4.7 モニタおよびモニタ Clientの運用時の注意事項
モニタおよびモニタ Client共通の運用時の注意事項
モニタおよびモニタ Client共通で運用時に注意することを次に示します。
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[障害通知]画面の状態表示
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プリンタエラーが表示された場合、プリンタエラーの詳細は、プリンタのパネルで確認してください。
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[障害通知]画面で表示されるエラー発生個所は、実際のエラー発生個所と異なる場合があります。エラー発生個所を特定する場合は、[障害通知]画面で表示されるエラー発生個所を目安として、実際の印刷結果を確認してください。
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モニタでは、エラー発生後も定期的にプリンタの状態を取得して、プリンタのOCPパネルに表示されている内容を[障害通知]画面に表示します。そのため、エラー状態でもプリンタのOCPパネルの表示に従い、「ショリチュウ」などのメッセージに変わる場合があります。なお、OCPパネルに発生しているエラー内容を表示しないプリンタについては、[障害通知]画面では現在のプリンタ状態を表示します。
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テスト印刷での文字位置指定
スタンプ印字の横方向の文字位置は、印字文字指定でスペース文字を使用して調整してください。
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WindowsのLPRコマンドでの大容量印刷ジョブの実行
WindowsのLPRコマンドでの大容量印刷ジョブを複数実行する場合、直前の印刷ジョブが印刷中になったあとで、次の印刷ジョブを実行してください。直前の印刷ジョブが印刷中になる前に連続して実行すると、コマンドプロンプトで「Error : Print server did not accept request. Job Aborted.」というメッセージが表示されることがあります。メッセージが表示された場合は、直前の印刷ジョブが印刷中になったあとで、再度LPRコマンドを実行してください。
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lprコマンド、およびlpコマンドを使用する印刷
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印刷ジョブの存在するフォルダでコマンドを実行してください。パス名を指定して印刷ジョブを送信すると、モニタ上ではパス名がジョブ名に含まれます。
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印刷ジョブのファイル名の文字数は半角文字で126文字以内にしてください。126文字より多い文字数で印刷した場合、モニタ上では超えた分の文字が欠けて表示されます。
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モニタサービス起動時のログファイルの参照
モニタサービスを起動するとき、またはモニタサービスが動作しているときに、<ログ出力先フォルダ>内のログファイルを参照しないでください。ログファイルを参照していることで、モニタサービスが起動しなかったり、不正に終了したりするおそれがあります。ログファイルを参照する場合は、別の場所にコピーしてから参照してください。
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用紙なし発生時の再印刷
プリンタによっては、印刷中にジョブ状態が用紙なしになった場合、TOFまたは用紙下端まで印刷しないで、ページの途中で用紙なしになります。印刷データによっては、空白の改行や改ページの印刷中に用紙なしになり、見かけの印刷結果は完成することがあります。この場合、再印刷は不要となるため、[障害通知]画面で印刷中止と再印刷のどちらを選択するかは、実際の印刷結果を確認してから決定してください。
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用紙ジャムが発生した場合の操作
プリンタによっては、用紙ジャムが発生すると、プリンタが認識しているTOF位置と実際の用紙のTOF位置がずれることがあります。用紙ジャムを修復して、用紙を正しい位置にセットしたら、準備完(オンライン)状態にする前に、プリンタパネルのエンタースイッチをブザーが鳴動するまで3秒以上押して、TOF位置を設定し直してください。
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障害通知からの範囲指定印刷
[障害通知]画面から範囲指定印刷を実施して正常終了すると、モニタでは印刷ジョブの正常終了として処理され、印刷ジョブが削除されます。範囲指定印刷でリカバリをする場合は、印刷結果を確認してから範囲指定印刷を実施してください。
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プレビューできないデータ
プレビューの対象となるのは、サポートしているESC/Pコマンド、およびすべてのXPSデータです。サポート範囲外のESC/Pコマンドが含まれる印刷ジョブは正しくプレビューできません。
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ページ単位でのリカバリができない場合の対処
印刷ジョブ内のページ区切りに改ページコードがない場合、ページ単位でのリカバリはできません。この場合、ジョブ単位でリカバリしてください。
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印刷アプリケーションでの印刷設定
印刷アプリケーションで、印刷ページに部数、Nアップ(ページ集約機能)を設定しないでください。実際の印刷枚数とモニタでカウントする部数が異なるおそれがあります。
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両面印刷ジョブに対してページ範囲指定印刷をする場合のページ数補正
印刷アプリケーションで指定する両面印刷ジョブでページ範囲指定をした場合、印刷結果が紙面の表裏で1枚になるようにページ数が補正されます。開始ページに偶数ページを指定した場合でも表面から印刷されます。終了ページに奇数ページを指定した場合でも裏面まで印刷されます。
詳しい補正方法は次の表のとおりです。
印刷種別
ユーザ指定
印刷結果
開始ページ
終了ページ
開始ページ
終了ページ
テスト印刷
奇数
奇数
<指定値>
<指定値>+1
偶数
<指定値>
<指定値>
偶数
奇数
<指定値>-1
<指定値>+1
偶数
<指定値>-1
<指定値>
再印刷または印刷
奇数
奇数
<指定値>
<指定値>+1
偶数
<指定値>
<指定値>
偶数
奇数
<指定値>-1
<指定値>+1
偶数
<指定値>-1
<指定値>
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テスト印刷時の印刷データのファイルサイズ
テスト印刷時にスタンプ印字を行う設定としている場合、スタンプ印字文字のフォントとして固定フォント(MSゴシック)が印刷データに埋め込まれます。フォントの埋め込みによってプリンタに送信する印刷データが大きくなるおそれがあるため、テスト印刷時のページ数、テスト印刷対象となるジョブの1ページ当たりの容量を考慮して、モニタが稼働しているマシンとプリンタ間のネットワーク帯域を設計してください。
- メモ
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MSゴシックフォントのフォント情報ファイル(msgothic.ttc)のファイルサイズは8MB程度です。
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印刷中にサービス再起動した場合の動作
モニタサービスとして受け付けたジョブの出力処理(印刷データの受付から実プリンタでの印刷)中に、モニタサービスを停止した場合、次回モニタサービス起動時に[障害通知]画面が表示されます。[障害通知]画面では、出力処理中であったジョブのうち、モニタサービスとしての受付時間が古いジョブから1つずつ表示され、[障害通知]画面で[印刷開始]ボタンをクリックするまで、出力処理中だったジョブに対して操作が要求されます。[印刷開始]ボタンをクリックした場合、出力処理中だったジョブに出力処理が実行されます。プリンタへ送信する多重度数を最大として出力処理しているジョブがある場合、最大でそのジョブの数分の障害通知が表示されます。運用中にモニタサービスを停止する場合は、上位アプリケーションからモニタサービスへのジョブ出力を停止して、プリンタへの出力が完了させておいてください。
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モニタサービス動的変更時のモニタ Clientの動作
モニタ Clientで管理対象プリンタに登録しているプリンタが、[出力先プリンタ設定]画面で[サービス起動中に設定変更を反映する]チェックボックスをチェックして、モニタサービスに出力先プリンタとして追加されると、追加された時点からモニタ Clientの監視対象となります。
モニタ運用時の注意事項
モニタ固有で運用時に注意することを次に示します。
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サロゲートペアやIVSを含む文字列は環境設定でプリンタ名などに入力しないでください。プリンタ名などに指定した場合、正しく障害が検知できなくなります。
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モニタで作成するプリンタは、環境設定で変更・削除をするようにしてください。また、プリンタのプロパティ情報を変更しないでください。
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モニタを使用して運用を開始する前に、Windowsプリンタからテスト印刷するなど、プリンタ接続状態を確認してください。
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モニタでは64台までプリンタを設定できますが、1つのプリンタサーバで同時に稼働するプリンタは、16台を目安に運用することをお勧めします。
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モニタ 01-30より前に作成した出力先プリンタの環境設定を変更する場合、[出力先プリンタ設定]画面の[障害監視]タブで[監視方式]に空白が表示されることがあります。この場合、プリンタ監視に関する設定を変更しないときは、[監視方式]に空白を設定したまま保存してください。[監視方式]に空白以外を選択して保存すると、プリンタ監視に関する設定内容が変わることがあります。
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モニタ 01-30より前に作成した出力先プリンタで、LPQを使用したプリンタ監視(障害キーワードによる障害の切り分け)を設定していた場合、プリンタ監視に関する設定は変更できません。変更するには、モニタの環境設定で出力先プリンタに該当するモデルを[監視方式]に指定してください。
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プリンタドライバ名、またはコメントを変更する場合、次のどちらかのプリンタに印刷ジョブが残っていると、処理はキャンセルされ、設定変更した情報は反映されません。印刷ジョブが残っていないことを確認してから、再度、設定情報を変更してください。
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出力先プリンタ
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RAW変換用プリンタ(##PRMON_<プリンタ名>)
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[出力先プリンタ設定]画面で[サービス起動中に設定変更を反映する]チェックボックスをチェックしている場合でも、[出力先プリンタ設定 − <選択した出力先プリンタ名>]画面、または[出力先プリンタ複製]画面で[OK]ボタンをクリックした時点で、次のどちらかの条件を満たしていると、設定変更した出力先プリンタの情報は、モニタサービスに反映されません。設定変更した出力先プリンタの情報を反映する場合は、モニタサービスを再起動してください。
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モニタサービスが起動していない
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[マネージャ設定]画面で[マネージャ機能を使用する]チェックボックスをチェックしている
また、設定変更した出力先プリンタに印刷ジョブが残っている場合や、出力先プリンタの設定変更処理でエラーが発生した場合も、設定変更した出力先プリンタの情報は、モニタサービスに反映されません。出力されるメッセージに従って、対処してください。
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[出力先プリンタ設定]画面で[サービス起動中に設定変更を反映する]チェックボックスは、モニタサービス起動中にチェックボックスのチェックを外して設定を反映すると、それ以降は非活性となります。この場合は、この場合は、モニタサービスを再起動してください。