付録L.1 リモートコントロール機能のログ

リモートコントロール機能使用時のログの出力形式と出力情報について説明します。

リモートコントロールプログラムとの接続・切断や,リモートコントロールモードなど,基本的な動作情報はログファイルで確認できます。ログは,コントローラの場合はRcHstCtr.log,エージェントの場合はRcHstAgt.logに出力されます。

ログ出力の可否やどのような情報をログ出力するのかは,コントローラでは[プロパティ]ダイアログボックスの[ログ情報]パネルで,エージェントではリモートコントロールエージェントのセットアップで設定できます。コントローラでの設定については,「3.3.7 [ログ情報]パネル」を参照してください。また,エージェントでの設定については,「3.4.5 ログに関する情報の設定」を参照してください。コントローラおよびエージェント共に,デフォルトではログ出力しません。

<この項の構成>
(1) ログの出力ディレクトリ
(2) ログの出力形式
(3) ログ出力情報

(1) ログの出力ディレクトリ

ログ情報の出力先は次のとおりです。

Windows 8,Windows Server 2012,Windows 7,Windows Server 2008,およびWindows Vistaの場合
コントローラ

%SYSTEMDRIVE%¥ProgramData¥hitachi¥jp1rcmgr¥log¥RcHstCtr.log

エージェント

%SYSTEMDRIVE%¥ProgramData¥hitachi¥jp1rcagt¥log¥RcHstAgt.log

Windows Server 2003,Windows XP,およびWindows 2000の場合
コントローラ

%SYSTEMDRIVE%:¥Documents and Settings¥All Users¥Application Data¥hitachi¥jp1rcmgr¥log¥RcHstCtr.log

エージェント

%SYSTEMDRIVE%:¥Documents and Settings¥All Users¥Application Data¥hitachi¥jp1rcagt¥log¥RcHstAgt.log

Windows NT 4.0,Windows Me,およびWindows 98の場合
コントローラ

¥リモートコントロールマネージャのインストール先ディレクトリ¥log¥RcHstCtr.log

デフォルトのディレクトリにインストールした場合は,次のファイルに出力されます。

C:¥Program Files¥hitachi¥jp1rcmgr¥log¥RcHstCtr.log

エージェント

¥リモートコントロールエージェントのインストール先ディレクトリ¥log¥RcHstAgt.log

デフォルトのディレクトリにインストールした場合は,次のファイルに出力されます。

C:¥Program Files¥Hitachi¥jp1rcagt¥log¥RcHstAgt.log

注※ Application Dataディレクトリはデフォルトの状態では表示されません。表示するには,次に示す手順で表示の設定を変更してください。

  1. [マイコンピュータ]アイコンをダブルクリックする。
  2. [ツール]メニューから[フォルダ オプション]を選択する。
  3. [表示]タブで,[詳細設定]の「すべてのファイルとフォルダを表示する」を選択する。
  4. [OK]ボタンをクリックする。

この設定は,Windowsのエクスプローラや[コントロールパネル]の[フォルダオプション]からも同様に変更できます。

また,ログは世代管理できます。世代数のデフォルトは0ですが,1以上を設定した場合はファイル名の後ろ2文字が世代番号に置き換えられます。

(例)
1の場合:RcHstC01.log
20の場合:RcHstC20.log

設定した出力行数を超えると,新しいログファイルxxxxxx01.logが作成され,古いログファイルはxxxxxx02.logに名称変更されます(xxxxxxはログファイル名の先頭から6文字)。以後,新しいログファイルが作成されるたびに,古いログファイルのファイル名末尾の世代番号が1ずつ増えます。設定した世代数を超えると,最も古いログファイルが削除されます。

(2) ログの出力形式

リモートコントロール機能使用時のログの出力形式を,出力例を使って説明します。

図L-1 リモートコントロール機能使用時のログの出力形式

[図データ]

(a) カウンタ部

ログの出力済みの行番号を表しています。1~10カラム目にカウンタ部のヘッダが,12~15カラム目にログの最終出力番号が設定されます。例えば,「DATA COUNT 0007」では,「DATA COUNT」がヘッダ,「0007」がログの最終出力行番号を表しています。

(b) ログ情報部

ログ情報部は,2行目以降に設定されます。ログの行番号,ログ出力日時およびログ情報で構成されています。形式を次に示します。

出力形式

0001 YYYY/MM/DD hh:mm:ss:nnn ログ種別 IPアドレス ログ情報

0001
行番号を0001~9999の値で表します。1~4カラム目に設定されています。
YYYY/MM/DD
日付を表します。7~16カラム目に設定されます。
hh:mm:ss:nnn
時刻を表します。nnnはミリ秒を示します。18~29カラム目に設定されます。
ログ種別
ログの種類を表します。33~43カラム目に設定されます。
Information:情報を表します。
Warning:警告を表します。
Error:エラーを表します。
IPアドレス
45~60カラム目に設定されます。
ログ情報
62~161カラム目に設定されます(99文字)。ログ情報が99文字に満たない場合は,スペースを設定して99文字の情報として出力されます。

(3) ログ出力情報

コントローラで出力されるログ情報の内容を表L-1に,またエージェントで出力されるログ情報の内容を表L-2に示します。

表L-1 コントローラのログ出力情報とメッセージ

情報の種類ログ情報の内容
接続開始Connect Start. Agent Hostname =ホスト名,
Port =ポート番号
接続終了Connect Shutdown Request.
再接続Connect Restart. Port =ポート番号
接続失敗Connect Error Occurred.
Error Code =エラーコード(エラー簡略説明)
認証失敗(許可マネージャ)Connect Refuse. Controller Not Permit
認証失敗(ユーザ認証)Connect Refuse. User (ユーザ名) Authentication Failed (エラー簡略説明)
高速化オプションHighSpeedOption {Request|Change}. CompOption={Yes|No}, CompSize=サイズ, PollingTime=ミリ秒, FlowControl={Yes|No}
HighSpeedOption {Request|Change}. WallpaperOption={Yes|No}, AnimationOption={Yes|No}, DragOption={Yes|No}
HighSpeedOption {Request|Change}. BitmapCache={Yes|No}, UseLocalFont={Yes|No},
ConvertBitmapColor={monochrome|16 Colors|256 Colors}
HighSpeedOption {Request|Change}. ActiveDesktop = {Yes|No}
リモートコントロールモードRemoteControlMode {Request|Change}. Request={View|Shared|Exclusive},
Response={View|Shared|Exclusive}
シャットダウンボタンAgent Shutdown Request.
リブートボタンAgent Reboot Request.
Ctrl+Alt+DeleteボタンCtrl+Alt+Delete Request.
回線切断/障害Socket Error(エラー関数) Occurred.
Error Code=エラーコード(エラー簡略説明)
エージェントユーザによる接続拒否(手動)Connect Refuse. Connection was rejected by Agent user.
エージェントユーザによる接続拒否(自動)Connect Refuse. No response from the Agent user.
波括弧({ })で囲まれた個所は,設定や接続の状況に従ってストローク(|)で区切られた項目のうちのどれかが出力されます。
注※
コントローラで入力したユーザ名が出力されます。

表L-2 エージェントのログ出力情報とメッセージ

情報の種類ログ情報の内容
接続開始Connect Start. Port =ポート番号
接続終了Connect Shutdown.
接続失敗Connect Error Occurred. Error Code =エラーコード
認証成功(許可マネージャ)Controller (ホスト名またはIPアドレス)※1 Authentication Success.
認証失敗(許可マネージャ)Connect Refuse. Controller Not Permit
認証成功(ユーザ認証)User (ユーザ名※2) Authentication Success.
認証失敗(ユーザ認証)Connect Refuse. User (ユーザ名※2) Authentication Failed (エラー簡略説明)
高速化オプションHighSpeedOption Receive. CompOption={Yes|No}, CompSize=サイズ, PollingTime=ミリ秒, FlowControl={Yes|No}
HighSpeedOption Receive. WallpaperOption={Yes|No}, AnimationOption=Yes, DragOption={Yes|No}
HighSpeedOption Receive. BitmapCache={Yes|No}, UseLocalFont={Yes|No}, ConvertBitmapColor={monochrome|16 Colors|256 Colors}
リモートコントロールモードRemoteControlMode Receive. Request = {View|Shared|Exclusive},
Response={View|Shared|Exclusive}
シャットダウンボタンAgent Shutdown Receive.
リブートボタンAgent Reboot Receive.
Ctrl+Alt+DeleteボタンCtrl+Alt+Delete Receive.
回線切断/障害Socket Error(エラー関数) Occurred.
Error Code =エラーコード(エラー簡略説明)
エージェントユーザによる接続拒否(手動)Connect Refuse. Connection was rejected by Agent user.
エージェントユーザによる接続拒否(自動)Connect Refuse. No response from the Agent user.
波括弧({ })で囲まれた個所は,設定や接続の状況に従ってストローク(|)で区切られた項目のうちのどれかが出力されます。
注※1
ホスト名で接続を許可した場合はホスト名,IPアドレスで接続を許可した場合はIPアドレスが出力されます。
注※2
コントローラで入力したユーザ名が出力されます。