5.2.2 通信設定領域を計画する
領域とは,ネットワーク内で同じ通信設定を適用するのが妥当なエリアのことです。例えば,NNMi管理サーバーの近くにあるローカルネットワークからは,通常はすぐに応答が戻ってきます。複数ホップ離れたネットワークエリアなら応答にもっと時間がかかるのが普通です。
ネットワークのサブネットやエリアを個別に設定する必要はありません。ラグタイムが近い複数のエリアを1つの領域にまとめることができます。次のネットワークマップについて考えてみてください。
タイムアウトと再試行を考慮した場合,次のように領域を設定できます。
領域A Net 1
領域B Net 10,Net 20,およびNet 30を含める
領域C さらに遠くにある外部のネットワーク
NNMi管理サーバーから1ホップまたは2ホップのパスのどちらを優先するようトラフィック管理構成が設定されているかに従って,Net 170をグループにまとめる最良の方法を決定します。
また,類似したアクセス資格認定を使用するデバイスをグループにまとめる場合にも領域を使用します。ネットワークのすべてのルーターで同じコミュニティ文字列(または数種類のコミュニティ文字列の一部)が使用されていて,命名規約(rtrnnn.yourdomain.comなど)でルーターを識別できる場合は,すべてのルーターを1つの領域に設定すれば,すべてのルーターが同じように処理されます。ワイルドカードを使ってデバイスをグループにまとめられない場合は,各デバイスを特定のノードとして設定できます。
同じタイムアウト/再試行の値とアクセス資格証明設定を1つの領域のすべてのノードに適用できるように,領域設定を計画してください。
領域定義は重複することがあり,1つのデバイスが複数の領域の定義にあてはまることもあります。NNMiは,順序番号が最も小さくて,ほかに一致する領域がない領域から設定を適用します。