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JP1 Version 12 JP1/IT Desktop Management 2 導入・設計ガイド


2.16.1 レポートの参照

レポート画面では、目的に応じて20種類のレポートを参照できます。各レポートは、印刷したりCSVファイルに出力したりできます。複数サーバ構成の場合、レポートには自サーバの保有する情報を集計した結果が出力されます。表示できるレポートを次の表に示します。

カテゴリ

種類

集計範囲へのグループの適用

ダイジェストレポート

日刊ダイジェスト

 × 

週刊ダイジェスト

 × 

月刊ダイジェスト

 × 

セキュリティ診断レポート

現状セキュリティ診断

 ○ 

期間指定セキュリティ診断

 ○ 

セキュリティ詳細レポート

危険レベルの状況

 ○ 

更新プログラムの適用状況

 ○ 

ウィルス対策製品の状況

 ○ 

使用必須ソフトウェアのインストール状況

 ○ 

使用禁止ソフトウェアのインストール状況

 ○ 

セキュリティ設定の状況

 ○ 

禁止操作の状況

 × 

ユーザーの活動状況

 × 

機器詳細レポート

機器の管理状況

 ○ 

グリーンIT(省電力設定状況)

 ○ 

資産詳細レポート

ハードウェア資産

 ○ 

資産全体の費用

 ○ 

ハードウェア資産の費用

 ○ 

ソフトウェアライセンスの費用

 ○ 

その他の費用

 ○ 

ライセンス超過ソフトウェア

 ○ 

ライセンス余剰ソフトウェア

 ○ 

(凡例)○:適用できる ×:適用できない

注※ レポートの集計範囲に、ユーザー定義のグループは適用できません。

各レポートの概要と活用方法を説明します。

ダイジェストレポート

管理する情報全体の概況を確認できます。現在の状況と今後の予定を確認して、今後の作業計画を立ててください。

日刊ダイジェスト

イベントの発生状況、状態を変更する予定の資産数、ソフトウェアライセンスの状況、配布の実行状況などを、日単位で確認できます。また、データベースの空き容量の現状が表示されます。現在の状況と今後の予定を確認して、日次の作業計画を立てたい場合に活用できます。

週刊ダイジェスト

イベントの発生状況、状態を変更する予定の資産数、ソフトウェアライセンスの状況、配布の実行状況などが、週単位で確認できます。イベントの発生状況は、1週間の件数の推移が表示されます。現在の状況と今後の予定を確認して、週次の作業計画を立てたい場合に活用できます。

月刊ダイジェスト

イベントの発生状況、状態を変更する予定の資産数、ソフトウェアライセンスの状況、配布の実行状況などを、月単位で確認できます。イベントの発生状況は、1か月の件数の推移が表示されます。また、資産の運用に掛かるコストの実績と予定が表示されます。現在の状況と今後の予定を確認して、月次の作業計画を立てたい場合に活用できます。

セキュリティ診断レポート

セキュリティに関する総合評価、およびカテゴリ別の評価を確認できます。

現状セキュリティ診断

現在のコンピュータのセキュリティ状況を総合的に評価した結果が表示されます。管理しているコンピュータ全体のセキュリティ状況を確認し、評価が低い項目の対策を検討する場合に活用できます。

期間指定セキュリティ診断

指定した期間のコンピュータのセキュリティ状況を総合的に評価した結果が表示されます。診断結果の推移を確認して、セキュリティ状況の傾向を確認する場合に活用できます。

メモ

[解説]に表示される機器数には、当該期間で集計された[問題のある機器数]の述べ数を表示しています。

セキュリティ詳細レポート

セキュリティ状況の詳細を確認できます。

危険レベルの状況

危険レベルの状況、および各グループのセキュリティ状況が表示されます。このレポートでコンピュータの危険レベルを確認し、セキュリティ対策がより強固になるように対策を実施する場合に活用できます。

更新プログラムの適用状況

セキュリティポリシーで設定した更新プログラムが適用されていないコンピュータの台数、および各グループの状況が表示されます。更新プログラムが適用されていないコンピュータに対して、更新プログラムを漏れなく適用させる場合に活用できます。

ウィルス対策製品の状況

ウィルス対策を実施していないコンピュータの台数、および各グループの状況が表示されます。ウィルス対策の設定の見直しや更新を指示する場合に活用できます。

使用必須ソフトウェアのインストール状況

セキュリティポリシーで設定した使用必須ソフトウェアがインストールされていないコンピュータの台数、および各グループの状況が表示されます。使用必須ソフトウェアをインストールさせたい場合に活用できます。

使用禁止ソフトウェアのインストール状況

セキュリティポリシーで設定した使用禁止ソフトウェアがインストールされているコンピュータの台数、および各グループの状況が表示されます。使用禁止ソフトウェアのアンインストールを指示する場合に活用できます。

セキュリティ設定の状況

不正アクセスが発生するおそれがあるコンピュータの台数、ユーザー定義のセキュリティ設定の観点で問題があるコンピュータの台数、および各グループの状況が表示されます。どのセキュリティ対策に問題があるかを把握し、各コンピュータに適切なセキュリティ対策を行う場合に活用できます。

禁止操作の状況

印刷の抑止、ソフトウェアの起動の抑止、およびデバイスの使用の抑止が発生したコンピュータの情報が、抑止回数が多い順に表示されます。抑止回数が多い利用者を確認して注意したい場合に活用できます。

ユーザーの活動状況

印刷を実行したコンピュータの情報、およびUSBデバイスを使用したコンピュータの情報が、回数が多い順に表示されます。印刷やUSBデバイスの利用によって情報持ち出しのおそれのあるコンピュータを調査する場合に活用できます。

複数サーバ構成の場合で、下位の管理用中継サーバが操作ログの上位通知を有効にしているときは、下位の管理用中継サーバ配下のコンピュータの操作ログおよび不審操作もレポートに集計されます。

メモ

業務分掌(部門の管轄範囲)を指定する場合、管理の必要がある機器が存在する部署に対して、管理者(ユーザ)を割り当てる運用を想定しています。セキュリティレポートの集計情報は機器ごとに集計されています。業務分掌(部門の管轄範囲)は部署を指定するため、セキュリティレポートの集計も部署ごとに表示します。セキュリティレポートの表示はレポートの集計情報が存在する部署に限定しており、部署のセキュリティレポートの集計情報がないと表示しません。

機器詳細レポート

管理している機器の台数、各コンピュータの省電力の設定状況などを確認できます。

複数サーバ構成の場合、自サーバの配下の管理用中継サーバで管理している機器の台数もレポートに集計されます。

機器の管理状況

管理している機器の台数や、機器の台数の増減などが表示されます。OS別に機器の増減を把握したり、特定部署内の機器の内訳を把握したりする場合に活用できます。

グリーンIT(省電力設定状況)

管理しているコンピュータの省電力の設定状況から、理想とする消費電力量との差異が表示されます。コンピュータの消費電力を減らしたい場合や、グリーンITの取り組み状況を知りたい場合に活用できます。

資産詳細レポート

管理しているハードウェア資産の台数の推移、契約費用の推移、ソフトウェアライセンスの状況を確認できます。

ハードウェア資産

管理しているハードウェア資産の台数の推移が、機器種別ごとに表示されます。年間を通じての台数の推移の傾向や、機器種別ごとの台数の割合を把握する場合に活用できます。

資産全体の費用

「ハードウェア資産の費用」、「ソフトウェアライセンスの費用」、「その他の費用」を合算した費用が表示されます。運用にかかる費用の推移を確認できます。

ハードウェア資産の費用

ハードウェア資産について、年間の費用の推移が表示されます。年間を通じての契約費用の推移の傾向を把握したり、契約費用が適切かどうかを判断したりする場合に活用できます。過去の契約費用を変更した場合、変更内容をすぐに反映して表示します

ソフトウェアライセンスの費用

ソフトウェアライセンスについて、年間の費用の推移が表示されます。年間を通じての契約費用の推移の傾向を把握したり、契約費用が適切かどうかを判断したりする場合に活用できます。過去の契約費用を変更した場合、変更内容をすぐに反映して表示します

その他の費用

ハードウェア資産およびソフトウェアライセンス以外の契約について、年間の費用の推移が表示されます。年間を通じての契約費用の推移の傾向を把握したり、契約費用が適切かどうかを判断したりする場合に活用できます。過去の契約費用を変更した場合、変更内容をすぐに反映して表示します。

ライセンス超過ソフトウェア

ソフトウェアライセンスが不足しているソフトウェアの情報が、超過数が多い順に表示されます。このレポートに表示されているソフトウェアは、ソフトウェアライセンスが不足して、ライセンス違反となっているおそれがあります。ソフトウェアライセンスの利用状況を確認し、必要に応じてライセンスを追加購入するなどの対策を検討するために活用できます。

ライセンス余剰ソフトウェア

ソフトウェアライセンスが余っているソフトウェアの情報が、余剰数が多い順に表示されます。ソフトウェアライセンスを購入する前にこのレポートを確認することで、購入が不要なものを把握するために活用できます。

注※ 過去の契約費用を変更しても前月分に集計した費用を表示するようにもできます。