付録B.1 トラブル発生時の対処

トラブル発生時の対処方法について,現象別に説明します。

<この項の構成>
(1) Windows NT 4.0上でリモートコントロールエージェントのインストールに失敗する
(2) コントローラ側でエージェントの画面が表示されない
(3) コントローラ側でエージェントの画面が正常に表示されない
(4) コントローラ側で,エージェントの画面の表示が更新されない(Windows MeまたはWindows 98のエージェントとの接続時)
(5) コントローラまたはエージェントからの,エージェントの画面に対する操作が不正になる
(6) エージェントのインストール後にWindows 7,Windows Server 2008,Windows Vista,Windows Server 2003,Windows XP,またはWindows 2000が起動しなくなる
(7) リモートコントロールプログラムが起動できない
(8) [リモートコントロールエージェント]アイコンの表示が不正になる

(1) Windows NT 4.0上でリモートコントロールエージェントのインストールに失敗する

Windows NT 4.0上にリモートコントロールエージェントをインストールするとき,「Display Driver File not Found」というメッセージが出力されて失敗することがあります。

対処方法
Windows NT 4.0がVGAモードで起動されていることが考えられます。VGAモードで起動されていることは,[コントロールパネル]-[画面]-[ディスプレイの詳細]-[ディスプレイの種類]で,現在のファイルに「vga.sys, vga.dll」と表示されることで確認できます。マシンに付属しているディスプレイドライバをインストールしてください。

(2) コントローラ側でエージェントの画面が表示されない

JAVA2で作成されたアプリケーションをエージェントで起動した場合,Direct Drawを使用して描画するため,コントローラ側でエージェントの画面が表示されない場合があります。

対処方法
JAVA2起動時に次のオプションを指定して,明示的にDirect Drawを使用しないようにすることで,問題を回避できます。

-Dsun.java2d.noddraw=true

(3) コントローラ側でエージェントの画面が正常に表示されない

ディスプレイボードのチップセットにATI社の3D RAGE IIを使用しているPC環境(例 FLORA DM3)で,Windows MeまたはWindows 98のエージェントを使用した場合,ディスプレイドライバのバージョンによって,コントローラ側でエージェントの画面が正常に表示されないことがあります。

対処方法
エージェントのレジストリに値を作成することで問題を回避できる場合があります。レジストリエディタ(regedit.exe)を起動し,「HKEY_LOCAL_MACHINE¥SOFTWARE¥HITACHI¥JP1/RemoteControlAgent」下に[編集]-[新規作成]-[文字列]メニューで名前「AgentHookOption」を作成し,データに「1」を設定してください。

(4) コントローラ側で,エージェントの画面の表示が更新されない(Windows MeまたはWindows 98のエージェントとの接続時)

Windows MeまたはWindows 98のエージェントとの接続時に,[Remote Control]ウィンドウのエージェント画面の表示が更新されないことがあります。

対処方法
エージェントでメモリ不足が発生しているおそれがあります。[Remote Control]ウィンドウのステータスバーに[メモリ不足]アイコン([図データ])が出力される場合は,リモートコントロールエージェントのセットアップで,「使用するメモリの設定」を「自動設定」から「自分で設定」に変更して,使用するメモリの最大サイズを調整してください。エージェントで使用するメモリの設定については,「3.4.8 使用するメモリの設定(Windows MeまたはWindows 98の場合)」を参照してください。
また,コントローラ側では,[Remote Control]ウィンドウの画面の状態を最新にする操作をしてください。

(5) コントローラまたはエージェントからの,エージェントの画面に対する操作が不正になる

リモートコントロール中に,エージェントの画面に対するマウス操作・キーボード操作が,うまく動作しないことがあります。

対処方法
エージェントマシンで,[Ctrl]キーまたは[Alt]キーが押されたままの状態となっていることが考えられます。このような場合はもう一度[Ctrl]キーまたは[Alt]キーを押すことで,その状態を解除できます。
コントローラでは,[Remote Control]ウィンドウのステータスバーに,エージェントの[Ctrl]キーおよび[Alt]キーの状態を示すアイコンを表示させることができます。アイコンの表示方法については,「3.3.5(3) ステータスバー」を参照してください。

(6) エージェントのインストール後にWindows 7,Windows Server 2008,Windows Vista,Windows Server 2003,Windows XP,またはWindows 2000が起動しなくなる

リモートコントロールエージェントをインストールしたあとでWindows 7,Windows Server 2008,Windows Vista,Windows Server 2003,Windows XP,またはWindows 2000が起動しなくなる場合があります。

対処方法
他社のリモートコントロール製品と競合しているおそれがありますので,次の手順に従って対処してください。
  1. Windows 7,Windows Server 2008,Windows Vista,Windows Server 2003,Windows XP,またはWindows 2000をセーフモードで起動してから,リモートコントロールエージェントをアンインストールする。
  2. PCを再起動する。
  3. 他社のリモートコントロール製品がインストールされている場合は,アンインストールする。
  4. PCを再起動する。
  5. リモートコントロールエージェントを再度インストールする。
PCをセーフモードで起動する手順を次に示します。
  1. PCを再起動する。
  2. 画面のいちばん下に,[F8]キーを押して起動オプションを表示するように求めるメッセージが表示されたら,[F8]キーを押す。
  3. 方向キーを使用して,[セーフモード]を選択し,[Enter]キーを押す。
    テンキー上の方向キーを使用するときは,[Num Lock]キーをオフにします。
  4. 方向キーを使用して,起動するWindows 7,Windows Server 2008,Windows Vista,Windows Server 2003,Windows XP,またはWindows 2000オペレーティングシステムを選択する。

(7) リモートコントロールプログラムが起動できない

リモートコントロールマネージャまたはリモートコントロールエージェントをインストールしたあと,PCを再起動しないでこれらのプログラムを使用した場合,「序数6907がダイナミックライブラリMFC42.DLLから見つかりません」というエラーメッセージが表示されて起動できないことがあります。

対処方法
PCを再起動してから,リモートコントロールマネージャまたはリモートコントロールエージェントを起動してください。

(8) [リモートコントロールエージェント]アイコンの表示が不正になる

バージョン5.01よりも古いMicrosoft Internet Explorerをインストールしている場合,エージェントのステータスウィンドウをデスクトップの辺へドッキングさせたときに,アイコンの表示が不正になることがあります。

対処方法
Microsoft Internet Explorer 5.01以降をインストールしてください。