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JP1 Version 12 JP1/Extensible SNMP Agent


2.7.6 トラップの宛先の設定

SNMPエージェントはトラップの宛先を持っています。トラップの宛先とは,SNMPトラップをどこに送信すればよいかを決め,SNMPエージェントのトラップを受け取るマネージャーを確認するものです。SNMPエージェントを管理するマネージャーが複数の場合は,SNMPエージェントが持つトラップの宛先も複数です。トラップの宛先は,IPv4のアドレスで設定します。なお,IPv6のトラップ宛先の設定については,「2.8 IPv6の設定」を参照してください。

SNMPエージェントを管理するマネージャー側製品がNNMおよびSubManagerの場合とNNMiおよび任意のマネージャーの場合について,トラップの宛先の設定について説明します。

〈この項の構成〉

(1) NNMおよびSubManagerの場合

NNMおよびSubManagerでは,netmonプロセスがSNMPを使用して自動的にSNMPエージェントのトラップ宛先を追加します。しかし,SNMPエージェントのマネージャー側の製品としてJP1/NNM バージョン05-20以降,またはHP NNM バージョン6以降を使用する場合は,SNMPエージェントとNNMのデフォルトのsetコミュニティ名が一致していないため,トラップの宛先は設定されません。netmonプロセスからSNMPを使用して自動的にSNMPエージェントのトラップ宛先を追加したい場合は,SNMPエージェントとJP1/NNMまたはHP NNM とのsetコミュニティ名を一致させてください。コミュニティ名の登録方法については,「2.7.2 コミュニティ名の設定」を参照してください。

ノードを管理対象から外した場合,またはノードをマップから削除した場合は,NNMおよびSubManagerのnetmonプロセスが自動的に構成定義ファイル(/etc/SnmpAgent.d/snmpd.conf)のSNMPエージェントのトラップの宛先を削除します。

(2) NNMiおよび任意のマネージャーの場合

SNMPエージェントがNNMiおよび任意のマネージャーにトラップを送信したい場合は,ユーザーがトラップの宛先を設定する必要があります。SNMPエージェントのトラップの宛先は構成定義ファイル(/etc/SnmpAgent.d/snmpd.conf)を編集して設定します。次に手順を示します。

操作手順

  1. 構成定義ファイル(/etc/SnmpAgent.d/snmpd.conf)で次の行を検索する。

    #trap-dest:  # enter trap destination

    なお,#trap-dest:ラベルはファイルの最終行の近くにあります。

  2. trap-dest:ラベルの前の#と,コメント(#以降の部分)を削除する。

  3. trap-dest:ラベルのあとに,SNMPエージェントがトラップを送信するマネージャーのホスト名またはIPアドレスを記述する。

    (例)

    trap-dest: 15.2.113.223
  4. トラップの宛先をさらに追加する場合は,trap-dest:の行を追加する。