2.21.1 OracleDB exporterの設定
ここでは,統合エージェントホストのオプション機能であるOracleDB exporterの設定手順について説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) OracleDB exporterの設定の前準備
Windowsの場合と共通です。「1.23.1(1)OracleDB exporterの設定の前準備」を参照してください。
(2) OracleDB exporterのインストール
Windowsの場合と共通です。「1.23.1(2)OracleDB exporterのインストール」を参照してください。
(3) OracleDB exporterのアンインストール
Windowsの場合と共通です。「1.23.1(3)OracleDB exporterのアンインストール」を参照してください。
(4) OracleDB exporterの設定
OracleDB exporterの設定方法について説明します。
(a) 監視対象を追加する(必須)
■ 監視対象を追加するための準備
Windowsの場合と共通です。「1.23.1(4)(a)監視対象を追加する(必須)」の「■監視対象を追加するための準備」を参照してください。
■ OracleDB exporterの設定
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ユニット定義ファイルを作成する。
コピー元のユニット定義ファイルをコピーし,コピー先のファイル名にリネームします。
作成したユニット定義ファイルのオーナーおよびオーナーグループはroot,アクセス権は644にします。
コピー元のファイル名:OracleDB exporterの配置先/oracledb_exporter_linux/jp1ima/conf/oracledb_exporter_@@instance@@.service.model
コピー先のファイル名:
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物理ホスト運用の場合
OracleDB exporterの配置先/oracledb_exporter_linux/jp1ima/conf/oracledb_exporter_インスタンス名※.service
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論理ホスト運用の場合
OracleDB exporterの配置先/oracledb_exporter_linux/jp1ima/conf/oracledb_exporter_インスタンス名※_論理ホスト名.service
- 注※
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インスタンス名は,「1.23.1(4)(a)監視対象を追加する(必須)」の「■監視対象を追加するための準備」で決めた名称を指定します。
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ユニット定義ファイルを更新する。
手順1.で作成したユニット定義ファイルの次の値を表のとおりに変更します。
変更する値
指定する値
@@instance@@
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物理ホスト運用の場合
「1.23.1(4)(a)監視対象を追加する(必須)」の「■監視対象を追加するための準備」の手順1.で決めた名称に置換する。
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論理ホスト運用する場合
「1.23.1(4)(a)監視対象を追加する(必須)」の「■監視対象を追加するための準備」の手順1.で決めた名称「_論理ホスト名」を付与した値に置換する。
@@oracledb_exporter_installdir@@
OracleDB exporterの配置先に置換する。
@@port@@
「1.23.1(4)(a)監視対象を追加する(必須)」の「■監視対象を追加するための準備」の手順2.で決めたポート番号に置換する。
論理ホストの場合は論理ホスト名も指定し,--web.listen-address="論理ホスト名:ポート番号"となるように置換する。
@@installdir2@@
「1.23.1(4)(a)監視対象を追加する(必須)」の「■監視対象を追加するための準備」の手順3.で確認したディレクトリに置換する。
@@data_source_name@@
「1.23.1(4)(a)監視対象を追加する(必須)」の「■監視対象を追加するための準備」の手順4.で確認した内容に置換する。
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ユニット定義ファイルをsystemdに登録する。
手順2.で更新したユニット定義ファイルを次のディレクトリ配下にコピー※します。論理ホスト運用の場合は,クラスタを構成する両ノードでコピーします。
コピー先のディレクトリ:/usr/lib/systemd/system
- 注※
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移動ではなくコピーしてください。移動した場合,SELinuxのパーミッションが正しく設定されず,サービスが正しく起動されない場合があります。
ユニット定義ファイルをコピー先のディレクトリにコピーした後,次のコマンドを実行し,systemdをリロードします。論理ホスト運用の場合は,クラスタを構成する両ノードでコマンドを実行します。
systemctl daemon-reload
物理ホスト運用でOS起動時に自動起動させたい場合は,次のコマンドを実行します。論理ホスト運用の場合は,自動起動させません。
systemctl enable サービス名
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ログディレクトリを作成する。
OracleDB exporterの配置先にログディレクトリを作成します。
作成したディレクトリのオーナーおよびオーナーグループはroot,アクセス権は700にします。
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物理ホスト運用の場合
OracleDB exporterの配置先/oracledb_exporter_linux/jp1ima/logs/oracledb_exporter/インスタンス名※
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論理ホスト運用の場合
OracleDB exporterの配置先/oracledb_exporter_linux/jp1ima/logs/oracledb_exporter/インスタンス名※_論理ホスト名
- 注※
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インスタンス名は,「1.23.1(4)(a)監視対象を追加する(必須)」の「■監視対象を追加するための準備」で決めた名称を指定します。
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Oracle Databaseへの接続に使用するユーザーのパスワードを登録する。
Oracle Databaseへの接続に使用するユーザーのパスワードをjimasecretコマンドで登録します。
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物理ホスト運用の場合
jimasecret -add -key OracleDB.user.ユーザー名 -s パスワード
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論理ホスト運用の場合
jimasecret -add -key OracleDB.user.ユーザー名 -s パスワード -l 共有ディレクトリ
同一ユーザー名でパスワードが異なるユーザーを登録したい場合は,ホスト名とサービス名を含むキーを使用することができます。
jimasecretコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management 3 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「jimasecret」(1. コマンド)を参照してください。
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クラスタソフトにサービスを登録する。
クラスタ構成の場合は,クラスタソフトにサービスを登録します。
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OracleDB exporterサービスを起動する。
systemctl startコマンドでOracleDB exporterのサービスを起動します。
クラスタ構成の場合はクラスタソフトからサービスを起動します。
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OracleDB exporterで性能情報が取得できることを確認する。
curlコマンドやブラウザーで次のURLにアクセスし,性能情報が取得できているか確認してください。
http://ホスト名:ポート/metrics
ホスト名にはOracleDB exporterを起動しているホスト,ポートにはOracleDB exporterのリッスンポートを指定します。
■ Prometheusの設定
Windowsの場合と共通です。「1.23.1(4)(a)監視対象を追加する(必須)」の「■Prometheusの設定」を参照してください。
■ インテリジェント統合管理基盤の設定
Windowsの場合と共通です。「1.23.1(4)(a)監視対象を追加する(必須)」の「■インテリジェント統合管理基盤の設定」を参照してください。
(b) OracleDB exporterのポートを変更する(オプション)
Windowsの場合と共通です。「1.23.1(4)(b)OracleDB exporterのポートを変更する(オプション)」を参照してください。
(c) 接続のためのパスワードを変更する(オプション)
Windowsの場合と共通です。「1.23.1(4)(c)接続のためのパスワードを変更する(オプション)」を参照してください。
(d) 監視対象を削除する(オプション)
■ Prometheusの設定
Windowsの場合と共通です。「1.23.1(4)(d)監視対象を削除する(オプション)」の「■Prometheusの設定」を参照してください。
■ Prometheusの設定
Windowsの場合と共通です。「1.23.1(4)(d)監視対象を削除する(オプション)」の「■クラスタソフトからOracleDB exporterを削除」を参照してください。
■ OracleDB exporterの設定
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削除する監視対象のOracleDB exporterサービスを停止する。
systemctl startコマンドでOracleDB exporterのサービスを停止します。
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ユニット定義ファイルを削除する。
次に示すユニット定義ファイルを削除します。
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物理ホスト運用の場合
oracledb_exporter_インスタンス名_service
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論理ホスト運用の場合
oracledb_exporter_インスタンス名_論理ホスト名_service
論理ホスト運用の場合はクラスタを構成する両ノードで削除してください。
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systemctlを更新する。
次のコマンドを実行し,systemctlを更新します。
systemctl daemon-reload
論理ホスト運用の場合はクラスタを構成する両ノードで削除してください
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Oracle Databaseへの接続に使用するユーザーのパスワードを削除する。
ほかのOracleDB exporterで同じユーザーを使用していない場合は,登録済みのパスワードをjimasecretコマンドで削除します。
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物理ホスト運用の場合
jimasecret -rm -key OracleDB.user.ユーザー名
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論理ホスト運用の場合
jimasecret -rm -key OracleDB.user.ユーザー名 -s パスワード -l 共有ディレクトリ
ホスト名やリスナー名を含むキーを指定して登録した場合は,そのキーを指定してください。
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(e) OracleDB exporterの死活監視を設定する(オプション)
Windowsの場合と共通です。「1.23.1(4)(e)OracleDB exporterの死活監視を設定する(オプション)」を参照してください。
(f) 接続のためのユーザーを変更する(オプション)
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Oracle Databaseに新しいユーザーを追加する。
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OracleDB exporterを停止する。
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変更前のユーザーのパスワードを削除する。
Oracle Databaseへの接続に使用するユーザーのパスワードをjimasecretコマンドで削除する。
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物理ホスト運用の場合
jimasecret -rm -key OracleDB.user.旧ユーザー名
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論理ホスト運用の場合
jimasecret -rm -key OracleDB.user.旧ユーザー名 -l 共有ディレクトリ
同一ユーザー名でパスワードが異なるユーザーを登録したい場合は,ホスト名とサービス名を含むキーを使用してください。
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変更後のユーザーのパスワードを登録する。
Oracle Databaseへの接続に使用するユーザーのパスワードをjimasecretコマンドで登録します。
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物理ホスト運用の場合
jimasecret -add -key OracleDB.user.新ユーザー名 -s パスワード
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論理ホスト運用の場合
jimasecret -add -key OracleDB.user.新ユーザー名 -s パスワード -l 共有ディレクトリ
同一ユーザー名でパスワードが異なるユーザーを登録したい場合は,ホスト名とサービス名を含むキーを使用することができます。
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環境変数DATA_SOURCE_NAMEを修正する。
ユニット定義ファイルをテキストエディターで開き,環境変数DATA_SOURCE_NAMEに記載されているユーザー名を新しいユーザー名に変更して保存します。
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OracleDB exporterを起動する。
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Oracle Databaseから変更前のユーザーを削除する。
変更前のユーザーが不要な場合,Oracle Databaseから変更前のユーザーを削除してください。
(5) クラスタ環境
Windowsの場合と共通です。「1.23.1(5)クラスタ環境」を参照してください。