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JP1 Version 12 JP1/Network Node Manager i セットアップガイド


18.8 ネットワークレイテンシ/帯域に関する考慮

NNMiアプリケーションフェイルオーバーは,クラスタのノード間で継続的なハートビート信号を交換することによって機能します。これには,NNMiデータベース,データベーストランザクションログ,そのほかのNNMi設定ファイルなどのデータファイルの交換に使用されるネットワークチャネルが使用されます。WAN(広域ネットワーク)にNNMiアプリケーションフェイルオーバーを導入する場合,パフォーマンスが高く,レイテンシが低い接続を使用することをお勧めします。

NNMiデータベースは必ず圧縮されていますが,非常に容量が大きくなり,1GB以上に増大することがあります。また,NNMiは,ビルトインバックアップインターバル(設定パラメーター,デフォルトは6時間)の間に膨大な数のトランザクションログを生成します。各トランザクションログのサイズは数メガバイトから最大16MBになることもあります。(これらのファイルは圧縮されています)。次は,テスト環境から収集されたデータの例です。

Number of nodes managed: 15,000
Number of interfaces: 100,000
Time to complete spiral discovery of all expected nodes: 12 hours
Size of database: 850MB (compressed)
During initial discovery: ~10 transaction logs per minute (peak of ~15/min)
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10 TxLogs/minute X 12 hours = 7200 TxLogs @ ~10MB = ~72GB

これでは,ネットワークで送信するにはデータ量が多過ぎます。2つのノード間のネットワークがNNMiアプリケーションフェイルオーバーの帯域幅の要求に応じられない場合,スタンバイサーバーへのデータベースファイルの送信に遅延が発生してしまいます。このため,アクティブサーバーに障害が発生した場合,潜在的なデータ喪失の可能性が高くなります。

同様に,2つのノード間のネットワークのレイテンシが高いか信頼性が低い場合,ノード間で偽のハートビート喪失となります。例えば,ハートビート信号が直ちに応答しない場合に,スタンバイサーバーは,アクティブサーバーに障害が発生したと判断します。ハートビート喪失の検出に関与する要素には幾つかあります。NNMiは,ネットワークがアプリケーションフェイルオーバーのデータ転送の要求に応答できる限り,偽のフェイルオーバー通知を回避します。

〈この節の構成〉