2.3.1 インストール手順(UNIXの場合)
JP1/IM - ManagerおよびJP1/IM - Agentをインストールする手順について説明します。
(1) JP1/IM - Managerのインストールの手順
次の手順でJP1/IM - ManagerおよびJP1/IM - Agentをインストールします。この作業には,root権限が必要です。
なお,JP1/IM - Managerをインストールすると,JP1/IM - Agentを利用するための統合エージェント管理基盤もインストールされます。
-
すべてのプログラムを終了する。
インストールする前に,JP1/BaseおよびJP1/Baseを前提とするプログラムを停止してください。
バージョンアップインストールをする場合,JP1/IM - Managerを停止してください。また,接続中のJP1/IM - Viewがある場合はログアウトしてください。
-
Hitachi PP Installerを実行する。
Hitachi PP Installerの指示に従ってインストールしてください。操作手順については,「2.3.2 Hitachi PP Installerの使用方法(UNIXの場合)」を参照してください。
なお,JP1/IM - Managerのインストール時にインストーラーのログとして次のファイルが作成されます。これはインストールが異常終了した場合の保守資料です。インストールが正常終了したあと,JP1/IM - Managerを起動して問題がなければ削除してください。
/tmp/HITACHI_JP1_INST_LOG/jp1imm_inst{1|2|3|4|5}.log
- 重要
-
IMデータベースをセットアップ済みの環境で,JP1/IM - Managerをバージョンアップした場合,jimdbupdateコマンドを実行してIMデータベースを更新してください。IMデータベースを更新していない場合は,JP1/IM - Managerを起動したときに警告メッセージが表示されます。
JP1/IM - Agentとの暗号化通信を行う場合は,統合エージェント管理基盤に関する次の手順を実施します。
-
サーバ証明書とサーバ証明書のキーファイルを設定する。
統合エージェントホストと暗号通信を行う場合は,imbase共通設定ファイル(jpc_imbasecommon.json)のtls_config.cert_fileにサーバ証明書ファイルのフルパス,tls_config.key_fileにサーバ証明書のキーファイルのフルパスを指定してください。
詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management 3 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「imbase共通設定ファイル(jpc_imbasecommon.json)」(2. 定義ファイル)を参照してください。
(2) JP1/IM - Agentのインストールの手順
(a) インストール前に必要な情報
JP1/IM - Agentを新規インストールする場合は,次の情報が必要です。インストール前に準備してください。
項目 |
指定要否 |
説明 |
---|---|---|
接続先JP1/IM - Managerのホスト名 |
必須 |
インストールする統合エージェントを管理する接続先のマネージャーホストのホスト名を指定します。IPアドレスに名前解決する必要があります。 |
imbaseプロセスの待ち受けポート |
任意 |
接続先のマネージャーホストで稼働しているimbaseプロセスの待ち受けポートを5001〜65535の範囲で指定します。 省略時はimbaseのデフォルトのポート(20724)が使用されます。 |
imbaseproxyプロセスの待ち受けポート |
任意 |
接続先のマネージャーホストで稼働しているimbaseproxyプロセスの待ち受けポートを5001〜65535の範囲で指定します。 省略時はimbaseproxyのデフォルトのポート(20725)が使用されます。 |
imbaseに初回接続するための初期シークレット |
必須 |
接続先のマネージャーホストで稼働しているimbaseプロセスに初回接続するための初期シークレットを指定します。 統合オペレーション・ビューアーから確認します。 |
プロキシのURL |
任意 |
マネージャーホストに接続する際にプロキシサーバを経由する場合,プロキシのURLを「http://host:port」形式で指定します。省略時のデフォルトは空文字列となります。 |
プロキシ認証のユーザーID |
任意 |
マネージャーホストに接続する場合に,プロキシサーバを経由するときはプロキシサーバの認証用のユーザーIDを指定します。 指定できる文字はASCIIコード0x20〜0x7Eの範囲の文字です。 指定できる最大長は1007文字です。 省略時のデフォルトは空文字列となります。 |
プロキシ認証のパスワード |
任意 |
マネージャーホストに接続する際にプロキシサーバを経由する場合,プロキシサーバの認証用のパスワードを指定します。 指定できる文字はASCIIコード0x20〜0x7Eの範囲の文字です。 指定できる最大長は1024文字です。 省略時のデフォルトは空文字列となります。 |
使用する機能 |
任意 |
JP1/IM - Agentで使用する機能を選択できます。新規インストールを行うと,使用する機能に関するサービスが自動起動するように設定されます。 |
(b) インストール手順
次の手順でインストールします。
-
エージェントホストに管理者権限でログインする。
インストール作業を行うユーザーには,root権限が必要です。
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JP1/IM - Agentをインストールする。
JP1/IM - Agentをインストールするには,次の二つの方法があります。
-
提供媒体をドライブにセットしてインストールする方法
-
マネージャーホストに登録されているJP1/IM - Agentパッケージをダウンロードで取得してインストールする方法※
- 注※
-
JP1/IM - Agentパッケージをダウンロードで取得する手順については,「2.18.6(3) JP1/IM - Agentパッケージのダウンロードの手順」を参照してください。
-
-
インストールするホストに対し,初期設定用環境変数を設定する。
■通常のインストール,サイレントインストール,およびリモートインストールの場合(必須)
インストール時に必要となるパラメーターはあらかじめ環境変数※で設定しておく必要があります。
- 注※
-
環境変数の詳細については,「1.3.1(3)(c)インストーラーで使用する初期設定用環境変数」を参照してください。
-
すべてのプログラムを終了する。
インストールする前に,すべてのプログラムを終了してください。
バージョンアップインストールをする場合,JP1/IM - Agentのサービスを停止してください。
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取得したJP1/IM - Agentのインストーラーを実行し,JP1/IM - Agentをインストールする。
Hitachi PP Installer※の指示に従ってインストールします。
注※ 操作手順については,「2.3.2 Hitachi PP Installerの使用方法(UNIXの場合)」を参照してください。
インストールするソフトウェアを選択します。
-
インストール完了後,必要な設定変更を行う。
「2.19.2 JP1/IM - Agentの設定」に記載されている必要な設定変更を行います。必須の設定については,漏れなく実施してください。
JP1/IM - Agentの新規インストール後,/tmp/HITACHI_JP1_INST_LOG/jp1imagent_inst1.logに,jimasetupコマンドまたはjimasecretコマンドの実行に失敗したことを示すエラーメッセージが出力されていないか確認してください。エラーメッセージが出力されている場合は,jimasetupコマンドまたはjimasecretコマンドのログファイルを確認し,出力されているエラーメッセージの内容に従って対処してください。
- 重要
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統合エージェントホストで,JP1/IM - Agentをインストールしたあと,統合エージェント制御基盤の初回起動までの間に,初期シークレットを変更した場合は,JP1/IM - Agentをアンインストールして再度インストールする必要があります。
(3) 各種インストールについて
- バージョンアップインストールについて
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旧バージョンのJP1/IM - Managerからバージョンアップする場合は,マニュアル「JP1/Integrated Management 3 - Manager 導入・設計ガイド」の「14.2 旧バージョンのJP1/IMからのバージョンアップについて」を参照してバージョンアップ時の注意について事前に知っておいてください。
また,JP1/IM - Agentをバージョン13-00または13-01からバージョンアップした場合の注意事項については,「2.3.4(9) JP1/IM - Agentをバージョン13-00または13-01からバージョンアップした場合の注意事項」を参照してください。
- 重要
-
論理ホストの設定を行っているコンピュータでバージョンアップインストールする場合は,バージョンアップインストールを行う前に論理ホストのJP1/IM - Managerのデーモンを停止してください。
- JP1/NETM/DM,JP1/IT Desktop Management 2およびJob Management Partner 1/Software Distributionを使ったリモートインストールについて
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JP1/IMは,JP1/NETM/DM,JP1/IT Desktop Management 2およびJob Management Partner 1/Software Distributionを使ったリモートインストール(ソフトウェア配布)に対応しており,JP1/IMの新規インストールおよびバージョンアップができます。次のリモートインストール方法が利用できます。
- ・更新インストール
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■JP1/IM - Managerの場合
インストール済みのJP1/IM - Managerの設定情報は引き継がれます。JP1/IM - Managerがインストールされていない場合,更新インストールはできません。
■JP1/IM - Agentの場合
インストール済みのJP1/IM - Agentの設定情報は引き継がれます。JP1/IM - Agentがインストールされていない場合,更新インストールはできません。
- 新規インストール
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新規インストールします。
実際の操作・運用方法については,JP1/NETM/DM,JP1/IT Desktop Management 2またはJob Management Partner 1/Software Distributionのマニュアルを参照してください。JP1/IMをパッケージングする際は,必ずJP1/NETM/DM 09 -00 以降,Job Management Partner 1/Software Distribution 09 -00 以降,または JP1/IT Desktop Management 2のパッケージャを使用してください。なお,JP1/NETM/DMは日本でだけ販売している製品です。