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JP1 Version 12 JP1/Performance Management - Agent Option for Oracle


2.4.1 パフォーマンスデータの格納先の変更

PFM - Agent for Oracleで収集したパフォーマンスデータは,PFM - Agent for OracleのAgent StoreサービスのStoreデータベースで管理しています。ここではパフォーマンスデータの格納先の変更方法について説明します。

〈この項の構成〉

(1) jpcconf db defineコマンドを使用して設定を変更する

Storeデータベースで管理されるパフォーマンスデータの,次のデータ格納先フォルダを変更したい場合は,jpcconf db defineコマンドで設定します。Storeデータベースの格納先フォルダを変更する前に収集したパフォーマンスデータが必要な場合は,jpcconf db defineコマンドの-moveオプションを使用してください。jpcconf db defineコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」を参照してください。

注※

Storeバージョン2.0使用時だけ設定できます。

jpcconf db defineコマンドで設定するオプション名,設定できる値の範囲などを次の表に示します。

表2‒12 パフォーマンスデータの格納先を変更するコマンドの設定項目

説明

オプション名

設定できる値(Storeバージョン1.0)

設定できる値(Storeバージョン2.0)

デフォルト値

パフォーマンスデータの保存先フォルダ

sd

1〜127バイトの絶対パス

1〜214バイトの絶対パス

インストール先フォルダ\agto\store\インスタンス名

パフォーマンスデータのバックアップ先フォルダ

bd

1〜127バイトの絶対パス

1〜211バイトの絶対パス

インストール先フォルダ\agto\store\インスタンス名\backup

パフォーマンスデータの部分バックアップ先フォルダ

pbd

1〜214バイトの絶対パス

インストール先フォルダ\agto\store\インスタンス名\partial

パフォーマンスデータを退避する場合の最大世代番号

bs

1〜9

1〜9

5

パフォーマンスデータのエクスポート先フォルダ

dd

1〜127バイトの絶対パス

1〜127バイトの絶対パス

インストール先フォルダ\agto\store\インスタンス名\dump

パフォーマンスデータのインポート先フォルダ

id

1〜222バイトの絶対パス

インストール先フォルダ\agto\store\インスタンス名\import

(凡例)

−:設定できません

注※

論理ホストで運用する場合のデフォルト値については,「インストール先フォルダ」を「環境フォルダ\jp1pc」に読み替えてください。

(2) jpcsto.iniファイルを編集して設定を変更する(Storeバージョン1.0の場合だけ)

Storeバージョン1.0使用時は,jpcsto.iniを直接編集して変更できます。

(a) jpcsto.iniファイルの設定項目

jpcsto.iniファイルで編集するラベル名,設定できる値の範囲などを次の表に示します。

表2‒13 パフォーマンスデータの格納先の設定項目(jpcsto.iniの[Data Section]セクション)

説明

ラベル名

設定できる値(Storeバージョン1.0)※1

デフォルト値※2

パフォーマンスデータの保存先フォルダ

Store Dir※3

1〜127バイトの絶対パス

インストール先フォルダ\agto\store\インスタンス名

パフォーマンスデータのバックアップ先フォルダ

Backup Dir※3

1〜127バイトの絶対パス

インストール先フォルダ\agto\store\インスタンス名\backup

パフォーマンスデータを退避する場合の最大世代番号

Backup Save

1〜9

5

パフォーマンスデータのエクスポート先フォルダ

Dump Dir※3

1〜127バイトの絶対パス

インストール先フォルダ\agto\store\インスタンス名\dump

注※1
  • フォルダ名は,Storeデータベースのデフォルトの格納先フォルダ(インストール先フォルダ\agto\store\インスタンス名)からの相対パスか,または絶対パスで指定してください。

  • 指定できる文字は,次の文字を除く,半角英数字,半角記号および半角空白です。

    ; , * ? ' " < > |

  • 指定値に誤りがある場合,Agent Storeサービスは起動できません。

注※2

論理ホストで運用する場合のデフォルト値については,「インストール先フォルダ」を「環境フォルダ\jp1pc」に読み替えてください。

注※3

Store Dir,Backup Dir,およびDump Dirには,それぞれ重複したフォルダを指定できません。

(b) jpcsto.iniファイルの編集前の準備

  • Storeデータベースの格納先フォルダを変更する場合は,変更後の格納先フォルダを事前に作成しておいてください。

  • Storeデータベースの格納先フォルダを変更すると,変更前に収集したパフォーマンスデータを使用できなくなります。変更前に収集したパフォーマンスデータが必要な場合は,次に示す手順でデータを引き継いでください。

    1. jpctool db backupコマンドでStoreデータベースに格納されているパフォーマンスデータのバックアップを採取する。

    2. 「(c) jpcsto.iniファイルの編集手順」に従ってStoreデータベースの格納先フォルダを変更する。

    3. jpctool db restoreコマンドで変更後のフォルダにバックアップデータをリストアする。

(c) jpcsto.iniファイルの編集手順

手順を次に示します。

  1. Performance Managementのサービスを停止する。

    ローカルホストでPFM -Agentのプログラムおよびサービスが起動されている場合は,すべて停止してください。

  2. テキストエディターなどで,jpcsto.iniファイルを開く。

  3. パフォーマンスデータの格納先フォルダなどを変更する。

    次に示す網掛け部分を,必要に応じて修正してください。

    [図データ]

    重要
    • 行頭および「=」の前後には空白文字を入力しないでください。

    • 各ラベルの値の「.」は,Agent StoreサービスのStoreデータベースのデフォルト格納先フォルダ(インストール先フォルダ\agto\store\インスタンス名)を示します。格納先を変更する場合,その格納先フォルダからの相対パスか,または絶対パスで記述してください。

    • jpcsto.iniファイルには,データベースの格納先フォルダ以外にも,定義情報が記述されています。[Data Section]セクション以外の値は変更しないようにしてください。[Data Section]セクション以外の値を変更すると,Performance Managementが正常に動作しなくなることがあります。

  4. jpcsto.iniファイルを保存して閉じる。

  5. Performance Managementのプログラムおよびサービスを起動する。

注意

この手順でStoreデータベースの格納先フォルダを変更した場合,パフォーマンスデータファイルは変更前のフォルダから削除されません。これらのファイルが不要な場合は,次に示すファイルを削除してください。

  • 拡張子が.DBであるすべてのファイル

  • 拡張子が.IDXであるすべてのファイル