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JP1 Version 12 JP1/Performance Management - Agent Option for Oracle


4.1.1 HAクラスタシステム

〈この項の構成〉

(1) HAクラスタシステムでのOracleの構成

Oracle Database(シングルインスタンスのOracle)をHAクラスタシステムで運用すると,障害発生時にフェールオーバーすることができ,可用性が向上します。

OracleをHAクラスタシステムで運用する場合,一般的には,実行系ノードと待機系ノードの両方で同じOracleのインスタンスが実行できる環境を構築し,Oracleのデータ(データファイル,構成ファイル,ログファイルなど)一式を共有ディスクに格納した構成にします。なお,HAクラスタシステム上でOracleを運用する場合,一般的にはクラスタソフトからOracleを制御するためのソリューション製品を使用します。例えば,Windows WSFCの場合はOracle Fail Safeを使います。UNIXのクラスタソフトの場合は,各クラスタソフトのベンダーが提供している製品を使います。

また,クラスタシステムでのOracleの構成や運用方法は,システムによって異なる場合があります。

(2) HAクラスタシステムでのPFM - Agent for Oracleの構成

PFM - Agent for Oracleは,HAクラスタシステムで運用でき,クラスタ構成のOracleを監視できます。HAクラスタシステムでPFM - Agent for Oracleを運用する場合は,次の図のような構成で運用します。

図4‒1 HAクラスタシステムでのPFM - Agent for Oracleの構成例

[図データ]

図4-1に示すように,PFM - Agent for Oracleはクラスタ構成のOracleと同じ論理ホスト環境で動作し,Oracleを監視します。障害発生時はOracleのフェールオーバーに連動してPFM - Agent for Oracleもフェールオーバーし,監視を継続できます。

また,共有ディスクに定義情報やパフォーマンス情報を格納し,フェールオーバー時に引き継ぎます。1つの論理ホストに複数のPerformance Managementのプログラムがある場合は,それぞれが同じ共有ディレクトリを使います。

1つのノードでPFM - Agent for Oracleを複数実行できます。クラスタ構成のOracleが複数ある構成(アクティブ・アクティブ構成)の場合,それぞれの論理ホスト環境で,PFM - Agent for Oracleを実行してください。それぞれのPFM - Agent for Oracleは独立して動作し,別々にフェールオーバーできます。