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JP1 Version 12 JP1/Extensible SNMP Agent


2.17.1 セットアップ時の注意事項(AIXの場合)

AIXの提供するhostmibd,aixmibd,snmpmibdの各プロセスは,OS提供ファイル/etc/environmentに定義されたSNMP_PORTの値のポート番号(SNMP_PORTが設定されていない場合は161/udp)を取得しているプロセスに対して,get/get-next-requestを発行してMIB値を取得します。SNMPエージェントがインストールされていない環境では,通常,AIXの提供するsnmpdプロセスに対して通信を実行します。

AIXが提供するネイティブエージェント機能の流れを次の図に示します。

図2‒9 AIXが提供するネイティブエージェント機能の流れ

[図データ]

SNMPエージェントをインストールすると,デフォルトではネイティブエージェントsnmpdプロセスがポート8161/udpをSNMP要求の受信用ポートとして使用するように自動的に設定されます。また,AIXの提供するhostmibd,aixmibd,snmpmibdの各プロセスがOS提供ファイル/etc/environmentに定義されたSNMP_PORTの値のポート番号(SNMP_PORTが設定されていない場合は161/udp)を取得しているプロセスに対して,get/get-next-requestを発行してMIB値の取得するときに使用するコミュニティ名は「public」が自動的に設定されます。

そのため,AIXの提供するhostmibd,aixmibd,snmpmibdの各プロセスがAIXの提供するsnmpdプロセス(8161/udp)と通信できるように設定し,コミュニティ名はネイティブエージェント(snmpd)に合わせて設定する必要があります。

変更手順を次に示します。なお,変更作業はスーパーユーザーで実行してください。

  1. snmpstopコマンド(引数なし)でSNMPエージェントおよびネイティブエージェントを停止する。

    /usr/CM2/ESA/bin/snmpstop
  2. /usr/CM2/ESA/opt/SnmpNativeをviなどのエディタで開く。

  3. 次に示す行の「public」をネイティブエージェントsnmpdプロセスがget/get-next-requestを許可しているコミュニティ名に変更する。

    SNMP_SNMPMIBD_OPTIONS="-c public"
    SNMP_HOSTMIBD_OPTIONS="-c public"
    SNMP_AIXMIBD_OPTIONS="-c public"
  4. OS提供の/etc/environmentに次の行を追加する。

    ネイティブエージェントsnmpdプロセスが使用するポート番号を変更している場合は「8161」を変更しているポート番号に合わせてください。

    SNMP_PORT=8161
  5. snmpstartコマンド(引数なし)でSNMPエージェントを再起動する。

    SNMPエージェントを再起動することでhostmibd,aixmibd,snmpmibdも再起動されます。

    次のコマンドを実行してください。

    /usr/CM2/ESA/bin/snmpstart