベント引き継ぎ情報に変換されません。例えば,指定していない変数名「AAA」を「$AAA」として指定した場合,変更後のメッセージには「$AAA」が設定されます。
-
EV"拡張属性名",EVENV1〜EVENV20で指定された属性の値が取得できなかった場合,変数が記述されている個所をイベント引き継ぎ情報に変換されません。例えば,「$EV"BBB"」と指定している場合,JP1イベントに拡張属性「BBB」がないとき,変更後のメッセージには「$EV"BBB"」が設定されます。
-
EV"拡張属性名",EVENV1〜EVENV20以外の変数で指定された属性の値が取得できなかった場合は,変数が記述されている個所を空文字に変換されます。例えば,「$EVSEV」を指定しているとき,JP1イベントに拡張属性「SEVERITY」がなければ,変更後のメッセージには「」(空文字)が設定されます。
-
正規表現を使ったイベント条件が複数ある場合は上から順に,さらに記述された正規表現に"( )"が複数ある場合は左から順に,EVENV1〜EVENV20まで順次対応付けがされます。
イベント引き継ぎ情報の変換機能
-
イベント引き継ぎ情報をユーザーが指定した長さの文字列に変換できます。メッセージIDや日付などを固定長にそろえて,イベント一覧に見やすく表示できます。
イベント引き継ぎ情報の長さがユーザーの指定した長さ未満の場合は,半角スペースを追加し,指定した長さにします。
イベント引き継ぎ情報の長さがユーザーの指定した長さより大きい場合は,イベント引き継ぎ情報をユーザーが指定した長さに切り捨てます。
マルチバイト文字が切り捨てられる場合は,文字が壊れないように切り捨てられます。切り捨て後の長さがユーザーの指定した長さに満たない場合は,半角スペースが追加されます。
<指定形式>
$変数名$FIXLEN=<バイト数>
バイト数には1〜1,023の数値を指定します。指定形式が不正な場合は,「$FIXLEN=<バイト数>」を文字列として扱います。
変数名を{}で囲むことにより,パラメーターとして扱う位置を指定できます。
項番
指定形式
$変数名の文字列
メッセージに設定する文字列
備考
1
$変数名$FIXLEN=6
ABC
ABC△△△
指定した長さより短いため,足りない桁に半角スペースを追加する。
2
ABCDEFG
ABCDEF
指定した長さより長いため,文字列を切り捨てる。
3
$変数名$FIXLEN=1024
ABC
ABC$FIXLEN=1024
指定している値が最大数1023を超えているので,文字列として扱う。
4
$変数名$FIXLEN=10225
ABC
ABC△…△5
△…△:△が1,019個を表す
$FIXLEN=の後ろの文字列は4文字だけがパラメーターとなり,5文字目以降は文字列として扱う。
5
${変数名$FIXLEN=10}235
ABC
ABC△△△△△△△235
「10」までを{}で囲みパラメーターとして扱い,「235」を文字列として扱う。
(凡例) △:半角スペース
-
メッセージの数値にゼロ埋めをして,表示する数値の桁数をそろえることができます。秒数を示す数値を「ss」「ss. sss」「ss.ssssss」等のフォーマットに変換したい場合に使用します。
<指定形式>
$変数名$FIXNUM=<00>.<000000>
整数は0〜2桁,小数は0〜6桁が指定できます。
変数に格納されている値が数値の文字列の場合も変換できます。
数値以外の文字列が設定されている場合,整数が指定した桁数より多い場合,または変数に格納されている値が100以上の場合は変換しません。
小数が指定した桁数より多い場合は,小数以下は切り捨てます。また,変数に格納されている値に小数第7位以降が設定されている場合も切り捨てます。
項番
指定形式
$変数名の文字列
メッセージに設定する文字列
備考
1
$変数名$FIXNUM=00.000
1
01.000
整数,小数の足りない桁はゼロ埋めする。
2
123.123456
123.123456
値が100以上のため,変換しない。
3
$変数名$FIXNUM=0.00
15
15.00
整数が指定した桁数(1桁)より多いため,整数は変換しない。
4
$変数名$FIXNUM=00
1
01
整数の足りない桁はゼロ埋めする。
5
1.5
01
小数が指定した桁数より多い場合は,小数以下は切り捨る。
6
$変数名$FIXNUM=00.000000
0.1234567
00.123456
小数第7位以降は切り捨てる。
7
$変数名$FIXNUM=.00
1
1.00
小数の足りない桁はゼロ埋めする。
8
$変数名$FIXNUM=00.
1
01
整数の足りない桁はゼロ埋めする。
9
$変数名$FIXNUM=ABC
1
1$FIXNUM=ABC
$FIXNUMの指定が不正なため,文字列として扱う。
10
$変数名$FIXNUM=0.00
ABC
ABC
$変数名の値が数値以外のため,変換しない。
11
0.0000000A
0.0000000A
-
1970/01/01からの経過秒数を年,月,日,時,分,秒の文字列に変換します。
マネージャーホストのタイムゾーンで変換します。
変数に格納されている値が0〜4,102,444,799の数値の文字列以外の場合,変換しません。
項番
指定形式
変換内容
1
$変数名$YEAR
1970/01/01からの経過秒数を年に変換する。
変換後はYYYY形式で出力する。出力する年数が4桁未満でもゼロ埋めして4桁にする。
2
$変数名$MONTH
1970/01/01からの経過秒数を月に変換する。
変換後はMM形式で出力する。出力する月が2桁未満でもゼロ埋めして2桁にする。
3
$変数名$DAY
1970/01/01からの経過秒数を日に変換する。
変換後はDD形式で出力する。出力する日が2桁未満でもゼロ埋めして2桁にする。
4
$変数名$HOUR
1970/01/01からの経過秒数を時に変換する。
変換後はhh形式で出力する。出力する時が2桁未満でもゼロ埋めして2桁にする。
時間は24時間表記で出力する。
5
$変数名$MIN
1970/01/01からの経過秒数を分に変換する。
変換後はmm形式で出力する。出力する分が2桁未満でもゼロ埋めして2桁にする。
6
$変数名$SEC
1970/01/01からの経過秒数を秒に変換する。
変換後はmm形式で出力する。出力する秒が2桁未満でもゼロ埋めして2桁にする。
-
フォーマット変換の機能は連続して指定できます。
連続してフォーマット変換の機能を指定した場合,左にあるフォーマット変換の指定から順に変換します。
先に実行したフォーマット変換が失敗した場合でも,後続のフォーマット変換の処理は実行されます。
図2‒11 連続したフォーマット変換
- #コメント行
-
#で始まる行は,コメント扱いとなります。なお,JP1/IM - Viewから表示メッセージ変更定義を設定した場合,#のコメント行は削除されます。
定義例
イベントIDが100または200に一致,かつ重大度がWarningで,かつ登録ホストがhostA,hostB,hostCに一致する場合に,メッセージの先頭に日付時刻を付加して「DBサーバで障害が発生しました」に変更する例を次に示します。
DESC_VERSION=1 def 表示メッセージ変更1 cmt コメント1 define enable addflag false cnd B.ID IN 100 200 E.SEVERITY IN Warning B.SOURCESERVER IN hostA hostB hostC end-cnd msg $EVDATE $EVTIME DBサーバで障害が発生しました end-def
HntrログのメッセージID,メッセージテキスト部分を抽出する例を次に示します。
DESC_VERSION=1 def 表示メッセージ変更1 cmt コメント1 define enable addflag false cnd E.OBJECT_TYPE IN LOGFILE E.OBJECT_NAME SUBSTR HNTRLib2 E.ROOT_OBJECT_TYPE IN LOGFILE E.PRODUCT_NAME IN /HITACHI/JP1/NT_LOGTRAP B.MESSAGE REGEX [0-9]{4}%20[0-9]{4}/[0-9]{2}/[0-9]{2}%20[0-9]{2}:[0-9]{2}:[0-9]{2}\.[0-9]{3}[%20]+.*[%20]+[0-9A-Z]+%20[0-9A-Z]+[%20]+([^%20]+)[%20]+(.*) end-cnd msg $EVENV1 $EVENV2 end-def
特定プロダクトのメッセージの先頭に,一律で文字列を追加する例を次に示します。
DESC_VERSION=1 def 表示メッセージ変更1 cmt コメント1 define enable addflag false cnd E.PRODUCT_NAME IN PRODUCT_A end-cnd msg [製品A]$EVMSG end-def