2.19.1 JP1/IM - Agentのサービスの設定
- 〈この項の構成〉
(1) アドオンプログラムの有効化・無効化
アドオンプログラムの有効化・無効化について説明します。JP1/IM - Agentは,複数のアドオンプログラムを含んでおり,有効化したサービスだけを起動できます。
(a) アドオンプログラムの有効化
■インストール時に設定する場合
インストール時に使用する初期設定コマンドで,有効化したいアドオンプログラムを選択します。
詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management 3 - Manager 導入・設計ガイド」の「3.15.9 初期設定コマンド」の説明を参照してください。
なお,バージョンアップインストール時は,既存の設定を引き継ぎます。ただし,新バージョンで新たに追加されたアドオンプログラムは無効化された状態となります。
■インストール後に設定する場合
JP1/IM - Agentのアドオンプログラムのサービスを有効化する手順を,次に示します。
-
サービスが起動中の場合は,次のコマンドを実行して停止する。
/opt/jp1ima/tools/jpc_service_stop -s all
-
次のコマンドを実行して,サービスを有効化する。
/opt/jp1ima/tools/jpc_service -on [JP1/IM - Agentのサービスキー]
-
サービスに対応するディスカバリ設定ファイルを移動する。
次に示すサービスに対応するディスカバリ設定ファイルを,/opt/jp1ima/conf/jpc_file_sd_config_offディレクトリから/opt/jp1ima/confディレクトリに移動します。
サービス
ディスカバリ設定ファイル
prometheus_server
なし
alertmanager
なし
node_exporter
jpc_file_sd_config_node.yml
blackbox_exporter
-
jpc_file_sd_config_blackbox_http.yml
-
jpc_file_sd_config_blackbox_icmp.yml
ya_cloudwatch_exporter
jpc_file_sd_config_cloudwatch.yml
fluentd
なし
process_exporter
jpc_file_sd_config_process.yml
promitor
jpc_file_sd_config_promitor.yml
script_exporter
なし
-
-
サービスが有効化されたことを確認する。
systemctl list-unit-filesコマンドを実行します。該当するサービスのSTATEの値が「masked」以外であれば有効です。
(b) アドオンプログラムの無効化
JP1/IM - Agentのアドオンプログラムのサービスを無効化する手順を、次に示します。
-
サービスが起動中の場合は,次のコマンドを実行して停止する。
/opt/jp1ima/tools/jpc_service_stop -s all
-
次のコマンドを実行して,サービスを無効化する。
/opt/jp1ima/tools/jpc_service -off [JP1/IM - Agentのサービスキー]
-
サービスに対応するディスカバリ設定ファイルを移動する。
次に示すサービスに対応するディスカバリ設定ファイルを,/opt/jp1ima/confディレクトリから/opt/jp1ima/conf/jpc_file_sd_config_offディレクトリに移動します。
サービス
ディスカバリ設定ファイル
prometheus_server
なし
alertmanager
なし
node_exporter
jpc_file_sd_config_node.yml
blackbox_exporter
-
jpc_file_sd_config_blackbox_http.yml
-
jpc_file_sd_config_blackbox_icmp.yml
ya_cloudwatch_exporter
jpc_file_sd_config_cloudwatch.yml
fluentd
なし
process_exporter
jpc_file_sd_config_process.yml
promitor
jpc_file_sd_config_promitor.yml
script_exporter
なし
-
-
サービスが無効化されたことを確認する。
systemctl list-unit-filesコマンドを実行します。該当するサービスのSTATEの値が「masked」であれば無効です。
(2) 自動起動の有効化・無効化
(a) 自動起動の有効化
OS起動時のサービス自動起動を有効にする手順を,次に示します。
-
次のコマンドを実行して,JP1/IM - Agentのすべてのサービスの自動起動を有効にする。
jpc_service_autostart -on
(b) 自動起動の無効化
OS起動時のサービス自動起動を無効にする手順を,次に示します。
-
次のコマンドを実行して,JP1/IM - Agentのすべてのサービスの自動起動を無効にする。
jpc_service_autostart -off
(c) 自動起動および自動停止の確認方法
次のコマンドで確認します。
systemctl list-unit-files
該当するサービスのSTATEの値が「enabled」であれば有効です。「disabled」であれば無効です。サービス名については,マニュアル「JP1/Integrated Management 3 - Manager 導入・設計ガイド」の「2.9 JP1/IM - Agentのサービス」を参照してください。
(d) OSシャットダウン時の自動停止についての注意事項
統合エージェントのサービスが稼働している状態でLinuxをシャットダウンした場合,統合エージェントのサービスは停止しますが,/var/log/messagesファイルに統合エージェントのサービスが停止したことを通知するメッセージが出力されないことがあります。
(3) 手動で起動・停止する方法
JP1/IM - Agentを手動で起動・停止する場合は,次のコマンドを使用します。
コマンド |
説明 |
---|---|
jpc_service_start |
エージェントサービスを起動します。 |
jpc_service_stop |
エージェントサービスを停止します |
コマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management 3 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「1. コマンド」を参照してください。
(4) サービスの起動状態の確認方法
次のコマンドで確認します。
systemctl list-units --all --type=service
ACTIVE列が「active」なら起動中です。それ以外なら停止中です。
(5) 設定ファイルの配置場所
systemdのユニット定義ファイルを,次の場所に配置します。
ユニット定義ファイルの詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management 3 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「ユニット定義ファイル(jpc_プログラム名.service)」(2. 定義ファイル)を参照してください。
配置場所(パス) |
用途 |
配置方法 |
---|---|---|
/opt/jp1ima/conf/ (物理ホストの場合) |
モデルファイル(ユニット定義ファイルの雛型) モデルファイルは編集しないでください。 |
インストーラーで配置します。 |
共有ディスク/jp1ima/conf/ (論理ホストの場合) |
モデルファイル(ユニット定義ファイルの雛型) モデルファイルは編集しないでください。 |
手動で配置で配置します。 |
/usr/lib/systemd/system/ |
ユニット定義ファイル本体 このファイルを編集してください。systemdはこのファイルを使用します。 |
物理ホスト用は初期設定コマンドで,論理ホスト用は手動で配置します。 |
(6) 設定ファイルの編集
サービスの設定を変更したい場合は,ユニット定義ファイルを編集します。ユニット定義ファイルを編集した場合,定義を反映するには,root権限を持つユーザーで次のコマンドを実行する必要があります(マシンを再起動した場合も反映されます)。
systemctl daemon-reload