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JP1 Version 12 JP1/Performance Management - Agent Option for HiRDB


2.4.3 インスタンス環境の設定

インスタンス環境の設定について説明します。

インスタンス環境の設定は,システムマネジャが稼働するホストで実施してください。なお,システムマネジャが稼働していないホストでは,インスタンス環境の設定は実施しないでください。

複数のインスタンス環境を設定する場合は,この手順を繰り返し実施して,すべて異なる名称で設定してください。JP1/PFM - Agent for HiRDBは,一時的に作成するフォルダの名称にインスタンス名を使用します。このため,同一名称のインスタンスが複数存在する場合,タイミングによって内部ファイルの競合が発生し,誤った情報の収集や異常終了の原因となります。

設定するインスタンス情報を次の表に示します。セットアップの操作を始める前に,これらの情報をあらかじめ確認してください。特に監視対象HiRDBが識別子付きセットアップでセットアップされていて,同一ホスト上に標準セットアップされたHiRDBシステムが存在する場合,次に示すHiRDBのクライアント環境定義の内容に注意してください。

PDDIR,PDCONFPATH,PDHOST,PDNAMEPORT,PDUSER,PDUXPLDIR

HiRDBのクライアント環境定義の詳細については,マニュアル「HiRDB UAP開発ガイド」を参照してください。

表2‒3 PFM - Agent for HiRDBのインスタンス情報

項目

説明

設定できる値

デフォルト値

PDDIR

監視対象のHiRDBシステムのシステムマネジャを含むHiRDBユニットのHiRDB運用ディレクトリのパス(環境変数PDDIRの値)。

200バイト以内のパス名

なし

PDCONFPATH

監視対象のHiRDBシステムのシステムマネジャを含むHiRDBユニットの環境変数PDCONFPATHの値。

「PDDIRの値\conf」が設定されます。

205バイト以内のパス名

HiRDB_user

DBA権限を持つHiRDB認可識別子。大文字と小文字を区別する場合は全体を"(引用符)で囲んでください。囲まなければすべて大文字として扱われます。

10バイト以内の文字列

HiRDB_password

HiRDB_userに対応するパスワード。大文字と小文字を区別する場合は全体を"(引用符)で囲んでください。囲まなければすべて大文字として扱われます。

32バイト以内の文字列

HiRDB_admin

HiRDB管理者。

128バイト以内の文字列

Store Version

Storeバージョン。

{1.0|2.0}

2.0

インスタンス環境を構築するには,jpcconf inst setupコマンドを使用します。インスタンス環境の構築手順を次に示します。

  1. サービスキーおよびインスタンス名を指定して,jpcconf inst setupコマンドを実行する。

    例えば,PFM - Agent for HiRDBのインスタンス名HRD1のインスタンス環境を構築する場合,次のように指定してコマンドを実行します。

    jpcconf inst setup -key HiRDB -inst HRD1

    agtb:HiRDBエージェントを示します。

    jpcconf inst setupコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」を参照してください。

  2. HiRDBのインスタンス情報を設定する。

    表2-3に示した項目を,コマンドの指示に従って入力してください。各項目とも省略できません。

すべての入力が終了すると,インスタンス環境が構築されます。構築時に入力したインスタンス情報を変更したい場合は,再度jpcconf inst setupコマンドを実行し,インスタンス環境を更新してください。インスタンス環境の更新については,「2.7.3 インスタンス環境の更新」を参照してください。

構築されるインスタンス環境を次に示します。

〈この項の構成〉

(1) インスタンス設定ファイルを作成する

インスタンス設定ファイル(インストール先フォルダ\agtb\agent\インスタンス名\jpcagtbdef.ini)に次の構成および情報を設定します。

なお,インスタンスを作成すると,jpcagtbdef.iniファイルは初期化されます。

インスタンス設定ファイルのフォーマットを次の図に示します。

図2‒5 インスタンス設定ファイルjpcagtbdef.iniのフォーマット(Windowsの場合)

[図データ]

注意
  • 各情報は「ラベル=値」という形式で指定します。ラベルの前後,および値の前後には,余分な文字(空白文字,引用符など)を記述しないでください。

(2) 2ユニット以上のHiRDB/パラレルサーバを監視する場合の設定

JP1/PFM - Agent for HiRDBのインスタンスで2ユニット以上のHiRDB/パラレルサーバを監視する場合,インスタンスをセットアップしたあとに,次に示す手順でサービスのアカウントをHiRDBと同じアカウントに変更してください。アカウントを変更しなかった場合には,JP1/PFM - Agent for HiRDBがHiRDBのシステムマネジャ以外のユニットの情報を収集できないことがあります。

  1. [コントロールパネル]の[サービス]をダブルクリックする。

  2. [サービス]に表示されているリストボックスから[PFM - Agent for HiRDB<インスタンス名>]を選択し,「停止」をクリックする。

    PFM - Agent for HiRDB <インスタンス名>のサービスが開始状態でないことを確認します。

  3. [サービス]に表示されているリストボックスから[PFM - Agent for HiRDB<インスタンス名>]を選択し,サービスのプロパティを開く。

  4. 「ログオン」が「ローカルシステムアカウント」に設定されているので,「アカウント」を選択する。

  5. 「アカウント」の右にあるボタンをクリックし,[ユーザの選択]を開く。

  6. 名前の一覧から,HiRDBと同じユーザーを選択し,「OK」をクリックする。

  7. [パスワード]ボックスに該当ユーザーのパスワードを入力する。同じパスワードを[パスワードの確認入力]ボックスにも入力する。

  8. 「OK」をクリックする。

  9. [サービス]に表示されているリストボックスから[PFM - Agent for HiRDB<インスタンス名>]を選択し,「開始」をクリックする。

次に示すHiRDBのクライアント環境定義は,このアカウントのユーザー環境変数に定義してください。

PDDIR,PDCONFPATH,PDHOST,PDNAMEPORT,PDUSER,PDUXPLDIR