付録G.11　nnmcommload.ovpl

CSVファイルから通信設定を読み込みます。

SYNOPSIS

nnmcommload.ovpl [-u username] [-p password] -file <filepath | filename>

DESCRIPTION

nnmcommload.ovplコマンドを使用すると，複数のデバイスの通信設定を一括してインポートできます。このコマンドは，コミュニティ文字列が変更制御機構で管理されているときに有用です。NNMiに一括して指定項目を挿入できます。設定ファイルに入力したデータの形式に応じて，各指定項目が個別エントリとして，NNMiコンソールの［通信の設定］フォームの［領域］タブまたは［特定ノードの設定］タブに表示されます。

IPアドレスとしてホスト名を指定した場合，nnmcommload.ovplコマンドは，IPアドレスを完全修飾名へと解決しません。実際のホスト名を指定すると，nnmcommload.ovplコマンドは，DNSを使用してホスト名を完全修飾名へと解決します。サイズが大きいインポートファイルを処理するには，時間がかかる場合があります。500行を超えるファイルについては，500行のバッチに分けてエントリをデータベースに保存します。500行をインポートファイルから読み込んだ後，各行のSNMP構成エントリは既存のSNMP領域またはデフォルト設定に基づいて解決され，データベースに保存されます。

インポートを実行するには，次に示す項目が，示されたとおりの順序で指定されたテキストファイルを作成します。デバイス一つにつき1行とします。1行に指定する各項目はカンマで区切ります。「#」で始まる行はコメント行となります。行に指定された項目は厳密に指定位置によって解釈されるため，値のない項目についてもカンマを打つ必要があります。カンマを含む値を指定する場合は，二重引用符で囲みます（例："comm,string"）。

ターゲットホスト名またはIPアドレス（必須：［特定ノードの設定］の設定）

";;"で区切られた一つ以上のホスト名フィルター（任意：［領域］の設定）
一つの読み取りコミュニティ文字列（任意：［特定ノードの設定］の設定）

";;"で区切られた一つ以上の読み取りコミュニティ文字列（任意：［領域］の設定）

コミュニティ文字列に順序を設定したい場合は，"#PRI#"という文字列に続いて，各領域のコミュニティ文字列に割り当てる優先順位を指定します。例えば，"public#PRI#5"は，コミュニティ文字列"public"に順位番号 5 が割り当てられます。
管理アドレス（任意：［特定ノードの設定］の設定）

";;"で区切られた一つ以上のアドレス範囲（任意：［領域］の設定）
書き込みコミュニティ文字列（任意）
ミリ秒単位のタイムアウト値（任意）
リトライ数（任意）
ポート（任意）
プロキシアドレス（任意）
プロキシポート（任意）
ユーザー名（SNMP v3 任意：［特定ノードの設定］の設定）

";;"で区切られた一つ以上のユーザー名（SNMP v3任意：［領域］の設定）
コンテキスト名（SNMP v3 任意：［特定ノードの設定］の設定）

";;"で区切られた一つ以上のコンテキスト名（SNMP v3任意：［領域］の設定）
認証プロトコル（SNMP v3 任意：［特定ノードの設定］の設定- MD5|SHA）

";;"で区切られた一つ以上の認証プロトコル（SNMP v3任意：［領域］の設定）
認証パスフレーズ（SNMP v3 任意：［特定ノードの設定］の設定）

";;"で区切られた一つ以上の認証パスフレーズ（SNMP v3任意：［領域］の設定）
プライバシプロトコル（SNMP v3 任意：［特定ノードの設定］の設定- DES|3DES|AES|AES192|AES256）

";;"で区切られた一つ以上のプライバシプロトコル（SNMP v3任意：［領域］の設定）
プライバシパスフレーズ（SNMP v3 任意：［特定ノードの設定］の設定）

";;"で区切られた一つ以上のプライバシパスフレーズ（SNMP v3任意：［領域］の設定）
SNMP優先バージョン（任意- 1|2|3：［特定ノードの設定］の設定限定）
「SNMPの通信を有効にする」フラグ（任意- true|false）
「SNMP アドレス再検出を有効にする」フラグ（任意- true|false）
「SNMP GetBulkを有効にする」フラグ（任意- true|false）
説明（任意：［特定ノードの設定］の設定または［領域］の設定）
「ICMPの通信を有効にする」フラグ（任意- true|false）
ミリ秒単位のICMPのタイムアウト値（任意）
ICMPのリトライ数（任意）
デバイスの資格証明のユーザー名（任意）
デバイスの資格証明のパスワード（任意）
デバイスの資格証明のタイプ（任意）

現在サポートされているタイプは，"Shell"だけです。
領域の名前（任意：［領域］の設定 - 指定しない場合，Region15のようにデフォルトで "Region" + 順序が設定されます）
領域の順序（任意：［領域］の設定 - 指定しない場合，既存の領域の順序における最大値 + 1が設定されます）
SNMP 最小セキュリティレベル（任意：［領域］の設定 - V1-ONLY|V1V2-ONLY|COMMUNITY|NOAUTH-NOPRIV|AUTH-NOPRIV|AUTH-PRIV）指定しない場合，「コミュニティ」が設定されます。

例えば，特定ノードの設定を読み込むための次のエントリはすべて有効と考えられます。

hostname
hostname,
hostname,,
hostname,public
hostname,,10.2.2.3,,1000,2,161
node1,community,10.3.7.96,writecommunity
node2, community,10.3.7.95 (community の前のスペースは削除されます)
10.2.23.34,community,10.2.23.8
10.2.23.34,community,10.2.23.88,writecommunity,2000,2,161,10.56.22.199,162

次は，複数のホスト名フィルター，アドレス範囲，読み取りコミュニティ文字列，SNMPv3設定，およびデバイスの資格証明を持つ領域の設定を読み込む例です。コミュニティ文字列の順序も割り当てられています。

testv3*;;cisco*.fc.usa.hp.com, region description,true,3,3,user1,password1,Shell,myregion,10,Community

public;;readcommunity#PRI#1,3.3.3.3;;4.4.4.4,writecommunity,3330,3,161,7.7.7.7,777,v3User1;;v3User2,v3Context1;;v3Context2,MD5;;SHA,authPass1;;authPass2,AES;;DES,privPass1;;privPass2,3,true,true,true,my region description,true,3,3,user1,password1,Shell,myregion,10,Community

次は，複数のSNMPv3設定を持つ領域の設定を読み込む例です。v3と領域のパラメータだけが指定されています。

v3User1は認証なし，プライバシなしのユーザーです
v3User2はMD5認証，プライバシなしのユーザーです
v3User3はSHA認証，3DESプライバシを持つユーザーです

";;"を区切り文字として使用しているため，必要に応じて認証とプライバシ情報の指定が省略されていることに注意してください。

,,,,,,,,,v3User1;;v3User2;;v3User3,v3Context1;;;;v3Context3,;;MD5;;SHA,;;authPass2;;authPass3,;;;;3DES,;;;;privPass3,3,,,,,,,,,,,myregion,10,Community

Parameters

nnmcommload.ovplコマンドは，次のオプションをサポートします。

-u <username>: コマンドの実行に必要なNNMiの管理者名を指定します。nnm.propertiesファイルが存在していない限り，これが必要になります。詳細はnnm.propertiesリファレンスページを参照してください。
-p <password>: コマンドの実行に必要なNNMiの管理者パスワードを指定します。nnm.propertiesファイルが存在していない限り，これが必要になります。詳細はnnm.propertiesリファレンスページを参照してください。
-file <filepath | filename>（必須）: 読み込むデータを上述の形式で指定したファイルのファイル名またはフルパスを指定します。

EXAMPLES

nnmcommload.ovpl -u joe -p secret -file import.txt

nnmcommload.ovpl -u joe -p secret -file C:\temp\import.txt

nnmcommload.ovpl -u joe -p secret -file /tmp/import.txt

AUTHOR

nnmcommload.ovpl was developed by Micro Focus.

FILES

nnmcommload.ovplは，次のディレクトリにあります。

Windows：%NNM_BIN%
Linux：$NNM_BIN

SEE ALSO

nnm.properties, nnmcommconf.ovpl.

ページの先頭へ

付録G.11 nnmcommload.ovpl

付録G.11　nnmcommload.ovpl