Hitachi

JP1 Version 12 JP1/SNMP System Observer


7.3.8 ssocolmng動作定義ファイル(ssocolmng.def)

ssocolmng動作定義ファイルには,ssocolmngデーモンプロセスの動作を定義します。この定義ファイルの内容を変更した場合,次のどちらかを実行して変更した内容を有効にしてください。

〈この項の構成〉

(1) 書式

ssocolmng動作定義ファイルの書式を,次に示します。

[図データ]

ssocolmng動作定義ファイルを記述する場合の注意事項を次に示します。

(2) 定義内容

ssocolmng動作定義ファイルの定義内容を,次の表に示します。

キー名

threshold-event:

《on》

NNMiに対して,リソース状態変更イベントを発行するかどうか設定します。イベントを発行する場合は「on」,発行しない場合は「off」を指定します。ただし,「on」を指定した場合でも,イベントフィルタ定義ファイル(ssoevtfilter.conf)でフィルタリングされたインシデントは発行されません。また,「off」を指定した場合,イベント送信先定義ファイル(ssodest.conf)に送信先を定義してもイベントは発行されません。

status-event:

《on》

NNMiに対して,収集状態変更イベントを発行するかどうか設定します。イベントを発行する場合は「on」,発行しない場合は「off」を指定します。ただし,「on」を指定した場合でも,イベントフィルタ定義ファイル(ssoevtfilter.conf)でフィルタリングされたインシデントは発行されません。また,「off」を指定した場合,イベント送信先定義ファイル(ssodest.conf)に送信先を定義してもイベントは発行されません。

nnm-urlaction-coop:※1

《on》

NNMiマップ連携機能(アクション連携)を使用するかどうか設定します。使用する場合は「on」,使用しない場合は「off」を指定します。

nnm-map-coop:※1

《on》

NNMiマップ連携機能(シンボル連携)を使用するかどうか設定します。使用する場合は「on」,使用しない場合は「off」を指定します。

map-status-warning:※1

《minor》

NNMiマップ連携機能(シンボル連携)で,警戒域のリソース状態に対応するNNMiのノードステータスを指定します。対応するノードステータスを注意域とする場合は「warning」,警戒域とする場合は「minor」,重要警戒域とする場合は「major」,危険域とする場合は「critical」を指定します。SSOのリソース状態とNNMiのノードステータスの対応については,「2.6.3(2) SSOの監視状態とNNMiに登録するステータスの対応」を参照してください。

map-status-critical:※1

《major》

NNMiマップ連携機能(シンボル連携)で,危険域のリソース状態に対応するNNMiのノードステータスを指定します。対応するノードステータスを重要警戒域とする場合は「major」,危険域とする場合は「critical」を指定します。SSOのリソース状態とNNMiのノードステータスの対応については,「2.6.3(2) SSOの監視状態とNNMiに登録するステータスの対応」を参照してください。

max-client:

《32》((1〜99))

ssocolmngデーモンプロセスに接続するGUI,およびコマンド※2との最大同時接続数を指定します。

なお,レポート作成時にはレポート条件数分のssoextractlogコマンドが多重起動します。

change-my-address:※1

《none》

監視マネージャに複数のIPアドレスがある場合やクラスタシステムで運用する場合に,SSOの動作IPアドレスを「n.n.n.n」の形式で指定します(nは0〜255の整数)。これ以外の場合は「none」を指定します。

  • 監視マネージャに複数のIPアドレスがある場合

    監視サーバと通信可能なIPアドレスを指定します。ただし,通信可能なIPアドレスが複数あるときは,監視マネージャの任意のIPアドレスを指定します。

  • SSOをクラスタシステムで運用する場合

    論理IPアドレスを指定します。

ssocolmng動作定義ファイルでのSSOの動作IPアドレスとは,収集データベースの監視マネージャIPアドレスです。次の場合に使用されます。

  • 収集データベース名

  • リソース収集データ参照ウィンドウの収集データ一覧の表示

  • ssoextractlog -listコマンドの表示

max-logfile-size:

《4》((1〜32メガバイト))

一つのログファイルの最大サイズを指定します。

logfile-num:

《3》((1〜10面))

ログファイルの面数を指定します。

trace:

《off》

障害発生時の調査用としてトレースファイルを出力するかどうかを設定します。出力する場合は「on」,出力しない場合は「off」を指定します。

max-tracefile-size:

《4》((1〜32メガバイト))

一つのトレースファイルの最大サイズを指定します。

tracefile-num:

《3》((1〜10面))

トレースファイルの面数を指定します。

snmp-dump:

《off》

障害発生時の調査用としてSNMPパケットダンプを出力するかどうかを設定します。出力する場合は「on」,出力しない場合は「off」を指定します。

max-dumpfile-size:

《8》((0〜99メガバイト))

SNMPパケットダンプトレースファイルの最大サイズを指定します。

0を指定した場合は上限サイズなくトレースを取得します。

max-incident-logfile-size:

《4》((1〜32メガバイト))

一つのインシデントログファイルの最大サイズを指定します。

incident-logfile-num:

《3》((1〜10面))

インシデントログファイルの面数を指定します。

omit-first-monitor-event:

《off》

リソース収集(しきい値監視)開始後の初回リソース状態決定が正常域の場合に発行するリソース状態変更イベント(SSO_Resource_Monitor_Normalインシデント)を,抑止するかどうか設定します。抑止する場合は「on」,抑止しない場合は「off」を指定します。

sso-start-collect-interval:

《0》((0〜60秒))

SSO起動時のリソース収集再開を,sso-start-collect-unitで指定した監視サーバ数の単位で実行する間隔を指定します。このキーに1以上の値を指定することで,SSO起動時での監視マネージャのCPU負荷および通信負荷を分散できます。負荷分散する場合の目安として,

このキーの指定値(秒)≦最小の収集間隔(秒)/監視サーバ数×sso-start-collect-unitキー指定値

となるようにしてください。

sso-start-collect-unit:

《1》((1〜32))

SSO起動時のリソース収集再開を,sso-start-collect-intervalで指定した間隔で順次実行する監視サーバ数を指定します。

get-specific-instance:※1,※3,※4

《none》((1〜2147483647))

特定のインスタンスだけをリソース収集する場合,そのインスタンスのMIBオブジェクトだけを取得するリソースIDを指定します。

複数のリソースIDを指定する場合,コンマで区切って指定します。ハイフンを使用して範囲を指定することもできます。途中にタブ,スペースは指定できません。

例:10000,11000-12000

「none」を指定した場合は,すべてのインスタンスのMIBオブジェクトを取得します。「all」を指定した場合は,すべてのリソースに有効となります。

行頭から2047バイト以内で指定してください。

alert-db-size:

《max-db-size×0.9メガバイト》※5 ((0〜2048メガバイト))

収集データベースの警告サイズを上限サイズ(max-db-sizeキーの指定値)以下の値で指定します。収集データベースのサイズがここで指定した値を超えている場合に,収集データベースの警告サイズ超過イベント(SSO_Resource_Excess_Alert_DB_Size)が発行されます※6。ただし,「0」または上限サイズと同じ値が指定された場合は発行されません。

max-db-size:

《2048》((1〜2048メガバイト))

収集データベースの上限サイズを指定します。収集データベースのサイズがここで指定した値に達している場合に,収集データベースの上限サイズ超過イベント(SSO_Resource_Excess_Max_DB_Size)が発行され※6,max-db-size-actionキーの指定に従って対処します。

max-db-size-action:

《1》((1〜2))

収集データベースが上限サイズに達した場合の対処方法を指定します。指定できる値は1または2です。

1:収集データを保存しない

2:収集データベースを退避※7して新規作成する

なお,収集データの保存は,収集データベースが上限サイズより小さくなると再開します。

func-trace:

《on》

障害発生時の調査用として関数トレースを出力するかどうかを設定します。出力する場合は「on」,出力しない場合は「off」を指定します。func-trace:キーに「on」を指定した場合,ssocolmngプロセスのメモリが5メガバイト増加し,また関数トレースダンプファイルのサイズも5メガバイトになります。

check-colinterval:

《on》

定期リソース収集の収集間隔監視をするかどうかを設定します。check-colinterval-countキーで指定した回数以上,連続してリソース収集が遅延している場合,リソース収集の遅延状態と判断します。監視する場合は「on」,監視しない場合は「off」を指定します。

遅延状態の場合,遅延したことを示す動作ログを出力します。また,ssocolshowコマンドの-dsオプションで,対象リソースの遅延状態と遅延秒数を表示します。

リソース収集状態が収集中に遅延状態が解消された場合は,遅延から回復したことを示す動作ログを出力します。

check-colinterval-sec:

《25秒》((1〜86400秒))

リソース収集の遅延を判断するための秒数を指定します。指定した値を超えた場合,リソース収集が遅延していると判断します。

check-colinterval-count:

《3回》((1〜99回))

check-colinterval-secキーに指定した秒数を,連続して超過する回数を指定します。リソース収集の連続遅延回数がここで指定した回数に達したかどうかで,収集遅延状態を判断します。

1を指定した場合,一度のリソース収集で収集遅延状態を判断します。

nnm-start-policy:※1

《0》((0または1))

SSO起動時にNNMi連携情報(ノード情報)の取得に失敗した場合の,ssocolmngデーモンセスの動作を0または1で指定します。

  • 0の場合:デーモンプロセスを停止しない。

  • 1の場合:デーモンプロセスを停止する。

注※1 値を変更した場合,ssocolmngデーモンプロセスを再起動する必要があります。

注※2 ssocolmngデーモンプロセスと接続するGUI,およびコマンドを次に示します。

  • リソースブラウザウィンドウ

  • リソース収集データ参照ウィンドウ

  • リソース収集条件参照ウィンドウ

  • リソース収集条件設定ウィンドウ

  • しきい値検証ウィンドウ

  • ssocolchkコマンド

  • ssocolmngコマンド

  • ssocolsetコマンド

  • ssocolshowコマンド

  • ssocolstartコマンド

  • ssocolstopコマンド

  • ssodbcheckコマンド

  • ssodbdelコマンド

  • ssoextractlogコマンド

注※3 設定を有効とした場合,次に示す条件がすべて重なるリソース収集時,取得対象MIBオブジェクトのインスタンス数に増減が生じた回のリソース値が不定となります。

  • ユーザリソースの場合

  • 収集対象エージェント側の仕様によって,インスタンスのMIBオブジェクトIDが実体(インスタンス)に対して一意でない場合(常に実在するインスタンスの通し番号をIDとしている場合など)

  • ユーザリソース定義ファイルの該当するリソースの定義に,CounterオブジェクトタイプのサブリソースMIBオブジェクトが含まれている場合

設定を無効とした場合は,上記の条件を満たすリソースについては,収集中にインスタンスの増減が発生した回の収集をスキップします。

注※4 sysUpTime(mib2.1.3)を実装していないSNMPエージェントの場合,特定のインスタンスだけをリソース収集することはできません。

注※5 小数値となる場合,小数点以下は切り捨てになります。

注※6 収集データベースの警告/上限サイズ超過イベントは,指定しているサイズを超過している場合,収集のたびに発行されます。

注※7 退避した収集データベースは通番99999のコピーデータベースとなります。通番99999のコピーデータベースがすでに存在する場合は上書きします。