リモートコントロール機能を利用する環境は,WAN/LAN混在であったり,ダイヤルアップ接続が必要であったりするなど,多様なネットワーク上にエージェントが存在する場合があります。このような場合,ダイヤルアップ接続の有無や高速化オプションなど,適切な接続オプション(接続に関するオプション)がエージェントごとに異なります。しかし,エージェントとの接続オプションはコントローラに設定されているため,このような環境ではエージェントと接続するたびに接続オプションを設定し直すことになります。
この手間を省略するには,[プロパティ]ダイアログボックスを利用して,エージェントごとに適切な接続オプションを設定します。こうすることで,コントローラは接続オプションを変更することなく,エージェントと接続できるようになります。
ここでは,接続オプションの項目と設定方法,および接続オプションの引き継ぎについて説明します。なお,接続オプションは,エージェントなどのアイテムの新規作成時にも,[設定]パネルで設定できます。
個々のエージェントに設定できる接続オプションは,コントローラの動作環境で設定した接続に関するオプションと同じです。動作環境の設定では,[プロパティ]ダイアログボックスの[接続]パネル,[高速化]パネル,[モード]パネル,および[ダイヤルアップ]パネルで,接続に関するオプションを設定しています。[エージェントマネージャ]ウィンドウでエージェントごとの接続オプションを設定しない場合は,動作環境で設定した接続に関するオプションが適用されます。
接続オプション項目と動作環境の設定との対応,およびマニュアルでの参照先を次の表に示します。接続オプション項目の詳細については,対応する動作環境の設定項目の説明を参照してください。
表4-5 接続オプションと動作環境の設定の対応
エージェントの接続オプション | 動作環境の設定での対応個所 | 参照先 | ||
---|---|---|---|---|
接続 | ポート番号 | [接続]パネル | 3.3.1 | |
接続失敗時に再接続する | ||||
リブート後に再接続する | ||||
自動切断する | ||||
高速化 | データ転送関連 | 転送データを圧縮する | [高速化]パネル | 3.3.2 |
フロー制御する | ||||
高度な設定
| [高速化]パネル,[高度な設定]ダイアログボックス | 3.3.2(5) | ||
デスクトップ関連 | 壁紙の表示を抑止する | [高速化]パネル | 3.3.2 | |
ウィンドウアニメーションなどを抑止する | ||||
アクティブデスクトップのWebページ表示を抑止する | ||||
ドラッグ時にウィンドウの内容表示を抑止する | ||||
描画処理関連 | ビットマップを減色する | |||
ビットマップをキャッシュして描画する | ||||
ローカルフォントを使用する | ||||
マウス操作関連 | マウス移動をクリック時に送信する | |||
リモートコントロールモード | [モード]パネル | 3.3.3 | ||
ダイヤルアップ | ダイヤルアップ接続を使用する | リダイヤルする | [ダイヤルアップ]パネル,[ダイヤルアップの詳細設定]ダイアログボックス | 3.3.12 |
リモートコントロール終了時に切断する | ||||
ログオン情報を保存する |
一つのエージェントに接続オプションを設定する方法を次に示します。
図4-52 [プロパティ]ダイアログボックス
複数のエージェントに同じ条件で接続したい場合,一括して接続オプションをできます。複数のエージェントに接続オプションを設定する方法を次に示します。
なお,フォルダ下の複数エージェントに接続オプションを一括設定する場合は,[フォルダ]アイコンを選択して同様の操作をしてください。
ネットワーク検索で検索したエージェントに,特定の接続オプションを設定できます。この場合,検索エージェントではなく,検索に使用したネットワークに対して接続オプションを設定します。[検索エージェント]アイコンには,接続オプションを設定できません。
検索エージェントへの接続オプションの設定方法を次に示します。接続オプションは,検索実行前にも設定できます。
リクエストエージェントからリモートコントロールを開始する場合の,接続オプションを設定できます。この場合,リクエストエージェントではなく,リクエストサーバに対して接続オプションを設定します。[リクエストエージェント]アイコンには,接続オプションを設定できません。
リクエストエージェントへの接続オプションの設定方法を次に示します。接続オプションは,接続要求の受信前でも設定できます。
エージェントごとに設定した接続オプションは,次のように引き継がれます。