2.8.1 IPv6通信を利用する設定とトラップ宛先の設定
IPv6通信を利用する設定とIPv6のトラップ宛先の設定について説明します。
操作手順
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SNMPエージェントが起動している場合,/opt/CM2/ESA/bin/snmpstopコマンドをスーパーユーザーで実行する。
SNMPエージェントが停止されます。
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環境変数定義ファイルSnmpMasterの起動オプション環境変数SNMP_MASTER_OPTIONSで引数-ip_protoを指定する。
インストール時の環境変数定義ファイルSnmpMasterには,デフォルトで引数-ip_protoが定義されていません。引数-ip_protoの詳細については,「5. コマンドとプロセス」の「snmpdm」を参照してください。SNMPマネージャーとSNMPエージェントがIPv6だけで通信する場合の設定例を次に示します。
SNMP_MASTER_OPTIONS="-ip_proto ipv6 -tcplocal -aperror -apwarn -apverbose -hexdump -vbdump" export SNMP_MASTER_OPTIONS
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/etc/srconf/agt/snmpd.cnfを任意の場所にバックアップする。
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snmpd.cnfのsnmpTargetAddrEntryを編集する。
編集方法は,「2.8.1(1) 構成定義ファイル(/etc/srconf/agt/snmpd.cnf)のカスタマイズ」を参照してください。
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/opt/CM2/ESA/bin/snmpstartコマンドをスーパーユーザーで実行する。
SNMPエージェントが起動され,設定した内容が反映されます。
(1) 構成定義ファイル(/etc/srconf/agt/snmpd.cnf)のカスタマイズ
snmpd.cnfファイルのsnmpTargetAddrEntryにトラップの宛先を設定します。snmpd.cnfには,次の設定テンプレートがあらかじめ入力されています。
#snmpTargetAddrEntry <CONFIG_NAME> transportDomainUdpIpv6 \ # [<IPv6_ADDRESS>]:0 0 0 TrapConf <v1TrapParams|v2cTrapParams> readOnly \ # [ffff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff]:0 2048
設定テンプレートをコピーし,行頭の#を削除して設定を有効にします。< >で囲んだ個所を編集して,トラップの宛先を設定してください。このとき,< >は削除してください。また,トラップの宛先をさらに追加する場合は,snmpTargetAddrEntryの定義を追加してください。
設定項目 |
説明 |
---|---|
<CONFIG_NAME> |
任意の名前で設定名を指定します。 複数のトラップ宛先を設定する場合,設定名はユニークにしてください。設定名には,32文字以内で,半角英数字と半角アンダースコアを使用できます。 |
<IPv6_ADDRESS>※ |
トラップの宛先をIPv6アドレスで指定します。ホスト名は指定できません。 |
<v1TrapParams | v2cTrapParams> |
SNMPトラップのプロトコルバージョンを指定します。
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(2) 構成定義ファイル(/etc/srconf/agt/snmpd.cnf)の設定例
SNMPv1トラップを,IPアドレスfec0::1111:2222:3333:4444:5555のインタフェース番号1へ送信する場合の設定例を次に示します。設定名は「Trapsend_SNMPv1_IPv6」とします。%スコープIDを指定する場合,「transportDomainUdpIpv6z」と記述する必要があることに注意してください。
snmpTargetAddrEntry Trapsend_SNMPv1_IPv6 transportDomainUdpIpv6z \ [fec0::1111:2222:3333:4444:5555%1]:0 0 0 TrapConf v1TrapParams readOnly \ [ffff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff]:0 2048
SNMPv2cトラップを,IPアドレスfec0::1111:2222:3333:4444:5555に,%スコープIDを指定しないで送信する場合の設定例を次に示します。設定名は「Trapsend_SNMPv2c_IPv6」とします。
snmpTargetAddrEntry Trapsend_SNMPv2c_IPv6 transportDomainUdpIpv6 \ [fec0::1111:2222:3333:4444:5555]:0 0 0 TrapConf v2cTrapParams readOnly \ [ffff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff]:0 2048
SNMPv2cトラップを,IPアドレスfec0::1111:2222:3333:4444:5555とIPアドレスfec0::aaaa:bbbb:cccc:dddd:eeeeに,%スコープIDを指定しないで送信する場合の設定例を次に示します。設定名は「NNM_1」と「NNM_2」とします。複数のトラップ宛先を設定する場合,設定名はユニークにする必要があることに注意してください。
snmpTargetAddrEntry NNM_1 transportDomainUdpIpv6 \ [fec0::1111:2222:3333:4444:5555]:0 0 0 TrapConf v2cTrapParams readOnly \ [ffff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff]:0 2048 snmpTargetAddrEntry NNM_2 transportDomainUdpIpv6 \ [fec0::aaaa:bbbb:cccc:dddd:eeee]:0 0 0 TrapConf v2cTrapParams readOnly \ [ffff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff]:0 2048
SNMPv1トラップでもSNMPv2cトラップでも,IPv6アドレスを[ ]で囲む必要があります。記述漏れに注意してください。