7.2.6 ノードグループとインタフェースグループを作成する
ノードグループとインタフェースグループをセットアップしてから,監視を設定する必要があります。したがって,ノードグループとインタフェースグループを設定するときはポーリング要求について考慮します。重要なデバイスを頻繁に監視できるようにノードグループとインタフェースグループを設定するのが理想的です。クリティカルでないデバイスをチェックする場合,チェック回数を減らすこともできます。
- ヒント
ネットワークを監視するノードおよびインタフェースグループのセットを1つ設定します。マップでネットワークの可視化用に異なるノードグループのセットを設定します。
これらグループは,[設定]>[オブジェクトグループ]>[ノードグループ]または[設定]>[オブジェクトグループ]>[インタフェースグループ]ワークスペースを使用して定義します。これらグループは,デフォルトで,インシデント,ノード,インタフェース,およびアドレスビューをフィルタするのに使うのと同じグループです。監視設定用に,別のノードフィルタまたはインタフェースフィルタ定義を作成するには,ノードグループまたはインタフェースグループを開き,[ノードグループ]フォームまたは[インタフェースグループ]フォームで[ビューフィルターリストに追加]チェックボックスをオンにします。[保存して閉じる]をクリックして定義を保存します。
[モニタリングの設定]フォームの[ノードの設定]タブと[インタフェースの設定]タブにあるノードグループまたはインタフェースグループのレベルで,ポーリングの種類とポーリングの間隔を設定します。
類似のポーリングのニーズごとに,インタフェースやデバイス(またはその両方)をグループにまとめる基準を決定します。計画作成に際して考慮する必要がある要因は次のとおりです。
ネットワークのどのエリアにこれらのデバイスがありますか?タイミング制限がありますか?
デバイスの種類ごとにポーリング間隔または収集するデータを変更しますか?インタフェースの種類ごとに変更しますか?
NNMiが提供する事前設定されたグループを使用できますか?
- ヒント
同時にサービス停止中になりそうなオブジェクトのグループ定義を,場所ごとまたはそのほかの基準ごとに作成できます。例えば,IOSアップグレードを適用する間は,すべてのCiscoルーターをサービス停止中モードにできます。
- 〈この項の構成〉
(1) インタフェースグループ
基準に基づいて,どのインタフェースグループを作成するか決定します。インタフェースグループが最初に評価されることを覚えておいてください(「7.1 ステータスポーリングの概念」参照)。インタフェースグループはノードグループのメンバーを参照できるので,インタフェースグループの設定を実施する前に,ノードグループの設定を完了した方がよいケースもあります。
- 事前設定されたインタフェースグループ
NNMiには,設定済みの便利なインタフェースグループが幾つかあります。例えば,次のとおりです。
ISDN接続に関連づけられたIFTypeのある全インタフェース
音声接続用のインタフェース
ポイントツーポイント通信用のインタフェース
ソフトウェアループバックインタフェース
VLANインタフェース
リンクアグリゲーションプロトコルに関与するインタフェース
既存のグループを使用するか,それらを変更するか,または自分専用のグループを作成できます。
インタフェースグループには次の2種類の設定項目があります。つまり,所属するノードが含まれるノードグループとインタフェースのIFTypeまたはほかの属性です。これらは次のように組み合わせられます。
IFTypeと無関係に,ノードグループ内のノードのすべてのインタフェースをグループにまとめる。IFTypeまたは属性(名前,エイリアス,説明,速度,インデックス,アドレス,またはそのほかのIFType属性など)は選択しない。
インタフェースが存在するノードに関係なく,特定のIFTypeまたは属性のすべてのインタフェースをグループにまとめる。
特定のノードグループに存在する特定のIFTypeまたは属性のインタフェースだけをグループにまとめる。
(2) ノードグループ
インタフェースグループの計画を作成してから,ノードグループの計画を作成します。監視用に作成されたノードグループがビューのフィルタに意味があるとは限らないので,それらは個別に設定できます。
- 事前設定されたノードグループ
設定作業を簡単にするために,ノードグループのデフォルト集合を用意しています。これらの基礎になっているのは,検出プロセスの間にシステムオブジェクトIDから導出されたデバイスカテゴリです。デフォルトのノードグループには次が含まれます。
ルーター
ネットワーキングインフラストラクチャデバイス(スイッチ,ルーターなど)
Microsoft Windowsシステム
SNMPコミュニティ文字列がわからないデバイス
重要ノード。Causal Engineによって内部的に使用されており,コネクタ障害の危険にさらされているデバイスの特殊処理を提供します。詳細については,NNMiヘルプの「定義済ビューフィルターとして使用されるノードグループ」を参照してください。
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仮想マシン
既存のグループを使用するか,それらを変更するか,または自分専用のグループを作成できます。
次のノード属性を使用して,関連するノードの定義に条件を付けることができます。
ノード上のIPアドレス
ホスト名のワイルドカード抽出
デバイスプロファイルから得られる情報(例えば,カテゴリ,ベンダー,ファミリ)
MIB II sysName,sysContact,sysLocation
使われない余分なエントリがリストに追加されないように,設定および表示用に豊富なグループのセットを作成し,バランスを取ってください。
- ヒント
シンプルで再使用可能な小さいグループを作成し,監視または視覚化のためにこれらを組み合わせて,階層的なまとまりにできます。例えば,「すべてのルーター」と「IPアドレスの末尾が100のすべてのシステム」のように,グループ定義は重なることがあります。ノードは複数のグループに属することがあります。
- デバイスプロファイルとの相互作用
各デバイスが検出されると,NNMiはシステムオブジェクトIDを使用して,使用可能なデバイスプロファイルのリストを検索します。デバイスプロファイルは,ベンダー,製品,ファミリ,デバイスカテゴリなど,デバイスの追加属性を導出するために使用されます。
ノードグループを設定するとき,これら導出された属性を使用して,監視設定に適用するデバイスをカテゴリにまとめられます。例えば,ベンダーを問わずに,ネットワーク全体のすべてのスイッチを特定のポーリング間隔でポーリングすることもできます。デバイスカテゴリの「スイッチ」を自分のノードグループの定義特性として使えます。システムオブジェクトIDがカテゴリ「スイッチ」にマップされるデバイスはすべて,そのノードグループの設定が反映されます。
- ヒント
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NNMiがハイパーバイザーネットワーク環境を管理している場合は,仮想マシン(VM) だけが含まれるノードグループを作成できます。これらのノードは,vmwareVMデバイスプロファイルを使用して識別できます。このノードグループを使用すると,ハイパーバイザーでホストされなくなったVMがないかをチェックすることもできます。このノードグループを選択したあと,Hosted On = nullでフィルターし,これらのVMを特定します。このノードグループを使用して,VMに関連付けられているIPアドレスの障害ポーリングを有効にすることもできます。これは,関連付けられたハイパーバイザーが削除されている場合でもVMを継続的に監視できるようにするベストプラクティスでもあります。