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JP1 Version 12 JP1/Network Node Manager i セットアップガイド


8.1.8 ライフサイクルの移行アクション

ライフサイクル移行アクションは管理者が提供するコマンドであり,インシデントのライフサイクル状態が変化してアクション設定と一致したときに実行されます。インシデントのアクション設定は,各インシデントタイプのそれぞれのライフサイクル状態ごとに設定されます。このインシデントタイプが特定のライフサイクル状態に移行すると,アクション設定によって,実行するコマンドが特定されます。コマンドには引数を指定でき,引数でインシデント情報がアクションコードに渡されます。

アクションコードは,NNMi管理サーバーで正しく実行されるJythonファイル,スクリプト,実行可能ファイルのどれかにできます。アクションコードは各インシデントタイプに固有のものにしたり,多くのインシデントタイプを処理するようにしたりできます。例えば,ConnectionDownNodeDownNodeOrConnectionDownのどれかのインシデントをNNMiが作成したときにネットワークオペレータを呼び出すアクションコードを作成できます。それぞれのインシデントタイプの[登録済み]ライフサイクル状態に1つのインシデントアクションというように,3つのインシデントアクションを設定できます。

同じように,アクションコードを1つのライフサイクル状態の変化に固有にしたり,複数のライフサイクル状態の変化に対応させたりできます。例えば,NNMiがInterfaceDownインシデントを作成したときにトラブルチケットを生成し,InterfaceDownインシデントがキャンセルされたときにトラブルチケットを解決済みにするアクションコードを作成できます。[登録済み]状態に1つ,[解決済み]状態に1つというように,InterfaceDownインシデントに2つのインシデントアクションを設定できます。

それぞれのアクション設定には,CIAに基づいてペイロードフィルタを組み込んで,アクションが実行されるときを制限できます。さらにフィルタリングするには,インシデントの強化を使用してCIAをインシデントに追加できます。NNMiはインシデントソースからその属性の値を判別します。例えば,一部のノードにカスタム属性を追加した場合は,この情報をインシデントにCIAとして追加し,インシデントアクションのペイロードフィルタをこの属性値に基づくようにできます。