Hitachi

JP1 Version 12 JP1/Performance Management - Agent Option for Oracle


2.2.2 アンセットアップ手順

ここでは,PFM - Agent for Oracleをアンセットアップする手順を説明します。

〈この項の構成〉

(1) インスタンス環境のアンセットアップ

PFM - Agent for Oracleのアンセットアップでは,次の項目を実施します。複数のインスタンス環境をアンセットアップする場合は,この手順を繰り返し実施します。

それぞれの手順について説明します。

(a) インスタンス環境を削除する

インスタンス名を確認し,インスタンス環境を削除します。インスタンス環境の削除は,PFM - Agentホストで実施します。

インスタンス名を確認するには,jpcconf inst listコマンドを使用します。また,構築したインスタンス環境を削除するには,jpcconf inst unsetupコマンドを使用します。

インスタンス環境を削除する手順を次に示します。

  1. インスタンス名を確認する。

    PFM - Agent for Oracleを示すサービスキーを指定して,jpcconf inst listコマンドを実行します。

    jpcconf inst list -key Oracle

    設定されているインスタンス名がSDCの場合,SDCと表示されます。

  2. インスタンス環境のPFM - Agentのサービスが起動されている場合は,停止する。

    サービスの停止方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,Performance Managementの起動と停止について説明している章を参照してください。

  3. インスタンス環境を削除する。

    PFM - Agent for Oracleを示すサービスキーおよびインスタンス名を指定して,jpcconf inst unsetupコマンドを実行します。

    設定されているインスタンス名がSDCの場合,次のように指定します。

    jpcconf inst unsetup -key Oracle -inst SDC

    jpcconf inst unsetupコマンドが正常終了すると,インスタンス環境として構築されたフォルダ,サービスIDおよびWindowsのサービスが削除されます。

注意

インスタンス環境をアンセットアップしても,jpctool service listコマンドで表示できるサービスの情報は削除されません。この場合,jpctool service deleteコマンドを使用してサービスの情報を削除してください。

PFM - Web Consoleホストにインスタンス環境の削除を反映するためには,jpctool service syncコマンドを実行して,PFM - ManagerホストとPFM - Web Consoleホストのエージェント情報を同期する必要があります。

次に指定例を示します。

  • インスタンス名:SDC

  • ホスト名:host03

  • Agent CollectorサービスのサービスID:OA1SDC[host03]

  • Agent StoreサービスのサービスID:OS1SDC[host03]

jpctool service delete -id O?1SDC[host03] -host host03

コマンドについては,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。

(b) Oracle Databaseへ登録したオブジェクトを削除する

監視先のOracle Databaseに作成したテーブルおよびパッケージの削除方法を説明します。この操作は,Oracle Databaseにオブジェクトを登録したときと同じOracleアカウントで実行してください。なお,この手順は,Oracle Databaseのインスタンスを監視するアカウントごとに,1回だけ必要です。

  1. Oracleのsqlplusコマンドが実行できる環境を設定する。

    Oracleの環境設定については,Oracleのマニュアルを参照してください。

  2. PFM - Agent for Oracleが提供しているsp_drop.sqlスクリプトがある,次のフォルダに移動する。

    インストール先フォルダ\agto\agent\sql

  3. 監視先のOracle Databaseに対して,sp_drop.sqlスクリプトを実行する。

    PFM - Agent for OracleがOracleを監視するときに必要なオブジェクト(監視用のプロシージャや作業用のテーブル)をOracleから削除します。

    (例)

    監視対象がOracle Database 12c Release 1以前の場合,または監視対象がOracle Database 12c Release 2以降で非CDB構成の場合

    sqlplus Oracleのアカウント/Oracleのアカウントのパスワード@監視対象のデータベースのネットサービス名 @sp_drop.sql

    監視対象がOracle Database 12c Release 2以降で,CDB構成の場合

    sqlplus Oracleのアカウント/Oracleのアカウントのパスワード@監視対象のPDBのネットサービス名 @sp_drop.sql

    • sqlplusは,ORACLE Corporationが提供しているコマンドです。

    • Oracleのアカウントは,データベースにオブジェクトを登録したときと同じアカウントを指定してください。

    Oracle 10g以降の場合,DBA_RECYCLEBINにLSC_13_PLAN_TABLEが格納され,完全に削除されません。

    LSC_13_PLAN_TABLEを完全に削除するには,PURGE TABLE LSC_13_PLAN_TABLE;コマンドを実行してください。

    なお,Oracleのアカウントがsysの場合は,DBA_RECYCLEBINにLSC_13_PLAN_TABLEが格納されませんのでPURGE TABLE LSC_13_PLAN_TABLE;コマンドは不要です。

  4. Oracleの初期化パラメーターを元に戻す。

    PFM - Agent for Oracleのレコード収集のために,Oracleの初期化パラメーター「TIMED_STATISTICS」の値を変更している場合は,必要に応じて元に戻してください。

(2) PFM - Agent for Oracleで使用するOracleのアカウントの削除

PFM - Agent for Oracleで使用するOracleのアカウントは,Oracle Databaseを監視するために,ほかのスキーマのオブジェクトを自由に変更する権限を保持しています。このため,使用しなくなったOracleのアカウントは,削除する必要があります。また,Oracleのアカウントを削除したことによって,そのアカウントが使用していた表領域が必要なくなった場合,その表領域を削除してください。

(a) Oracleのアカウントを削除する

Oracleのアカウントを削除するには,Oracleのsqlplusコマンドが実行できる環境でDROP USER文を発行します。ただし,DROP USER文を発行するOracleのアカウントには,DROP USERシステム権限が必要です。

Oracleのアカウントを削除する手順を次に示します。

  1. DROP USER文を発行する。

    (例)

    DROP USER Oracleのアカウント CASCADE;

    このとき,CASCADEオプションを指定すると,アカウントの所持するオブジェクトも同時に削除できます。

DROP USER文の詳細については,Oracleのマニュアルを参照してください。

(b) Oracleのアカウントが使用していた表領域を削除する

Oracleのアカウントを削除したことによって,使用しなくなった表領域を削除するには,Oracleのsqlplusコマンドが実行できる環境で,DROP TABLESPACE文を発行します。ただし,DROP TABLESPACE文を発行するOracleアカウントには,DROP TABLESPACEシステム権限が必要です。

表領域を削除する手順を次に示します。

  1. DROP TABLESPACE文を発行する。

DROP TABLESPACE文の詳細については,Oracleのマニュアルを参照してください。