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JP1 Version 12 JP1/Network Node Manager i セットアップガイド


5.3.1 SNMPプロキシを設定する

一部のネットワークでは,ネットワークデバイスとの通信にSNMPプロキシエージェントを使用します。次の図に,NNMiコンソールから[設定][通信の設定]を使用して[SNMPプロキシアドレス][SNMPプロキシポート]を設定した場合に,NNMiが使用するSNMP通信手順を示します。
ヒント

コマンドラインからSNMPプロキシ設定を行う代わりの方法については,nnmcommunication.ovplリファレンスページを参照してください。

図5‒1 プロキシサーバーの使用

[図データ]

  1. NNMi管理サーバーがSNMPプロキシアドレスとSNMPプロキシポートにSNMP要求を送信し,管理対象ルーターと管理対象スイッチから情報を取得する。

    NNMi管理サーバーが特殊なプロキシvarbindであるSecurityPackAgentAddressOid OID(.1.3.6.1.4.1.99.12.45.1.1)で管理対象ルーターとスイッチのリモートアドレスおよびポートをエンコードし,このvarbindをSNMP要求に追加します。

  2. SNMPプロキシサーバーがこの特殊なプロキシvarbindを読み取り,SNMP要求の送信先を判別して,NNMi管理サーバーによって要求された情報を取得するために管理対象ルーターとスイッチにSNMP要求を送信する。

  3. 管理対象スイッチとルーターがSNMPプロキシサーバーに応答し(SNMPプロキシアドレスとSNMPプロキシポートを使用),要求された情報を返す。

  4. SNMPプロキシサーバーがNNMi管理サーバーに応答する(設定されたSNMPポートを使用)。

    注:NNMiは,SecurityPackAgentAddressOid OID(.1.3.6.1.4.1.99.12.45.1.1)の使用をサポートするSNMPプロキシサーバーに対応しています。SNMPプロキシ設定を使用しているデバイスに対しては,次のプロパティに基づいてこのOIDをSNMP要求に含めます。
    com.hp.nnm.snmp.USE_PROXY_VARBIND=true

    このプロパティのデフォルトの設定はfalseです。

  5. SNMPプロキシサーバーは,SNMPによる管理対象デバイスからの通知やトラップをNNMiに転送する。

    NNMiは,SNMPプロキシから転送されてきたトラップのソースを判定するために,次のOIDの使用をサポートしています。

    • TrapForwardingAddressTypeOid .1.3.6.1.4.1.11.2.17.2.19.1.1.2.0(HP)

    • TrapForwardingAddressOid .1.3.6.1.4.1.11.2.17.2.19.1.1.3.0(HP)

    • Rfc3584TrapAddressOid .1.3.6.1.6.3.18.1.3.0(RFC 3584)

    • Rfc3584TrapCommunityOid .1.3.6.1.6.3.18.1.4.0(RFC 3584)

    SNMPプロキシサーバーでNNMiを使用する場合,プロキシベンダーに連絡してこのリスト内のOIDをサポートしているかどうかを確認してください。