5.5.5 メール送信の設定
JP1/IM - Managerのメール通知機能を使用するための設定の手順を示します。
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通信環境を設定する。
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メールサーバホストの名前解決
SMTPサーバ名およびPOP3サーバ名のホスト名解決ができるように,次のどれかのファイルを設定します。
ファイルは,次の順序で参照されます。
・マネージャーホスト上のJP1/Baseのjp1hostsファイル
・マネージャーホスト上のJP1/Baseのjp1hosts2ファイル
・hostsファイルまたはDNS
メールサーバのIPアドレスは,IPv4アドレスだけを指定できます。
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ファイアウォールの設定
jimmailコマンドとメールサーバがSMTP/POP3通信できるようにするため,ファイアウォールの通過方向を設定します。
ファイアウォールの設定の詳細については,「9.3.1 ファイアウォールの基礎知識」を参照してください。
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通知メールを定義する。
通知するメールを作成するために,jimmailコマンドのコマンドラインを定義します。
自動アクションに通知メールを定義する場合の例を次に示します。
jimmail.exe -to user@hitachi.com -s "[重大度:$EVSEV] 障害発生通知" -b "業務サーバで障害が発生しました。\n---\nイベントDB内通し番号=$EVSEQNO\nイベント発生日時=$EVDATE $EVTIME\nイベントID=$EVIDBASE\n重大度=$EVSEV\nプロダクト名=$EV"PRODUCT_NAME"\nメッセージ=$EVMSG\n---\nFrom:IM-Mホスト($ACTHOST)"
jimmailコマンドの詳細については,「JP1/Integrated Management 3 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「jimmail(Windows限定)」(1. コマンド)を参照してください。
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メール環境定義ファイルをテキストエディターで開く。
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物理ホストのとき
Consoleパス\conf\mail\jimmail.conf
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論理ホストのとき
共有フォルダ\JP1Cons\conf\mail\jimmail.conf
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メール環境定義ファイルに次の表に示す項目を設定する。
パラメーター名
設定項目
設定要否
説明
Charset
メールの文字コード
△
指定できる文字コードの例は次のとおりです。
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iso-2022-jp
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shift_jis
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euc-jp
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utf-8
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iso-8859-1
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us-ascii
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GB18030
初期値はiso-8859-1です。
From
送信元メールアドレス
○
1〜256バイトの範囲で1件だけ指定します。
使用できる文字は次のとおりです。
-
0-9,a-z(半角英数字)
-
@(アットマーク)
-
.(ピリオド)
-
-(ハイフン)
-
_(アンダースコア)
DefaultTo
デフォルトの送信先メールアドレス
△
デフォルトで送信するメールアドレスを指定します。jimmailコマンドで-toオプションが指定された場合,-toオプションが優先されます。
SmtpServer
SMTPサーバのホスト名
○
メール送信時に接続するSMTPサーバのホスト名またはIPアドレスを指定します。IPv4だけに対応します。SMTPサーバは複数指定できません。
SmtpPort
SMTPポート番号
△
SMTPサーバの通信ポートのポート番号を指定します。
AuthMethodで「NONE」または,「POP」を指定した場合だけ,この項目は有効になります。初期値は25です。
AuthMethod
メール送信時の認証方式
○
メール送信時の認証方式を指定します。
-
NONE:認証なし
-
POP:POP before SMTP認証
-
SMTP:SMTP-AUTH認証(LOGIN/PLAIN)
初期値は「NONE」です。
SmtpAuthPort
SMTP-AUTH認証のサブミッションポート番号
△
SMTP-AUTH認証用の通信ポートのサブミッションポート番号を指定します。
AuthMethodで「SMTP」を指定した場合だけ,この項目は有効になります。
1〜65535の範囲で指定します。初期値は587です。
Pop3Server
POP3サーバのホスト名
△
POP before SMTP認証の場合,必須です。
POP before SMTP認証で使用するPOP3サーバのホスト名またはIPアドレスを指定します。IPv4だけに対応します。複数指定できません。
Pop3Port
POP3ポート番号
△
POP before SMTP認証で使用するPOP3サーバの通信ポートのポート番号を指定します。
1〜65535の範囲で指定します。初期値は110です。
AuthUser
認証アカウント名
△
POP before SMTP認証またはSMTP-AUTH認証で使用する認証アカウント名を指定します。1〜255バイトの半角文字で指定します。
AuthPassword
認証パスワード
△
手順5のjimmailpasswdコマンドで設定した値が暗号化されて入ります。
ConnectTimeout
ネットワーク接続タイムアウト時間
△
SMTPとPOP3サーバとの接続完了を待つタイムアウト時間を1,000〜3,600,000(ミリ秒)の範囲で指定します。初期値は10,000(ミリ秒)(10秒)です。
SoTimeout
通信タイムアウト時間
△
SMTPとPOP3サーバからの応答を受信するまでのタイムアウト時間を1,000〜3,600,000(ミリ秒)の範囲で指定します。初期値は10,000(ミリ秒)(10秒)です。
MailSubjectCutting
メール主題の切り捨て設定
△
メール送信時にメール主題が最大長を超えていた場合にメールの主題を切り捨てて強制的に送信するかを指定します。
-
OFF:主題を切り捨てないで,異常終了
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ON:主題を512バイトで切り捨てて,メール送信
初期値は「OFF」です。
MailNewLine
メールの改行コード
△
メール本文で使用する改行コードを定義します。
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CRLF:CR(0x0d)+LF(0x0A)
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LF:LF(0x0A)
-
CR:CR(0x0d)
初期値は「CRLF」です。
- (凡例)
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○:必須
△:任意
メール環境定義ファイルの詳細については,「JP1/Integrated Management 3 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「メール環境定義ファイル(jimmail.conf)」(2. 定義ファイル)を参照してください。
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jimmailpasswdコマンドで認証パスワードを設定する。
メール環境定義ファイルのメール送信時の認証方式が「POP before SMTP認証」,または「SMTP-AUTH認証」の場合,jimmailpasswdコマンドでPOP3認証パスワード,またはSMTP認証パスワードをメール環境定義ファイルに設定します。
jimmailpasswdコマンドの詳細については,「JP1/Integrated Management 3 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「jimmailpasswd(Windows限定)」(1. コマンド)を参照してください。
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メール送信のテストをする。
メール送信の環境が正しく設定されたか,jimmailコマンドを実行してメール送信のテストをします。コマンドプロンプト上で,テストメールを送信して,jimmailコマンドが正常終了すること,および送信先ユーザーがメールを受信できることを確認してください。
user@hitachi.comにメール送信する例を次に示します。
$ jimmail -to user@hitachi.com -s IMTestMail -b IMTestMail