Hitachi

JP1 Version 12 JP1/IT Desktop Management 2 - Agent(UNIX(R)用)


4.5.2 ユーザ資源の状態の報告

配布先システムでは、自マシンに組み込まれているユーザ資源の状態をユーザ資源状態ファイルに作成し、基本機能のrdsusndコマンドを実行して配布管理システムに送付できます。ユーザ資源の状態は、配布管理システムの資源状態ファイルに反映されます。

これによって次のように、JP1/IT Desktop Management 2で管理していないユーザ固有の情報を配布管理システムに報告できます。

資源状態ファイルに報告した情報は、配布先システム側でも記録されます。そのため、配布先システム側で組み込んだパッケージと同一名称のパッケージが配布管理システムから配布指示された場合に、パッケージの二重配布を防止できます。

なお、この方法では、日立プログラムプロダクト、他社ソフトウェア、およびOSパッチの組み込み状態は配布管理システムに報告できません。

また、ユーザ資源状態の報告(rdsusndコマンド)は、配布管理システムからのジョブ実行が1回以上成功してからでないと、使用できません。

ユーザ資源状態の報告を図4-4に示します。

図4‒4 ユーザ資源状態の報告

[図データ]

〈この項の構成〉

(1) ユーザ資源状態ファイルの作成規則

ユーザ資源状態ファイルは次の行形式で、テキストエディタなどで作成します。

属性名[Tab]設定値[Enter]
属性名

ユーザ資源状態ファイルで指定する項目を指定します。

設定値

ユーザ資源状態ファイルの項目に対して設定する値を指定します。

ユーザ資源状態ファイルは、次の規則に従って作成してください。

(2) ユーザ資源状態ファイルの文法

(a) 形式

ResourceName 資源名
ResultInformation {NORMAL|ERROR}
Status ユーザステータス
〔Version バージョン/リビジョン〕
〔Generation 世代番号〕
〔Comments ユーザコメント〕

(b) 説明

ResourceName 資源名 〜<半角の英大文字、数字、ハイフン、およびアンダーバー>((1〜44文字))

配布結果を送信するパッケージの名称を指定します。

ResultInformation 〜 {NORMAL|ERROR}

パッケージの配布結果をエンドステータスに設定します。JP1/IT Desktop Management 2 - Agentで配布したパッケージの配布結果として、配布管理システムに送信する場合に指定します。

NORMAL

エンドステータス(90)を設定します。

ERROR

エンドステータス(9F)を設定します。

Status ユーザステータス 〜<半角の16進数>((2けた))

配布管理システムに通知するパッケージの配布結果を、ユーザステータスとして指定します。ユーザステータスの指定方法については、「付録B ステータスコード」を参照してください。

Version バージョン/リビジョン 〜<半角の英大文字、数字およびスラント>((1〜6文字))

パッケージのバージョン/リビジョンを指定します。この値を省略すると、000000が仮定されます。

Generation 世代番号 〜<半角の英大文字、数字>((4けた))

パッケージの世代番号を指定します。この値を省略すると、0000が仮定されます。

Comments ユーザコメント 〜 ((1〜50文字(半角の場合)))

パッケージに対するユーザコメントを指定します。この値を省略すると、空白文字が仮定されます。

この値は、配布管理システム上ではインストールパッケージ一覧に表示されます。