10.1 NNMi 証明書について
- 注意
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NNMi 11-50以降のバージョンでは,証明書を保存するためにPublic Key Cryptography Standards (PKCS) #12リポジトリが導入されています。NNMi 11-50以降の新しいインスタンスをシステムにインストールすると,新しいPKCS #12ファイルベースの証明書管理方法を利用できます。以前のバージョンのNNMiからアップグレードした環境では,引き続きJKSリポジトリが証明書の格納に使用されます。
アップグレードした環境で,PKCS #12リポジトリに移行するには,「10.2 アップグレードされたNNMi環境で新しいキーストアーを使用するための設定」の手順に従います。
証明書を使用する上で参考となる用語について説明します。
コンセプト |
説明 |
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キーストアーとトラストストアー |
トラストストアー:NNMiトラストストアーは,NNMiが信頼するソースから取得した公開キーを格納するファイルです。 新たにNNMi 11-50以降のバージョンをインストールした環境では,トラストストアーファイルの名前はnnm-trust.p12です。
キーストアー:NNMiキーストアーは,NNMiサーバーのプライベートキーをインポートするファイルです。 新たにNNMi 11-50以降のバージョンをインストールした環境では,キーストアーファイルの名前はnnm-key.p12です。
これらのファイルは,次の場所に格納されています。
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デフォルトの NNMi 証明書 |
NNMi は,デフォルトのプロパティを使用して生成される自己署名証明書とともにインストールされます。このデフォルトの証明書は,別の自己署名証明書または CA 署名の証明書に置き換えることができます。 |
ツール |
(Java の Keytool ユーティリティを使用する)nnmkeytool.ovplユーティリティを使用して証明書を生成および管理します。 NNMi には,証明書をマージして NNMi システムでの信頼性を確立する nnmmergecert.ovpl ユーティリティも付属しています。このプログラムは,高可用性,フェイルオーバー,およびグローバルネットワーク環境のセットアップで使用します。 |
サポートアズレル暗号化アルゴリズム |
NNMi は, RSA アルゴリズムを使用して生成された証明書を受け入れます。 DSA アルゴリズムはサポートされません。 |
自己署名証明書 |
自己署名証明書は,一般にサーバーと既知のクライアントグループ間にセキュア通信を確立するために使用します。 NNMi は,デフォルトのプロパティを使用して生成される自己署名証明書とともにインストールされます。 注:自己署名証明書を使用するように設定されている NNMi インスタンスは,ユーザーが Web ブラウザーで NNMi Web コンソールへのアクセスを試みると警告メッセージを表示します。 |
CA 署名証明書 |
証明書署名要求に対する応答として受け取る署名付きサーバー証明書には, CA 署名付きの NNMi 証明書と,1 つ以上の CA 証明書が含まれます(1 つ以上の CA 証明書が存在する場合は証明書チェーンとも呼びます)。 注:これらの証明書は1つのファイルに入っていることもあれば,2つの別々のファイルに入っていることもあります。 |
ルート署名証明書 |
サーバーおよびユーザーの証明書の署名について信頼できる認証機関を示します。 |
中間 CA 証明書 |
サーバーまたはユーザーではなく,ルート CA または中間 CA(それ自体が署名機関)のどちらかで署名される証明書です。 注:中間 CA 証明書を含め,NNMi サーバー証明書からルート CA 証明書までの証明書のリストは,証明書チェーンと呼ばれます。 |