2.7.1 動作上の注意事項
-
PFM - Agent for Oracleを起動する前に,Oracleのインストールおよび設定が完了し,起動されている必要があります。Oracleが起動していない場合には,Instance Availability(PD_PDIA)およびServer Status(PD_STAT)を除くパフォーマンスデータの収集が行われません。また,Oracleインスタンスやコンテナがマウント状態の場合,パフォーマンスデータの収集が行われません。
-
Oracleインスタンスやコンテナの構成変更やメンテナンスの実施は,PFM - Agent for Oracleを停止してから行ってください。
-
Oracleの動的パフォーマンス(V$)・ビューであるV$ACCESS,V$OPEN_CURSORを検索している次のレコードの収集時にOracle Databaseからエラー(ORA-00600,ORA-00602)が返却され,一時的にデータ収集に失敗する場合があります。この場合,次回レコード収集時に,再度データ収集を実行します。
-
Activity Summary(PD_PDAS)
-
Open Cursor(PD_PDOC)
-
Session Detail(PD_PDS)
-
Table Access(PD_PDTA)
-
-
Agent Collectorサービスで使用するポート番号が既に使用されている場合,Agent Collectorサービス起動時にポートの割り当てに失敗します※が,インスタンス情報のstartup_alwaysをYに設定しているとAgent Collectorサービスは起動します。このような場合,正しく監視を行うことができませんので,次の手順でサービスを停止し,ポート番号が競合しないことを確認の上,サービスを起動してください。
-
PFM - Agent for Oracleのサービスを停止する。
jpcspm stop -key Oracle
正しく監視できるPFM - Agent for Oracleのインスタンスを停止します。
jpcspm stop -key Oracle -kill immediate
ポート割り当てに失敗したPFM - Agent for Oracleのインスタンスを停止します。
-
PFM - Agent for Oracleのサービスが使用するポート番号が重複しないことを確認する。
jpcconf port defineコマンドで固定したポート番号を他のサービスが使用しないか確認してください。
-
PFM - Agent for Oracleのサービスを起動する。
jpcspm start -key Oracle [-inst インスタンス名]
注※ ポートの割り当てに失敗した場合,共通メッセージログにKAVE00100-E,KAVE00107-E,KAVE00160-Eが出力されます。
-
-
PFM - Agent for Oracleを停止する前に,監視対象のOracleインスタンスやコンテナを停止しようとしても,OracleのNORMALシャットダウンでは終了しないことがあります。事前にPFM - Agent for Oracleを停止するか,IMMEDIATEシャットダウンでOracleを停止してください。
-
sysアカウントを使用して監視に失敗する場合,次の1,2の設定をともに行うか,または3の設定を確認して下さい。
-
パスワードファイルを作成する。
-
初期化パラメーター「remote_login_passwordfile」の値を「exclusive」に設定する。
-
初期化パラメーター「o7_dictionary_accessibility」の値を「true」に設定する。
-
-
oracle_passwd(oracle_userで指定したアカウントのパスワード)に,パスワードの有効期限が設定されている場合,有効期限に達するとOracleとの接続エラーとなり,パフォーマンス情報の収集に失敗します。Oracle接続エラーとならないよう,有効期限に達する前に次のどちらかを行ってください。
-
パスワードの有効期限を解除する
-
パスワードを更新後,jpcconf inst setupを再実行し,oracle_passwdを更新する
なお,mk_user.sqlで作成したOracleアカウントには,Oracleが提供しているDEFAULTのプロファイルが適用されます。
設定方法については,Oracleのマニュアルを参照してください。
-
-
PFM - Agent for Oracleを使用中にOracleで接続エラーが発生すると,Oracleの仕様で定められた出力先にsqlnet.logが出力されます。Oracle Database 11g,またはOracle Database 12c以降を使用し,ORACLE_BASEを指定していない場合は,ルートディレクトリにフォルダが作成され出力されます。PFM - Agent for Oracleの起動前にORACLE_BASEを環境変数に設定することで,出力先を指定することができます。
-
Oracle RAC Node One構成の場合,各ノードのOracle SIDは動的に変更されるためノードのインスタンス単位に監視を行うPFM - Agent for Oracleでは監視することができません。
-
WindowsのWOW64システムディレクトリ配下(SysWOW64)にある実行モジュールをアラームのアクション定義に指定する場合は,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」のアラーム作成時の注意事項について説明している章を参照してください。
-
Agent CollectorサービスやAgent Storeサービスに対してjpctool service listコマンドを実行する場合の注意事項については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。
-
PFM - Agent for Oracleに対してjpcspm startコマンドおよびjpcspm stopコマンドを実行する場合の注意事項については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。
-
Windowsリソース保護機能(WRP)が適用されたフォルダをPerformance Managementで使用するフォルダ(例:Storeデータベースの格納先やバックアップ先フォルダの指定など)に指定しないでください。指定した場合はファイルやフォルダの更新や削除が行えず,正常に動作しない場合があります。
-
PFM - Agent for Oracleのサービスが動作中,マシンを再起動した場合などに,Agent Collectorサービスが異常終了を示す次のメッセージを共通メッセージログに出力することがありますが,Agent Collectorサービスは正常に停止されるため,異常を示すメッセージではありません。
KAVF12004-E Agent Collectorが異常終了しました
-
PFM - Agent for Oracleを新規にインストールした場合,「プログラムの追加と削除」ダイアログボックスを開いた時に,表示されるPFM - Agent for Oracleのアイコンが,最初に表示されたアイコンからすぐに別のアイコンに置き換わる場合があります。これはアイコンの表示だけの問題であり,PFM - Agent for Oracleの動作に影響はありません。