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JP1 Version 12 JP1/Performance Management - Agent Option for Microsoft(R) SQL Server


2.4.2 インスタンス環境の更新の設定

インスタンス環境を更新したい場合は,インスタンス名を確認し,インスタンス情報を更新します。インスタンス情報の設定は,PFM - Agentホストで実施します。

更新する情報は,次の表であらかじめ確認してください。Microsoft SQL Serverのインスタンス情報の詳細については,Microsoft SQL Serverのマニュアルを参照してください。

表2‒14 PFM - Agent for Microsoft SQL Serverのインスタンス情報

項目

説明

設定できる値

デフォルト値

Microsoft SQL Serverのインスタンス名

この値は更新できない。設定値だけが表示される。

SQL_HOST

この値は更新できる。

監視対象となるMicrosoft SQL Serverが稼働しているホスト名を指定する。論理ホストの場合は,論理ホスト名。

前回の設定値。

SQL_USER

この値は更新できる。

Microsoft SQL Serverのユーザー名を指定する。

前回の設定値。

SQL_PASSWORD

この値は更新できる。

Microsoft SQL Serverのユーザー名に対応するパスワードを指定する。

前回の設定値。

DRIVER_NAME

Microsoft SQL Serverとの通信に使用するドライバー名を指定する。

Microsoft SQL Server 2016以降を監視する場合で,監視対象のMicrosoft SQL Server側の設定で通信を暗号化する場合に変更する。

Microsoft SQL Server 2014以前を監視する場合,またはMicrosoft SQL Server 2016以降を監視し平文で通信を行う場合は,デフォルトのSQL Server(Windows標準ドライバー)を指定する。

{SQL Server | SQL Server Native Client 11.0 | ODBC Driver 17 for SQL Server}

前回の設定値

SQL_ERRORLOG

この値は更新できる。

監視対象となるMicrosoft SQL Serverインスタンスのエラーログファイル名を絶対パスで指定する。

ファイル名やパスに半角空白を含む場合は「"」で囲わずに指定する。

512バイト以内の半角文字列。

ただし,次の文字は指定できない。

  • タブ

  • 次の記号

    「/」「,」「;」「*」「?」「"」「<」「>」「|

前回の設定値。

STARTUP_PENDING

この値は更新できる。

PFM - Agent for Microsoft SQL Serverの起動から通常処理に移行するときのペンディング時間を指定する。

0〜3600(単位:秒)。

なお,0を指定した場合はペンディングが行われない。

前回の設定値。

LOG_PATH

この値は更新できる。

エージェントログの出力先フォルダ名を絶対パスで指定する。

パスに半角空白を含む場合は「"」で囲わずに指定する。

245バイト以内の半角文字列。

ただし,次の文字は指定できない。

  • タブ

  • 次の記号

    「/」「,」「;」「*」「?」「"」「<」「>」「|

前回の設定値。

LOG_SIZE

この値は更新できる。

エージェントログの1ファイルの最大サイズを指定する。

1〜32(単位:メガバイト)。

ただし,推奨は16以上。

前回の設定値。

TIMEOUT

この値は更新できる。

データベースアクセス時のクエリータイムアウト時間を秒単位で指定する。

1〜3600(単位:秒)。

前回の設定値。

LOGIN_TIMEOUT

この値は更新できる。

データベースへの接続タイムアウト時間を秒単位で指定する。

1〜3600(単位:秒)。

前回の設定値。

DB_FREE_PERC_OPTION

この値は更新できる。PD_DSレコードの空き容量の割合に関するフィールド(Free %フィールド,Data Unallocate %フィールド)がマイナス値になる場合の動作を指定する。

{Y|N}「Y」を指定した場合,DB_FREE_PERC_NUMBERで指定した値を設定する。「N」を指定した場合,Free %フィールド,Data Unallocate %フィールドにマイナス値がそのまま設定される。

前回の設定値。

DB_FREE_PERC_NUMBER

この値は更新できる。

PD_DSレコードの空き容量の割合に関するフィールド(Free %フィールド,Data Unallocate %フィールド)がマイナス値になった場合に置き換える値を指定する。DB_FREE_PERC_OPTIONで「Y」を指定した場合だけ有効。

-1〜999

前回の設定値。

LIMIT_PD_LD_NUMBER

この値は更新できる。PD_LDレコードの最大収集件数を指定する。

0〜900,000(件)。

0を指定すると,上限を設定せず全てのデータを収集する。

前回の設定値。

LIMIT_PD_EE_NUMBER

この値は更新できる。

PD_EEレコードの最大収集件数を指定する。この項目は,履歴収集またはアラームによる稼働監視を行う場合に有効となる。Collection Intervalに設定した収集間隔で取得する最大件数を指定する。PD_EEレコードについては「5. レコード」の「Errorlog Error Detail(PD_EE)」を参照。

注)リアルタイムレポートの場合この項目は有効にならずMicrosoft SQL Serverのエラーログに記録されたすべてのエラーを収集する。

100〜100,000(件)。

前回の設定値。

(凡例)

−:なし

インスタンス名を確認するには,jpcconf inst listコマンドを使用します。また,インスタンス環境を更新するには,jpcconf inst setupコマンドを使用します。コマンドについては,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。

ここでは,対話形式の実行例を示していますが,jpcconf inst setupコマンドは非対話形式でも実行できます。jpcconf inst setupコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。

インスタンス環境を更新する手順を次に示します。複数のインスタンス環境を更新する場合は,この手順を繰り返し実施します。

  1. インスタンス名を確認する。

    インスタンス環境で動作しているPFM - Agent for Microsoft SQL Serverを示すサービスキーを指定して,jpcconf inst listコマンドを実行します。

    例えば,PFM - Agent for Microsoft SQL Serverのインスタンス名を確認したい場合,次のように指定してコマンドを実行します。

    jpcconf inst list -key SQL

    設定されているインスタンス名がSQL1の場合,SQL1と表示されます。

  2. 更新したいインスタンス環境のPFM - Agent for Microsoft SQL Serverのサービスが起動されている場合は,停止する。

    jpcconf inst setupコマンド実行時に,更新したいインスタンス環境のサービスが起動されている場合は,確認メッセージが表示され,サービスを停止できます。サービスを停止した場合は,更新処理が続行されます。サービスを停止しなかった場合は,更新処理が中断されます。

  3. 更新したいインスタンス環境のPFM - Agent for Microsoft SQL Serverを示すサービスキーおよびインスタンス名を指定して,jpcconf inst setupコマンドを実行する。

    例えば,PFM - Agent for Microsoft SQL Serverのインスタンス名SQL1のインスタンス環境を更新する場合,次のように指定してコマンドを実行します。

    jpcconf inst setup -key SQL -inst SQL1
  4. Microsoft SQL Serverのインスタンス情報を更新する。

    表2-14に示した項目を,コマンドの指示に従って入力します。現在設定されている値が表示されます(ただしSQL_PASSWORDの値は表示されません)。表示された値を変更しない場合は,リターンキーだけを押してください。すべての入力が終了すると,インスタンス環境が更新されます。

  5. 更新したインスタンス環境のサービスを再起動する。

    サービスの起動方法および停止方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,Performance Managementの起動と停止について説明している章を参照してください。

注意

更新できない項目の値を変更したい場合は,インスタンス環境を削除したあと,再作成してください。

コマンドについては,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。