2.4.4 インストール時の注意事項(Linuxの場合)
システムのOSがLinuxであるSNMPエージェントをインストールする場合の,Linux固有の注意事項について説明します。OS共通の注意事項については,「2.4 インストール時の注意事項」を参照してください。
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SNMPエージェントのインストールでOSのファイルの一部が変更されます。
/etc/servicesファイルにsnmp 161/udpが定義されていない場合は,/etc/servicesファイルに追加されます。
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Linuxのネイティブエージェントがインストールされていることを確認してください。
Linuxのネイティブエージェントがインストールされていない場合,次の手順でネイティブエージェントをインストールしてください。
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次のコマンドをスーパーユーザーで実行して,ネイティブエージェントが組み込まれているかどうかを判定する。
#rpm -qa | grep net-snmp
実行結果として次の行が表示された場合,ネイティブエージェントが組み込まれています。表示されない場合,ネイティブエージェントが組み込まれていません。rpmコマンドを使用してネイティブエージェントを組み込んでください。
RHEL 6,CentOS 6,Oracle Linux 6の場合
net-snmp-x.x.x.x
net-snmp-libs-x.x.x-x
net-snmp-utils-x.x.x-x
RHEL 7,CentOS 7,Oracle Linux 7の場合
net-snmp-x.x.x.x
net-snmp-libs-x.x.x-x
net-snmp-agent-libs-x.x.x-x
SUSE Linux 12の場合
net-snmp-x.x
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RHEL 6,CentOS 6,Oracle Linux 6の場合,OS自動起動ファイルを確認する。
/etc/rc.d/rc2.d,/etc/rc.d/rc3.d,/etc/rc.d/rc5.d配下のOS自動起動ファイルに,/etc/rc.d/init.d/snmpdファイルからシンボリックリンクが張られていることを確認します。自動起動が設定されている場合,通常,S50snmpdとなっています。シンボリックリンクが張られていない場合は,snmpdサービスがOS起動時にランレベル2,3,5で自動起動するよう設定してください。
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RHEL 7,CentOS 7,Oracle Linux 7,SUSE Linux 12の場合,次のコマンドを実行して,snmpdサービスが有効化されているか確認する。
systemctl is-enabled snmpd.service
実行結果として「enabled」が表示された場合,snmpdサービスが有効化されています。有効化されていない場合,次のコマンドを実行して,snmpdサービスを有効化してください。
systemctl enable snmpd.service
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RHEL6,7,CentOS 6,7,Oracle Linux 6,7の場合,ネイティブエージェントの構成を変更する。
ネイティブエージェントはデフォルトの設定ではSystemグループのMIBしか応答しません。すべてのMIBグループを応答するように,/etc/snmp/snmpd.confファイルを次のように変更してください。
変更前
view systemview included .1.3.6.1.2.1.1
view systemview included .1.3.6.1.2.1.25.1.1
変更後
view systemview included .1.3
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SNMPエージェントを起動する。
SNMPエージェントを起動します。マシンを再起動するか,またはスーパーユーザーで次に示す順序でコマンドを実行してください。
RHEL 6,CentOS 6,Oracle Linux 6の場合
/opt/CM2/ESA/bin/snmpstop※
/etc/rc.d/init.d/snmpd restart
/opt/CM2/ESA/bin/snmpstart
RHEL 7,CentOS 7,Oracle Linux 7,SUSE Linux 12の場合
/opt/CM2/ESA/bin/snmpstop※
systemctl stop snmpd.service
systemctl start snmpd.service
/opt/CM2/ESA/bin/snmpstart
注※ SNMPエージェントが稼働中の場合,SNMPエージェントを停止させてください。
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Linuxでの/etc/hostsの自ノードを定義してください。
SNMPエージェントはマネージャーにSNMPトラップメッセージで非同期に発生したイベントを通知します。そのメッセージ中に自ホストのIPアドレスを挿入しています。この自ホストのIPアドレスは自ホスト名に対応するIPアドレスです。
Linuxをインストールすると,/etc/hostsファイルに自ノードのIPアドレスに対して「xxx.0.0.1」が定義されることがあります。
自ノードが「linux01」である/etc/hostsファイルの定義例を次に示します。
127.0.0.1 linux01 localhost.localdomain localhost
上記の例の/etc/hostsの定義では「linux01」に対するIPアドレスは「127.0.0.1」になります。
/etc/hostsファイルには自ノードに対して「127.0.0.1」ではなく,自IPアドレスを定義してください。
/etc/hostsの定義例を次に示します。
127.0.0.1 localhost.localdomain localhost 172.16.49.18 linux01