Hitachi

JP1 Version 12 JP1/Network Node Manager i セットアップガイド


26.2.2 フェーズを分けて移行する

組織によっては,新規に構築するより,フェーズに分けた移行作業の方が,うまく機能する場合があります。このような組織では,新しいNNMiシステムで,既存のNNMシステムを完全に再現し,置き換えることを必要とするでしょう。移行の方法は多数ありますが,次のフェーズをお勧めします。

表26‒1 移行の範囲」に,移行範囲について,最もシンプルな方法と,最も詳細で綿密な方法の概要を示します。

この章の残りの部分では,NNMの設定をNNMiに移行するプロセスを,順番に説明していきます。次に示す「NNMから収集」,「NNMiで再現」などの見出しは,特定の手順が移行プロセスのどの作業に当てはまるか示しています。

幾つかのポイントでは,作業の難易度に応じて複数の方法を用意しています。

表26‒1 移行の範囲

フェーズ

最もシンプルな方法

最も詳細で綿密な方法

SNMP情報

  1. 現在使用中のコミュニティ文字列をすべてエクスポートします。

  2. これらのコミュニティ文字列をNNMiにインポートします。NNMiがどのコミュニティ文字列がどのノードに一致するかを判断します。

  1. 現在使用中のコミュニティ文字列をすべてエクスポートします。

  2. エクスポートしたデータファイルを修正し,特定ノードのコミュニティ文字列としてNNMiにインポートします。

検出

  1. 検出された全ノードのリストをエクスポートします。

  2. データファイルを変更し,ファイルの内容を,自動検出ルールのないシードとしてNNMiにインポートします。

  1. NNMとnetmonがノードを検出する方法(シード,ロードホスト,フィルタ,そのほかのツール)を特定します。

  2. シードおよび自動検出ルールを使用して,NNMiで可能な限り厳密にこの方法を再現します。

ステータスモニタリング

NNMiのデフォルト値は,ほとんどのユーザー要件に合うように改善されます。このデフォルト値を大幅に変更する必要はないので,改善されたデフォルト値で操作を開始します。

  1. ノードの各グループについて,どのようなポーリング間隔とポーリングポリシーが,NNMおよびnetmonで使用されているかを正確に調べます。

  2. ポーリング間隔とポーリングポリシーを再現するように,NNMiのノードグループとインタフェースグループを作成します。

イベント設定とイベント削減

  1. NNMiのデフォルト設定で開始します。

  2. 管理対象デバイスのカスタムトラップの定義を追加します。

  3. 必要に応じて,自動処理を追加します。

  1. トラップとイベントの種類ごとに,何のNNMカスタマイズが行われたかを正確に調べます。

  2. NNMiシステム上で,一致するそれぞれのトラップとイベントの種類をカスタマイズします。